奇貨居くべし (飛翔篇) (中公文庫)

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著者 : 宮城谷昌光
  • 中央公論新社 (2002年3月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122039896

奇貨居くべし (飛翔篇) (中公文庫)の感想・レビュー・書評

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  • レビューは最終巻にて。

  • (2015年7月記す)
    210-211ページあたりに楚の文化レベルの低さを諷刺する箇所があり、聞き捨てならない。なぜならそれは文化という概念をあまりに中華的に狭くとらえすぎているから、また、私にとって楚(中でも荘王)は中原の権威に対抗するヒーローのような存在だから。そもそも楚は、黄河沿岸諸国とは異なり王ではなくてシャーマン(巫)を介して、ものの怪の玄妙な声を生活に取り入れようとしてきたシャーマニズムの国なのだから。
    しかし、この批判に虚心坦懐に耳を傾けてみることもできる。ささやかな文化があっても、みんなが育て、国の根幹に据えるほどになるまで、文化とは呼べないのかもしれない。
    もしくは、楚は中原の文化に憧れ、学びすぎたとも言える。他人の芝生をうらやむばかりで、自分の芝生の手入れを怠るような者の芝生が青々と繁るはずがない。中華文明はそれだけ感染力の強い文化なのだとも言える。もちろん楚の衰退と滅亡は、ほかならぬ日本が鏡とするべき歴史である。

    (2014年6月記す)
    冒頭から、解説のない予備知識が、わりと必要とされている気がする。

    魏冄(ぎぜん)とは斉の湣王と秦の昭襄王に両帝として並び立つことを進言したあの穣侯のことであることや、

    この頃の秦は治水事業に専心しており、ここで言及される事業が工事監督の名前を取ってのちに鄭国渠と呼ばれたこと(『史記』河渠書)、

    その鄭国とは人名であって、紀元前375年にすでに滅ぼされている鄭の国のことではないこと、などなど。

    『楽毅』の読了直後に読みはじめていたならスムーズだったかも知れないが、いろいろ寄り道してから開いて混乱しそうになったので、自分自身のために整理したものを共有したいと思います。

    ――――ていうか、妙に背景説明がないなー、と思ってたら、これ第4巻だった。第1巻は春風篇というそう。ったく、ややこしいんだよなー。数字がついていないし、飛翔編っていうから最初だと思ったし、パッと見、表紙もなんか似てるしさー(ブツブツ)。なので、1巻から読み始めてまたもどってきます・・。

  • 荀子曰く「深谿(しんけい)に臨まざれば地の厚きことを知らず」と。高峰を極めなければ天の高さはわからないし、深い谷に下りた者でなければ大地の厚さを知ることはない。
    http://sessendo.blogspot.jp/2014/11/blog-post_43.html

  • 紀元前3世紀中国戦国時代に、秦の始皇帝の父・荘襄王を擁立させた、呂不韋という人物の生涯を描いた作品。荘襄王が趙の国に人質となっていたとき「奇貨居くべし(価値のあるものだ、手に入れるべき)」といって跡継ぎにした。
    呂不韋はもとは商人の家の子で学もなく何もないまま家を出るが、旅の途中で和氏の璧という宝を拾ったことから人生が変わる。趙、楚の上の人と知り合いになり、荀子という師にや唐挙という有名な人相見や孟嘗君と出会い、人々を助け、助けられながらやがて王の宰相となる。人とは何か、人を知るとはどういうことか、と常に問いかけながら私欲なく生きてきた生涯が胸を打たれる。

  • 感想は天明篇にて

  • 諸国を渡り歩いてからいよいよ商人への道へ。

    『君子は大心ならばすなわち天を敬いて道あり。 何もないがゆえに、すでにあるものより巨大なものになりうる』

  • 古本で5巻で300円で買った。
    コスパ良すぎ。
    秦の始皇帝に仕えた、相国の呂不韋の生涯を描いた作品。

  • この巻を読んでの感想は「商い」とは何なのかというものでした。呂不いの「商い」とは人のために行うというもの。より多くの人のために呂不いは「商い」と決別し政治の世界に行こうとします。この考え方は最近に通じるものがあるなと感じました。お金を溜めてどうするのか、人のためという公の意識がないと「商い」でも成功はないし、人としての幸せもないと感じました。

  • 秦の始皇帝の父とも言われる呂不韋。一商人から宰相にまで登りつめたその波瀾の生涯を描く。濮陽で、いよいよ賣人として立つ呂不韋。趙でとらわれの身となっていた公子・異人をたすけ、大国・秦の政治の中枢に食い込むための大きな賭けが、いま、始まる。第四巻。
    (本書・裏表紙より)<著・宮城谷 昌光>

  • 第4巻にて、ようやくタイトルの意味がわかります。ま、そのことに関しては、ふーん、としか言いようがありません。<BR>それにしても、前巻の感想で書いた、なんども危機一髪で九死に一生だとか、あの広大な中国で、ひょうんな事でバッタリがあったりだとか、話がうまく出来過ぎているとしか思えないんですが。。。<BR>2006/3/15

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