イヴァン雷帝 (中公文庫 B 17-2 BIBLIO)

  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (330ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122040328

感想・レビュー・書評

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  • 実に興味深い人物であった。

    幼い頃の過酷な経験が、成人してからの彼の性格に暗く影を落とす。
    こんなに過酷な少年時代を過ごした君主は、なかなかいないのではないだろうか?

    読み終わるまであっという間だった。
    ジェットコースターのような心地になった。

  • さすがにトロワイヤ氏。半ば狂気に浸ったイヴァンの内面を見事に描き出している。
    ふつう小説を読むと、知らず知らずに主人公を応援しているものだが、イヴァンの場合は争いの度に、思わず敵対者を応援してしまう。ロシアの歴史は奇天烈な人物が多くて好きだが、酷使される農民の暮らしにはいつも眼を覆いたくなる。イヴァンの時代を読んでも、ロシア革命への長い線路がもう引かれていることを感じる。

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著者プロフィール

1911年モスクワ生まれのロシア系フランス人作家。1935年に処女小説『ほの明かり』を発表して以来、2007年に95歳で没するまで精力的に小説、伝記、エッセイ等を発表した。日本でも多数の作品が翻訳されている。主な著書に、『女帝エカテリーナ』(中公文庫、1985年)、『ドストエフスキー伝』(中公文庫、1988年)、『バルザック伝』(白水社、1999年)、『プーシキン伝』(2003年)、『ボードレール伝』(2003年)、『ヴェルレーヌ伝』(2006年)、『フロベール伝』(2006年、以上、水声社)等がある。

「2023年 『モーパッサン伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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