檀流クッキング (中公文庫 た 34-5 BIBLIO)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122040946

感想・レビュー・書評

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  • これは家宝

  • 知人のススメ、食欲の秋を迎えるにあたりチラチラと読みだす。一気呵成に読んでしまう類の本でもなさそうだし、ひと通り気になるところに目を通したところでブクログにあげておく。

    さて、気になるところとは、まずは、夏から秋あたり。そしてロシア国料理関係。放浪癖のある作者とのことだが、当然ロシアにも足を運んではいるが、“アムール(川)の川岸”、“バイカル湖畔”という記述が出てくるのには驚いた(@“シャシュリークと川マスのアルミ箔焼き(野外料理1)”)。 このシャシリクの項には、ロシア料理のウハー(魚を使ったスープ)のことも出てくる。こことロシア料理の代表格ボルシチの項には、ロシア料理に欠かせない香草“Укроп. ウクロップ(ディル)”も出てくる(“ウクローブ”という書き方だが)。どの国の料理でも知識と造詣は深い。
    でも、だからといって、それがなければという拘泥しないスタンスがよい。ウクロップがなければ「なに、粉サンショウで結構だろう」と、おおざっぱなところが、いかにも男の料理でよい。細かいことにこだわらず、あるもので楽しく豪快に調理しているところがカッコイイな。

    EU他からの食料禁輸措置を発動したR国(2014年8月現在)、これから手に入る西側の食材は乏しくなるだろうけど、あるもので何とか凌げばよい話。20年前、ソ連崩壊でものが無かった頃の“R国産”は確かにひどかったけど、いまはそんなに悪くない。西側から入ってこなければ、「なに、ロシア産で結構だろう」と軽く乗り切りたいところだ。

  • 1975年初版。うちにあるのは1992年の第22版。
    この本はとても好きな本。一人暮らしの時なんかは結構作ったよ。でも、ダイナミックすぎてちょっと普通には無理な料理もたくさん載ってる。

  • 今では当たり前の料理でも、この時代ではかなり斬新だったんだなと実感した。檀風アレンジのみょうも楽しかった。

  • 名前のとおり、檀さん流の料理本。やっぱりレシピ本は写真が生命だと思う。それに附随してレシピが書いてあるような感じが使いやすいと再認識。書かれている内容は悪くないんだけど、料理のタイトルがどれもあまりそそられない。レシピ本だからあくまで読んだ後は作りたい。写真のある本なら写真を見て食欲がわき、そのイメージを実際に再現してみようということでキッチンに足が向く。写真がないなら、タイトルを見ただけでどういうものなのかを想像できなければならないのだけど、この本の料理のタイトルはなんなのかわからないものが多い。カレー(インド風)と言われてもいろいろありすぎでしょ!と思ってしまう。読んでみたらわかるんだろうけど、読ませてくれる本ではない。というわけでパラ読みで終了

  • なんといっても文体の魅力。勇気凛凛という気持ちにさせてくれる。

  • 臓物ええなあ。杏仁豆腐にダイコン餅。うう。

  • 面白い!料理したくなるレシピがたくさん。なかなか再現するのは大変そうなのが多いけど、好奇心が刺激される。

  • ああ、檀さんはこんな風にして人生を楽しんでいたんだなと、しみじみ感じ入る。

  • 料理したい心をむりむりと刺激する本。
    大雑把なところが実に家庭向き。
    材料はなければ代用でOK!
    味付けはお好きなように!
    そして我が家の味を見つけろと。
    家庭料理ってそういうものだよね。
    自分が普通に作っているものが紹介されているのも親近感。
    壇氏は、本当に料理が好きだったんだなぁと。

    壇氏のご母堂のラッキョウの漬け方が、我が家の手抜きラッキョウの漬け方と同じで、ちょっと笑った。
    確かにこの方法だと歯ざわりは格段に良くなる。
    時を隔て、氏育ちを別としても、日本人の味、行き着くところは同じ哉。

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著者プロフィール

1912年、山梨県生まれ。東京帝国大学経済学部在学中に処女作『此家の性格』を発表。50年『真説石川五右衛門』で直木賞受賞。最後の無頼派といわれた。文壇きっての料理通としても有名。主な著作に、律子夫人の没後に執筆した『リツコ その愛』『リツコ その死』のほか、『火宅の人』『檀流クッキング』など。1976年死去。

「2016年 『太宰と安吾』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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