エンデュアランス号漂流記 (中公文庫 B 9-5 BIBLIO)
- 中央公論新社 (2003年6月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122042254
感想・レビュー・書評
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冒険本の定番にして名著だとのこと。史実とは思えないほど小説的に綴られる。
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高野秀行さんオススメの冒険記。いやまあすごいもんです。南極大陸横断を目指したものの、その手前の海で漂流の後船を失い、ボートと徒歩で救援を求め、全員が生還を果たすまでの顛末を隊長が綴ったもの。よくぞまあ生きて帰ってきたものよ、という危機の連続だ。
しかしこれはもう百年も前のこと、素人にはイマイチ具体的な装備とかがわからないところに隔靴掻痒の感がある。ああ、誰か現代の冒険家で文章のうまい人がたっぷり説明をつけてリライトしてくれたらいいのに。このシャクルトン隊長がすごい人だというのはビシビシ伝わってくるんだけど、どうすごいのか誰かに説明してほしいなあ。
リーダーシップというのは、「決断力」と「人を使う力」なのかも。そんなことも思った一冊。
追記
と、書いてからふと気になり、もう一度「辺境の旅はゾウにかぎる」を確かめたら、高野さんが「名著」と書いているのはこれではなくて、ランシングの書いた「エンデュアランス号漂流」の方だった。あらー、そっちを読まなくちゃ。 -
英国シャクルトン隊の南極大陸横断記録の抄訳本。
リーダー論として引き合いに出る本書は、詳細な記録があり非常に手に汗握る物語で読み応えがあり、様々なヒントを与えてくれる。
@BizHack1
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2023/06/24 -
とあるご縁で本書に出会い一気に読みました。とても面白かったです。結末は分かっていましたが、どういうストーリーだったのかは本書でかなりイメージアップできました。20世紀初頭(1914年)イギリス人のシャクルトン隊長は世界初の南極大陸横断を達成すべく、エンデュアランス号(忍耐号)で南極に向かいます。しかし南極上陸前に浮氷に阻まれ、その目的は結局果たせなかったものの、「全員が生きて帰還する」という目的を果たしたという意味で本書のストーリー自体は偉業だと思います。言葉では言い尽くせない苦難、寒さ、飢餓などがあったのだろうと推察されましたが、文字通り隊長以下全員が「エンデュアランス」をもって生き抜いた、というストーリーです。
個人的にはホメロスの書いた叙事詩「オデュッセイア」を連想させました。これは古代のトロイア戦争後にオデュッセウスが故国へ帰る苦難の航海を描いたストーリーですが、シャクルトンがまるで20世紀版のオデュッセウスにでもなったかのようで、苦難な道のりを諦めず、部下を鼓舞し、牽引していく様がオーバーラップして見えました。本書は隊員が撮影した漂流中の写真も何枚か掲載されていて、非常にリアリティの高い良書だと感じました。結末を分かっていながら読んだとはいえ、読後は無量の感動がわきあがってきます。 -
100年前、南極大陸横断をめざした28人の男がいた。彼らの船は、氷山と暴風と荒波にこわされた。大きな氷に乗りうつって漂流を続け、1年半後、無人島にたどりつく。
(『キラキラ子どもブックガイド』玉川大学出版部より紹介) -
星野さんの写真展で紹介されていた本。
こんな事があったのか、たいう事実に驚き。
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やっと読み終えた
シャクルトン初め船員の方々に脱帽する。
凄い、何がすごいかって「求む男子。至難の旅。僅かな報酬。極寒。暗黒の長い日々。絶えざる危険。生還の保証無し。成功の暁には名誉と賞賛を得る。」という求人広告に応募する勇気。
辛抱強さの根底には楽天思考があった。 -
2020.11.11