ガンジー自伝 (中公文庫BIBLIO20世紀)

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制作 : 蝋山 芳郎 
  • 中央公論新社 (2004年2月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122043305

ガンジー自伝 (中公文庫BIBLIO20世紀)の感想・レビュー・書評

  • 伊與田覺先生の「人に長たる者」を読んでいたら、ぜひガンジーの自伝を読むようにと書いてあった。

  • 人はいかにして「偉人」になるのか。
    「非暴力・被服従」でインドを独立に導いた「偉人」の自伝。

    個人的には、暴力とか、政治力ではなく、愛や真実という人間の「良い力」に訴える事によって変革を成し遂げるというアプローチが、組織変革の方法論の参考になるのでは、と思い、読んでみた。

    しかし、この自伝は、相当に特異な自伝で、なかなか、こちらの目的意識にあった安易な読み方を許してくれない。なぜか?
    まずは、そのあまりにも淡々とした語り口がある。非暴力・被服中といった理念は非常にレベルの高いものであるはずで、それを大衆に理解させるためには相当の苦労があるはずだし、それが理解されて、大衆が全体として行動を起こしたときの高揚感というのは大変なものであるはずなのだが、大変な社会的事件がほんとうに淡々と描かれていくし、そこでガンジーが果たした役割も極めて抑制的に描かれている。さらには、この自伝はガンジーがインドの政治活動の中心となっていく手前で話は終わっている。つまり、ここから先の話は、誰でも情報は入手可能であり、ご存知のはず。よって、皆さんの知らないことを書いておく、というスタンス。

    序文にもあるのだが、そもそも自伝を書くという行為は極めて西洋的なもので、東洋で自伝を書くというようなことはしないのではないか、という疑問を感じつつも、政治的な実践ではなく、精神的な実践について書くことは有益ではないかとガンジーは考える。「わたしがなしとげようと思っていること - ここ30年間成し遂げようと努力し、切望してきたことは,自己の完成、神にまみえること、人間解脱に達することである。・・・しかしわたしは、一人の人に可能なことは,万人に可能である、とつねに信じている。だから、私の実験は.密室の中で行われたのではなく、公然と行われてきた。・・・わたしがこれから話そうとする実験の数々は、・・・・あくまでも精神的なものである。あるいは道徳的なものといったほうがよいかもしれない」

    社会的な実践、ガンジーの言葉によれば、真実のための実験を通じた、人間の完成。

    この基本メッセージは、非常にシンプルであるが、淡々とした徹底的に自己アピールを抑制したこの自伝から、その元々の意図を読み取り続けることは、高度な読書技術を必要とする気がした。

    ちなみに、「組織活性化の方法論として、何か使えないか」という低いレベルで読んでも、ほとんど得る物はないのであった。

    人は偉人やリーダーに生まれるのではない。偶然の助けも借りながら、「なっていく」ものなのだ。ということを再確認。

  • ガンディー作品 累計読了 433ページ

  •  仏教への興味から、インドの潜在的な高い精神性に興味を持ち、それで読んでみた本。

     期待したのは、彼の生き方から、私の生き方を学びたいなということだったけれど、実際は学ぶことはなかった。いや、彼のすばらしさは当然称賛に値するのだけれど、私との共通点があまりにもなかった。

     むしろ、1800年代にインドに生まれたガンジーと1970年代の日本に生まれた私の間にはギャップのほうがおおきくて。13歳で結婚、とか、14歳で妻を妊娠させた、とか「妻を教育する」態度、とか、生理的に受け付けられず、したがってこの本からの学びも少なかったのでした。 残念!

  • ガンジーの自伝。面白い。考え方,行動のしかた,生き方,興味がわいた。インド,南アフリカなどに興味がわいた。小さい頃や,青年の時から,立派だったわけではないと書いてあった。その正直な人間らしさに共感した。

  • 非暴力非服従と言うスローガンを聞けばガンジーと誰もが答えると思う。
    すばらしい人物だ。神格化されてる人物ではあるが彼も神では無い。
    完璧な人間では無いそんな一面も知ることができた。
    映画 ガンジーも名作

  • ガンジーの名前を知らない人はほとんどいないでしょうが、ガンジ
    ーが何をやった人かということについては、意外と知られていない
    かもしれません。少なくとも井上は知りませんでした。

    ガンジーと聞いて思い浮かぶのは「非暴力」「非殺生」でしょうか。
    これらを合言葉に英国からの独立運動を率いたため「インド独立の
    父」と慕われ、マハトマ=聖人と称賛されますが、最後は狂信的な
    民族主義者に暗殺されてしまう。これがガンジーの生涯です。

    もっとも、本書を読んでも、「何をやったか」はついぞわからずじ
    まいです。解説の松岡正剛が驚いているように、自伝なのに、そう
    いうことはほとんど書かれていない。では何が書かれているのかと
    言えば、ガンジーがその生涯をかけて実践した「精神の実験」の内
    容であり、「真実」(サッティア)を求める旅の過程なのです。

    つまり、本書は、何をしたか(to do)、よりも、どういう存在であ
    ろうとしたのか(to be)を綴った魂の遍歴の記録といえるでしょう。

    そこではガンジーの生身の姿がかなり赤裸々に綴られます。特に、
    13歳という若さで結婚した妻への振る舞いは、「聖人」の印象が強
    いガンジーのイメージを覆すものです。妻とセックスにふけってい
    たが故に実父の死に目に会えなかったことから、以後、自らの獣欲
    に対しとても強い否定的感情を持つに至ったというようなことまで
    書かれていて、その生臭さには驚かされます。

    徹底した菜食主義や近代医学の否定など、時に狂信的に思えるほど
    の苛烈な生き方には、正直、共感できないことも多いです。でも、
    愚直なまでに誠実に道を求め、道を究めようとした魂のみが放つ光、
    その気高さには、胸を衝かれます。ガンジーに比べ、どれだけ自分
    は誠実に生きているのか。そういう問いをつきつけられます。

    ガンジーは、決して、自ら政治運動の世界を目ざした人ではありま
    せん。ただひたすら真実を求める求道者であろうと奉仕を貫いた中
    で、自然に周囲から指導者としての尊敬を集めていったのです。無
    私で求道的な精神こそが指導者を形作るということの好例でしょう。

    21世紀の節目の年を始めるに当たって、本書は、自らの生き方を考
    える良いきっかけを与えてくれました。是非、読んでみてください。

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    ▽ 心に残った文章達(本書からの引用文)

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    わたしがなしとげようと思っていること――ここ三十年間なしとげ
    ようと努力し、切望してきたことは、自己の完成、神にまみえるこ
    と、人間解脱に達することである。この目標を追って私は生き、動
    き、そしてわたしの存在があるのである。

    わたしはまだ神を発見するにいたっていないし、また、今も捜し求
    めている。この探求のためには、わたしにとって最も貴重なもので
    も犠牲に供する覚悟を持っている。たとえその犠牲がわたしの生命
    であったとしても、喜んでそれを犠牲に供するだろう。

    わたしが話す実験は、どれも例証と見なくてはならない。そしてそ
    れに照らしながら、各自が彼自身の性向と能力に従って、彼自身の
    実験を実行すればよいのである。

    経験によって、わたしは、沈黙こそ真実の信奉者に対する、精神修
    養の一部であることを教えられた。
    知ってか知らずにか、いずれにせよ、真実を誇張したり、押えつけ
    たり、あるいは修飾したりしたい癖は、人間の生まれつきの弱点を
    なすものである。そしてこれを克服するの... 続きを読む

  •  以前、お手軽な『ガンディー魂の言葉』という本を読んで、一度、ガンジーの本も読んでみようと思っていた。

     ガンジーでアマゾンで検索して、自伝が文庫ででていることを知って購入。

     不思議な自伝で、ガンジーの塩の行進とか、第二次世界大戦中の反英活動とかは載っていない。

     子供のときから、政治活動に入るまでの期間の自伝。

    ①自己浄化の道は困難で、かつ険しい。完全な純潔を達成するためには、人は思想において、言葉において、行為において、絶対に喜怒哀楽の情から解放されていなければならない。(p451)

    ②私たちは、道場はアウトカースト制度に賛成していないことを宣言したのだ。こうしたことで、道場を援助しようとした人に、心構えができた。(p335)

    ③教育のある人や金を持っている人が、積極的に貧乏人の状態を受け入れ、三等で旅行し、貧乏人にはない楽しみを持つことをやめ、虐待、非礼、不正義を、しかたがないことだと避けてとおらずに、それらの除去のために闘うこと、そうしないかぎり、改革は不可能であろう。(p321)

     ガンジーは人間らしく悩みながら、不殺生の反英運動を続けていく、その過程がよくわかります。

  • 世の中を変えたけりゃ、まずは自分が変わらなければならない。そこで得た習慣が、人生や人格を形成していくってことか。経験に勝る知識なしってことは、まさにガンジーの生き様だったように思える。
    今の政治家にも読んでもらいたい一冊です。物資が豊かになるにつれ、精神が乏しくなる、悲しいかな。

  • 彼自身が生きた世界には人の地位に関して上や下が存在する。
    カースト制度の下、それでも彼は彼の宗教観や社会観、価値観を貫いた。
    彼の口に入るもの、着るもの、住む場所、関わる人間すべてに関心を持ち、何1つとして妥協することなく生きた。
    しかし決して自分本位になることはなく、彼はどこに行くときもその地、そこにいる人に合わせた格好をするなど他人を尊重し、尊敬する心も忘れない。
    彼は聖人として民衆に慕われたが、それは決して彼が生まれながらに優れた能力を持っていたからではない。インド、イギリス、南アフリカの地でたくさんの人と触れ、考え、考え抜いて到達した地位なんだと思う。

  • 凄い長かった〜。でも学ぶことはいっぱいありました。
    ガンジーも小さな悪行が何度もあったことが意外!やはりガンジーもひとりの人間。一人の人間から始まる大きな可能性を示してくれた人物だと思いました。

  • 偉人の自伝は初めて読んだが、赤裸々で、当たり前だけど誰もが同じなんだなと感じた。たいした人じゃないとも感じたけど、こうゆう自伝を書ける謙虚さはいいとおもった。
    教養を得られる裕福さは成功のカギだなとも感じ、なんとなくガッカリした部分もある 意外だった。
     

  • なんで学ホにおいてないの><

  • イメージのガンジーと大分違う。
    リア充だな。

  • 厳しいルールを自らに課し、そのルールに従うことで自分自身を究極まで高めていくガンジーの思想が見られる。ガンジーの成し遂げたことよりも、そのガンジーという人間がどのように作られていったのかに迫れる本。自由・富・贅・堕落の時代に生まれた自分を見直すいいきっかけになります。

  • マハトマ(大いなる魂)・ガンジー
    子どもの頃、菜食主義にも拘わらず、イギリス人に支配されるのは、インド人が肉食をしないで弱いからだと、隠れて肉食を試す。盗みも働いた。
    13歳で結婚。
    18歳でイギリスへ留学。その間ずっと菜食主義で通し、弁護士免許を取得する。
    その後南アフリカの一会社に就職。イギリス仕込みの服装にも拘わらず一等列車から引きずりおろされる。南アフリカにおけるヨーロッパ人の有色人種やアジア人の労働移民に対する差別に立ちあがる。南アフリカに21年間住み、インド人の運動『サッティヤーグラハ闘争』を繰り広げる。
    その後インドに帰国、今度はインドにおけるイギリス人・イギリスのローラット法に対しヒンドゥ教徒、イスラム教徒が一丸となってインド全域の一斉休業を実施、抗議する。
    この本では有名な『塩の行進』やインド独立のついては殆ど書かれていない。しかし、非暴力 禁欲生活 権利 人種偏見問題 ガンジーが真に目指したものが書かれている。
    彼は1912年からミルクも辞め菜食主義に徹した。食するものは果物・ナッツだけ。しかし大病に死の淵に立たされた時、植物性の注射と、ヤギの乳だけは摂取するよう説得されなんとか健康を取り戻した。
    ガンジー1869年生まれ。
    1948年1月30日 イスラム教徒との融和に反対するヒンドゥ教徒青年の凶弾に倒れる。

    真実と非暴力
    物理的な物質の力である暴力を否定し、道徳的な精神の力を信奉する。
    「魂の優れた力は皮膚の色になんら関係なく、男にも女にも子どもにも、あらゆる人々のなかに宿っている」

    アッテンボロー監督の映画『ガンジー』 一度見たが、この本を読んで再度見たらまた違う何かが見えてくると思う。楽しみだ。

  • ガンジーは、晩年のころ、側近の女性に裸で添い寝させたという話しをきき、ほんとかいな、という下世話な興味で手に取ったのだが、、、いやー、すごい、このひとは。なにがすごいって、「インド独立」という偉業を、たいしたこととおもっておらず、まったく触れていないのである。

    <人生は実験である>として、さまざまな実験をしただけということなのね。

  • な・・長い・・・
    読破したけど、半月かかった><
    それはまるで自己浄化への道の様に困難で、また、読破までの拷問に耐えるのはアヒンサを通したガンジーの気持ちを理解するのに近いものを感じるwww(言い杉)

    なぜなら、知らない地名や、聞きなれないインド人名のカタカナのオンパレードで(登場人物大杉)、想像力を奮い起こしまくりの為、脳が灰になっちまうーと思いきや、ラスト1Pにはめちゃくちゃ救われた。
    ほんと、そのページが汚くなる程、かなり線を引いた。
    個人メモは膨大すぎて、いつもの様にここには打ち込む気力がない。それくらい魂のこもったずっしりとした素晴らしい言葉がたくさん出てくる。
    自伝ていったい・・・?

    個人メモ(short ver.)

    ・神を伴侶にしようと欲する者は、孤独を持するか、全世界を伴侶にするかせねばならない。
    ・慈悲の矢に射止められし者のみ、慈悲の力を知る
    ・一杯の水を与えられれば、山海の珍味をもってこれに報いよ(中略)いかに小さき奉仕であれ、十倍にして報いん。されどまことに心貴き人は万人を一人と知り、悪に報いるに善を持ってし、これを喜ばん(グジュラート教訓歌)
    ・詩人という者は、人間の胸の中に隠れているよきものを呼び起すことの出来る者である。
    ・肉体の中の精神は、感覚を支配するかわりに、その奴隷にもなってしまう。したがって肉体は、常に清潔な刺激性の無い食べ物や、ときどきの断食を必要とする。
    ・教師は常にかわらぬ教科目標になっていなくてはならない。
    ・真実に対する誠実さ
    ・非真実は存在すらしないのだから、その勝利はありえない
    ・謙譲の真の意味は、自己の消滅である。謙譲に欠けた奉仕は利己主義であり、自我主義である。
    ・われわれの自尊心を傷つけてしまうよりも。
    ・民主主義を守る為には、人々は独立、自尊、及び一致の明確な観念を持たなくてはならない。
    ・自己浄化は非常に伝染しやすい自我の浄化であるから、必然的にその人の周囲の浄化になっていく。


    おまけかな?
    ガンジーの外国語の勉強の方法と、断食法がちょこっと入ってて、それがとてもクオリティ高くて有難かった☆

  • 非殺生、非暴力。ガンジーさんの想いがつづられている。
    大衆の前でスピーチするの苦手だったんですね。身近に感じられます。
    本当に偉大な人だ。ちょうど読み終わった日がガンジーさんの誕生日だった。

  • ガンジーってのはどれだけ人としてできてるんだろうって思った。この人は本当に凄い。

  • 近々注文予定本。

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ガンジー自伝 (中公文庫BIBLIO20世紀)の作品紹介

真実と非暴力を信奉しつづけ、インド独立運動の精神的指導者として、民衆から聖人と慕われたその偉大な生涯。インド古来の思想を再生し、人間の品位と威厳を示した生きざまが、新たな感動をよぶ。ガンジー自身の筆による自伝的著作には『自叙伝』と『南アフリカにおける非服従運動』の二作がある。彼の死後、ガンジー著作編集委員会は一冊で完結した自伝の必要性を認め、二著作を再編集した新たな『自叙伝』を刊行した。本書はその英語版の全訳である。

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