マンガギリシア神話 (4) 悲劇の王オイディプス (中公文庫)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122043343

感想・レビュー・書評

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  • 神様の誰々よりも、自分の方が優れているといった人間の会話を聞けば、すぐに天罰を与えるシーンがよく登場する。

    特に、美と愛の女神アプロディテのプライドの高さと激高は、凄まじい。
    なかには不当に罰せられたりすることもある。

    他にも納得できないストーリー展開がギリシャ神話には鏤められているのだが、ある登場人物のセリフに慰められる。
    「納得できないことは人間にとって理解できないだけで、きっと何か神さまのお考えがあってのことなのよ」
    天罰をも感謝すべきことなのかな。

  • ギリシャ神話は何度読んでも覚えられないわ…

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/771682

  •  6月のNHK Eテレ「100分de名著」は「オイディプス王」だ。ギリシア神話の中でも超有名な物語で、演劇としても世界中で上演されているそうだ。恥ずかしながら全く知らなかった。

     里中満智子の「ギリシア神話」シリーズは全部で9巻あり、そのうちの第4巻だ。しかも8章のうちの1章だけだ。でも前後関係がわかるとさらに理解し易いと思って通して読んだ。できれば第1巻から全部読みたいところだ。

     「将来、父を殺し、母と交わる。」と神託を受けたオイディプスは、それを避けるために王子の地位を捨て国を出る。他国へ逃れる途中の出来事でその国の王となるが、実はその時既に信託は実現されていた。

     野村萬斎が演じた舞台のDVDも出されているので、ぜひ鑑賞してみたい。

  • 2014年11月20日読了。一族にかけられた呪いから、予言どおり実父を殺し実母と結ばれ子を成してしまうオイディプス王の悲劇と、プシュケー(魂)とエロスのエピソードなど。「エディプス・コンプレックス」の語源ともなる重要エピソードが主題だが、父殺しを避けようと神にも祈り最善の努力をしたにもかかわらず最悪の結果を招いてしまうオイディプス王が哀れ・・・。古代ギリシア人は人生に付きまとう絶望や無常感、やるせなさを神話の形で昇華・解消していたのだな。あと、いかにギリシア人が父殺しや身内との婚姻を恐れタブー視したかについてもよく分かった。

  • プシュケとエロスの話が特に好きです

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著者プロフィール

マンガ家。第1回東アジアMANGAサミット事務局長。1948年大阪府生まれ。16歳のとき「ピアの肖像」で第1回講談社新人漫画賞受賞をし、プロのマンガ家生活に入る。その後数々のヒット作を生み出し現在に至る。主な作品に「アリエスの乙女たち」「あすなろ坂」「鶴亀ワルツ」他多数。「あした輝く」「姫が行く!」で1974年講談社出版文化賞受賞。「狩人の星座」で1982年講談社漫画賞を受賞。マンガジャパン事務局長。(社)日本漫画家協会常務理事。大阪芸術大学芸術学部文芸科教授。文化庁文化審議会著作権分科会委員などを歴任。

「2005年 『アジアMANGAサミット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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