きゃっちゃーTさんの感想
2011年11月5日
14世紀の世界をRPGを地で行くような旅行をした著者の旅行記の抄録。イブン=バットゥータが偉大な旅行家だと思うのは、ただ純粋な「行ってみたい」という好奇心から当時としては信じられないくらい広い世界を旅して回ったこと。その意味で、名誉欲や財産欲、宗教心などを動機に東西世界を行き交った歴史上の人々と比べて彼は特異。現代のいわゆる旅行好きに一番近い存在と思う。
アラビアの旅行家。北部モロッコに生まれ、22歳の時に聖地メッカの巡礼を志して故郷を離れ、以後29年間にわたり、文字通り三大陸を旅行。この間、滞在地で法官に任ぜられるなど高い教養の持ち主でもあった。 「2023年 『三大陸周遊記』 で使われていた紹介文から引用しています。」