スカイ・クロラ (中公文庫 も 25-1)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 7137
感想 : 707
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  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122044289

感想・レビュー・書評

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  • 淡々と話が進んで最後に大事な説明がくる。
    衝撃をうけたというより不意討ちに近いと思うような話だった。
    この話独特の主人公たちの不毛な会話はなんとなく好きかもしれない

  • いつか来る死を予感しながら飛行機を運転している姿が、日本で盲目的に働いているサラリーマンとリンクしました。これから社会へ出るとき、転職を考えているとき、など仕事での価値観を見つめ直す節目を迎えたときに読みたくなる本です。

  • 退屈を凌ぐことが、生きること。
    大人にならない、年をとらないキルドレにとって、生きることと死ぬことは、いることといないこととも捉えることができる。
    死なないことを願う人もいるが、死ねない時には、死ぬことを願うのだろうか。
    昔読んだ本で、死にたくないという感情を持つ時は、何かやり残したことがある時って書いてあった。
    キルドレにとって、飛行機に乗ることも、相手を撃ち落とすことも、ハンバーガーを食べることも、お酒を飲むことも、いつか撃ち落とされるのを待つ間の退屈しのぎでしかないのであれば、死にたいって思う感情は抱き得るのではないか。

  • 映画を見てから前情報なしで読んだので結末が違うことにびっくり。考察サイト等を読むと作品に込めた思いが原作・映画で違うのではないかというものがあり納得。
    説明過多の時代にぼんやりとした設定を用意しつつ深い入りしない点が非常に新鮮であった。
    映画は基本的に原作に忠実であるが何点か相違点がありそういったところを追いながら読むのもまた楽しかった。
    森博嗣の文体やキャラクタは気取った感じがしてそれほど好きじゃないところもあるが、かっこいいなって思わされてしまう妙がある。

  • 何気にこのシリーズだけは読んでいませんでした。買ってから2年ぐらい寝かしてたかな。
    独特の世界観がなのに、スッと理解できるのが面白い。アニメ版の表紙の方を買ってしまったので、青い表紙の方をもう1冊買うか悩み中。

  • 結局物語のテーマを掴みきれずに読み終わった。テーマが全くないというわけではなく、読み手によってそれは違ってくるだろうということ。しかし、たとえ何かしらのテーマを見つけ出したとしても、それを解釈していくのは相当の労力を必要とするだろう。「難しい」とはまた違う感じ。なんだろう。矛盾しているかもしれないが、透明すぎて(眩しすぎて)かえって「見えない」。僕の表現力だとこう表すのが限界だ。

  • 【よく使う言葉だけどこれは終わりの始まり】

    理解しようとすれば、儘撃ち落される。この物語を楽しむコツは風を読んで上手くその風に乗ることだ。

    ひらひら開いては閉じて。
    上と下はなくなって、ただ白いだけの空と、ただ暗いだけの空の間で踊るのは、ワルツ。

  • この透明感溢れる世界観はなんだろう?
    「戦闘機乗り」の特殊な感覚や感情は判らないけれど、「空」を飛びたいという気持ちは素直に共感できる。「地上」に戻りたくないという気持ちも。
    だから、彼(彼女)らは永遠の子供なのだ・・・と思う。

  • 絵画のような風景。映画のような情景。美しい文章と世界観が相まって形作られる世界。大人にならない永遠の子供、キルドレ達を通して、生きるとは何か静かに語りかけてくる。彼等は言う。大人には飛ぶことはできない、と。まだ僕はこのような美しい世界を見たことはない。まだ見れていないのか、それとももう見れないのか。どちらなのだろう。

  • 大人にならない子供達が戦闘機に乗って戦闘を繰り広げる。
    子供なのに肝が座ってるし、私たちより大人な気がするけど…主人公たちは子供だと言い張る。
    森博嗣らしからぬ作品とも言えるけど、キャラ達の言葉には森さんらしい言葉が含まれて、やはり、森さんの作品だと再確認できる。
    ミステリー要素はないが、楽しめた。
    専門用語は出てくるものの、そんなのは関係ないので、十分だった。
    そういうのを気にする人には向かないかも。

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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