雪虫 (中公文庫 と 25-1)

著者 :
  • 中央公論新社
3.30
  • (45)
  • (141)
  • (272)
  • (46)
  • (14)
本棚登録 : 1660
感想 : 139
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (476ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122044456

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 鳴沢了シリーズの一作目を読む。余りにも偶然が重なる展開にちょっとどうなのかと思ったが、ラストの緊迫したシーンの迫力は良かった。今後のシリーズでの主人公の成長振りを見てみたいと思わせられた。

  • 鳴沢了シリーズ第1弾。
    直木賞作家佐々木譲作品を読み(「警官の血」)、警察小説つながりで手に取る。好きな"シリーズもの"のこともあり今後シリーズすべての読破が楽しみ。佐々木譲作品と併行して読んでいくつもり。

    新潟県警を舞台とした三代警官一家の三代目の話。
    50年前の殺人、新興宗教、親父との確執、幼馴染の恋人、祖父の秘密・・・
    「警官の血」と状況設定が酷似・・・

    堂場作品は5年ぶりくらい?。前回はラグビー?に関連した小説。ハードボイルドタッチで泥臭さを感じその他の作品には進めなかったが・・・、沢木耕太郎「深夜特急」シリーズのタッチと似ている?

  • ’21年2月12日、読了。

    何故か突然、「ハードボイルドが読みたい!」となって、手にした作品。普段はあまり読まないジャンルだし、初めて読む作家さんなのですが。
    過去に読んだハードボイルドは、マーロウ物数冊、アンドリュー・ヴァクス数冊、大沢在昌数冊、あとは覚えてない…って感じです。ある程度まとめて読んだのは、この3人くらいかな。あと、今野敏、か…。

    そこそこに面白かった、けど…主人公のセリフとか、全体的に、あまりハードボイルドっぽくないかな?なんて感じました。チャンドラーやヴァクスは、セリフからして、カッコいい!という点が、大好きだったので。
    でも、なかなか面白く読みました。シリーズ物らしいので、次の作品も行ってみよう!と思います。

  • シリーズものとは知らす、先に破弾を読んでからの雪虫となる。刑事一家で育った人が全てこの様な性格なら中々大変かと。。そして、若い内の結婚でないと結婚無理な職業なのかと。。内容は正義を貫くのは難しく折り合いが正しいか、貫く事が正しいか、答えは決まって
    いるのに難しいと考えさせる内容でした。

  • 評価は4.

    内容(BOOKデーターベース)
    俺は刑事に生まれたんだ―祖父・父を継いで新潟県警捜査一課の刑事となった鳴沢了は、晩秋の湯沢で殺された老女が、かつて宗教教団の教祖で、五十年前に殺人事件に関わったことを突き止めた。了は二つの事件の関連を確信するが、捜査本部長の父はなぜか了を事件から遠ざけるのだった。正義は、そして歳月は、真実を覆い隠すのか?新警察小説。

    シリーズ第1弾。鳴沢が思いの外グジグジと悩むし、親に対する態度も含め、大人になりきれず若干くどいところはあるものの、最後まで読了。今後どうなるのか?
    一応第1弾で既に恋は終わったって事だね?

  • 祖父、父ともに刑事で、『刑事に生まれた』と自認する鳴沢了。
    ある殺人事件の捜査をするうちに、資料が抹消された過去の事件に解決の鍵があると感じ、事件の真実を追い始める了。
    しかし、過去に同じ事件を調べながら、何も問題はなかったと言い切る父。さらに、その事件の関係者として、尊敬する祖父の名が浮かび上がる。


    昼休みに読書中の人が、やたらとこの著書の本を読んでるのを見かけて、よほど面白いのかと初めて手に取ってみた。
    初恋の人との再会とか、親子の葛藤とか、色々加えてあるけれど…
    了に感情移入出来ず、物語の世界に入りきれなかった。
    ハードボイルド、嫌いじゃないんだけどなぁ。

  • やっと着手できた鳴沢了シリーズ。
    分厚い本の割に早く読み終わったな。
    内容が薄いわけではなく、読み応えもちゃんとあったのに。不思議。

    語り口も落ち着いてるし、大西くんに説教する辺り30代半ばくらいかなーと思ってたら
    まさかのギリギリ20代には驚いた。
    四角四面のガチガチな刑事だと思ってたら
    読み進めていくうちに人間らしい面がたくさん見えてきてよかったです。
    最後に葛藤する辺りが特に。その所為で傷を背負うことになったんだろうけれども。
    あとは大西くんの成長振りには目を見張るものがありました。
    彼の話もスピンオフなんかで読みたいなーなんて。既に存在するのかな。

    続編の予備知識がない状態なので敢えて書くけれども。
    『人間である前に刑事だ』とまで言い切っていた鳴沢了が刑事を辞めて
    この先どうなるのだろうか…。
    真崎薫みたいに探偵になるとは思えないしなぁ…。

    • hs19501112さん
      【やっと着手できた鳴沢了シリーズ】
        ↑
      ですか、おめでとうございます。読んで間違いは無いシリーズだと思います。

      自分は、現在9...
      【やっと着手できた鳴沢了シリーズ】
        ↑
      ですか、おめでとうございます。読んで間違いは無いシリーズだと思います。

      自分は、現在9作目までを読了。最終作「久遠」も、2ヶ月程前に購入はしているも、完結してしまうのが惜しくてまだ読み始めていません・・・・。
      2012/05/29
  • 読んだのは、2年近く前・・・。

    横山秀夫で“警察小説”と呼ばれるジャンルを知り、誉田哲也、佐々木譲、今野敏と読み進みこのジャンルにハマりつつあった時期。

    他に面白い警察小説は?と探していていきあたったのが、“刑事鳴沢了”のシリーズ。文庫10冊の、完結したシリーズもの。

    主人公の人間としての成長を追うのも楽しみ方のひとつ、というレビューを多数目にしての購入。


    一言で表すと、“とにかく面白かった”。


    事件の種類は地味。
    捜査の過程も、地味。
    結末も、地味・・・。

    冬の新潟を舞台にした、地味~な事件に関わる刑事たちの地味~な捜査。作品全体を通して見ても明るい要素、エンタテイメント性のある要素は一切無い。

    にもかかわらず、物語に引き込まれる引き込まれる・・・。不思議。
    主人公の下した決断とそれに引きずられる苦悩。県警を辞め東京に向かった主人公のその後が機になり、一気に、シリーズの虜に!!!!

    全10冊、一気読みしたいぐらいの勢いを、読み終えてしまうのがもったいないため、ちびりちびりと読みすすめ・・・、現在はいまだ第7作「血烙」。

    残るは3作+外伝。少し寂しい・・・。

    現時点で最も好きなのは、「孤狼」で、次いで本作「雪虫」。

    2010年秋に読了。

    2012.03.21.書。

  • (2023年10月21日から24日にかけて読破)
    祖父・父を継ぎ、新潟県警捜査一課の刑事となった鳴沢了は、晩秋の湯沢で殺害された老女が、かつて宗教教祖で、50年前の殺人事件と関係があることを突き止めた。2つの事件の確信した了だが、捜査本部長の了の父・鳴沢正義は、了を捜査メンバーから外そうと目論んでいる。なぜ、正義は了の捜査結果を受け入れようとしないのか。刑事として生まれた男・鳴沢了のスタートは、故郷・新潟での事件。

  • 事件よりも、鳴沢了の生き方が気になりラストまで一気に読めた、、、続きを探そう。

全139件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

堂場瞬一(どうば しゅんいち)
1963年茨城県生まれ。2000年、『8年』で第13回小説すばる新人賞受賞。警察小説、スポーツ小説など多彩なジャンルで意欲的に作品を発表し続けている。著書に「刑事・鳴沢了」「警視庁失踪課・高城賢吾」「警視庁追跡捜査係」「アナザーフェイス」「刑事の挑戦・一之瀬拓真」「捜査一課・澤村慶司」「ラストライン」「警視庁犯罪被害者支援課」などのシリーズ作品のほか、『八月からの手紙』『傷』『誤断』『黄金の時』『Killers』『社長室の冬』『バビロンの秘文字』(上・下)『犬の報酬』『絶望の歌を唄え』『砂の家』『ネタ元』『動乱の刑事』『宴の前』『帰還』『凍結捜査』『決断の刻』『チーム3』『空の声』『ダブル・トライ』など多数。

「2023年 『ラットトラップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

堂場瞬一の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×