チャイ・コイ (中公文庫 い 101-2)

著者 :
  • 中央公論新社
3.17
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本棚登録 : 216
感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (178ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122044982

感想・レビュー・書評

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  • ただやりたい女
    文章表現はすごいな

  • ページ数が少なくて文字大きめ・行間広めなんで早く読めると思って読み始めたら…案外なかなかに読み進められなかった。

    想像通りに進み、想像通りに終わる。
    意外性はない。
    エロ描写に特化した部分を感じない。
    この話より、他の志麻子さんの話の方がよっぽどエロいと感じる。

    登場人物はいたって少ない。
    感情移入できる人はいない。
    私はその誰にも魅力を感じなかった。
    主人公の背景が志麻子さんとだぶって、頭の中に浮かぶ姿は志麻子さんだった。

  • 8割がセックス描写とゆう官能小説顔負けの作品です。
    ドMのバツイチ中年女がベトナムに行きレストランのボーイの男をはじめて見かけた時から 勝手に「愛人」と呼び どぎつい妄想を抱く、 その時点でかなり痛いオバハンなのだが 次の来日でなんとびっくり「愛人」にしてしまう。
    勝手に志麻子と主人公のイメージを重ねてしまいました。とりあえず主人公の好みは決して巨根ではなく 細くて長いのが好みです(笑)

  • 友達に川島なお美が主演する映画の原作だからと勧め、その友達にいただき読みましたが、官能小説は読んでてしんどいだけでした。

  • 婦人公論文芸賞受賞作。 漠とした著者の印象だったが一気に格段アップし見る目が変わった。 映画の質感でその世界にすいと惹き込まれる。むせかえる甘い香りにけだるい熱風、カオスと喧噪の南国に一瞬でワープした。淡々とした筆致が濃密な情感を伝え、南国の空気を湛える。R指定ともいえる描写で埋め尽くされているがそれを凌駕するロマンティックな物語であり、読後、少し切ない気持ちにさせられる。表現方法は全く異なるが、フランソワーズ・サガンの「ある微笑」に似た、崇高で完成度高く、濃密な芳香を放つ美しい残像が尾を引く作品だと思う。

  • 8~9割がベットシーン

    ただ、男性作家と違うところが際立っていました。
    女性の「あの人、ちょっといいな」的な気持ちを丹念に書いています。

  • ここまで表現できるのは素晴らしい。女性の観点からこのような感覚は否定しない。

  • 人間は自制心と言うストッパーがないとここまで欲望と妄想が突っ走ってしまうものなのだろうか。
    それとも著者の感受性と性欲が人より抜きん出て大きいのだろうか。
    男性作家が書くセックスではない、女性作家が書く情事にムラムラさせられるだけさせられた。
    読んだその日、ちょっと変な気分になって寝つきが悪かった。

  • タイトル・装丁がとにかく好み。

    前にほかの作品を読んだときにも感じたけれど、
    岩井志麻子は文学者だなぁ。
    小説家、という感じではない。
    そのひたむきな筆致と自らを削るような生き様は正直、怖い。
    そして魅入られる。
    主人公はいったい何を得て何を失ったのだろう。

  • 淫靡なのに退廃的。
    官能小説以上に官能的なのに、多分文学なんだと思う。
    それは、きっと読むと漂ってきているんだと思うのだ。
    腐る手前の甘い蜜の香りを本能が感じ取ってるんだ、多分。

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著者プロフィール

岩井志麻子 (いわい・しまこ)

岡山県生まれ。1999年、短編「ぼっけえ、きょうてえ」で第6回日本ホラー小説大賞を受賞。同作を収録した短篇集『ぼっけえ、きょうてえ』で第13回山本周五郎賞を受賞。怪談実話集としての著書に「現代百物語」シリーズ、『忌まわ昔』など。共著に『凶鳴怪談』『凶鳴怪談 呪憶』『女之怪談 実話系ホラーアンソロジー』『怪談五色 死相』など。

「2023年 『実話怪談 恐の家族』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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