聞書抄 (中公文庫)

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著者 : 谷崎潤一郎
  • 中央公論新社 (2005年9月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122045774

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聞書抄 (中公文庫)の感想・レビュー・書評

  • 『聞書抄』
    落魄した石田三成の娘に盲目の老人が豊臣秀次の話をする話

    他三編『三人法師』『紀伊国狐憑漆掻語』『覚海上人天狗になる事』

    個人的な好みとしてそんなに心惹かれる話はなかった。

  • 「聞書抄」他3編。「聞書抄」は石田光成の娘と乳母が、その首の前で1人の法師に出会い、秀次の悪行や光成への恨みをつらつらと聞かされる話だが、光成の死の間際の描写や、光成の首と対面した時の娘の様子など、淡々とした語り口がかえって涙を誘う。しかし光成の所業に憤りを覚える法師の話がはじまると、光成の印象がまたがらりと変わる。少し前に読んだ『武州公秘話』のどこかユーモラスな雰囲気とはまったく異なり、こちらは秘めた思慕とやりきれない悲しみや怒りが終始つきまとう話だった。

  • 「第二盲目物語」と銘打っているだけあって、舞台設定は「盲目物語」によく似ている。
    ただ、座頭の一人語りという体裁で書かれた「盲目物語」と違い、「聞書抄」は過去のとある文献を準拠に谷崎が執筆したという構成になっている。この辺りはどちらかというと「春琴抄」や「少将滋幹の母」の作りに近い。
    読み終えた印象は、残念ながら「盲目物語」に比べるとどうも弱い。「盲目物語」では、ひたすらお市の方に焦がれて生涯を送った老座頭の言葉で語られることで、戦国の世に生きた彼女の悲しくも美しい姿が明確に浮かび上がってきた。だが「聞書抄」では他のことに多く筆を割かれ、主人公と御台との描写は全体の中では僅かで、印象が薄い。
    これは「盲目物語」との差異をつけたかったからかもしれないが、結果的に読み終えても何が物語の主題だったのかいまいち判然としなかったのはやはり残念。

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