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- Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122045774
感想・レビュー・書評
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谷崎潤一郎の昭和初期短編。
4篇とも個性的で少し癖が強い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「聞書抄」他3編。「聞書抄」は石田光成の娘と乳母が、その首の前で1人の法師に出会い、秀次の悪行や光成への恨みをつらつらと聞かされる話だが、光成の死の間際の描写や、光成の首と対面した時の娘の様子など、淡々とした語り口がかえって涙を誘う。しかし光成の所業に憤りを覚える法師の話がはじまると、光成の印象がまたがらりと変わる。少し前に読んだ『武州公秘話』のどこかユーモラスな雰囲気とはまったく異なり、こちらは秘めた思慕とやりきれない悲しみや怒りが終始つきまとう話だった。