孤狼: 刑事・鳴沢了 (中公文庫 と 25-4)

著者 :
  • 中央公論新社
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感想 : 73
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  • Amazon.co.jp ・本 (447ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122046085

感想・レビュー・書評

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  • 警察内部に蠢く派閥争い。
    一人の刑事の死と一人の刑事の失踪から始まる事件の捜査に特命として指名がかかる。
    昔の相棒まで巻き込み展開する、組織の闇。
    今回の相棒、関取のような今とのやりとりは結構好きだった。

    2013.11.19

  •  これはまた別のミステリ好きの学生のおススメ。特に避けているわけではないのだけれど警察小説ってほとんど読んでない。さすがに名前は知ってたけどこの著者も読むのは初めて。シリーズ物をどこから手をつけるかは難しい。ぼくの性格としては時間順に最初から読みたくなるのだけれど、第一印象は重要だから、初心者としてはどうせなら評判の高い作品からはいるのが無難でもある。それでピンとこなかったら他のを読む必要はないのだし。というわけでこれ。Amazonで一番上にあったので。
     警察という組織内で小説としての面白みを出そうとしたら、主人公をアウトサイダーにするしかまあないんだろうね。だけど肝心の鳴沢了の人物造型がいまひとつ。際立った魅力に欠ける。逆に小野寺冴ときたらあまりにはじけ過ぎ。先行作を読んでないせいもあるだろうけど。新潟の父親との確執とか故郷を捨てた経緯とかが、これまでの事件なのだということがちらっと出てくる。だけど遡って読もうかという気にはあまりならない。それだけの求引力を感じない。
     本作は、鳴沢ともうひとりの巨漢刑事今敬一郎の即席コンビが、特命を帯びて失踪刑事の所在を追うというもの。お決まりの内部抗争と虚々実々の化かし合い、誰が敵か味方かというありがちなストーリー。意外性もあまりない。最後の緊迫感もちょっと中途半端。予定調和というか、どうせならもうひとひねりあってもいいのでは。唯一の救いは今の憎めないキャラクターに尽きる。彼だけはすばらしくよく書けている。いいなあ、こんな奴と組んで仕事したいなと思わせる。彼が登場する続編があるなら読んでもいいけれど、残念。

  • 第4作。こなれてきました。

  • 相変わらず偶然が多いが、面白い。

  • 一人の刑事が死に、一人が失踪した。本庁の理事官に呼ばれた鳴沢了は、新たな相棒と共に消えた刑事の捜索を命じられる。調べを進めるうちに明らかになる刑事達の不可解な行動。不審を抱く了の前に謎の組織が立ちはだかる。執拗な妨害、愛する人への脅迫ー警察を辞めた冴を巻き込み事件は思わぬ展開を見せる。

  • 主人公に頼りになる相棒が登場。事件の話もまあまあ面白い。

  •  刑事・鳴沢了シリーズ第4弾。

  • デブの相棒と、元同僚で現女探偵が、ひとつの事件に挑む話。進行はゆっくり。最後は痛快。

  • 新潟出身の刑事「鳴沢了」 タイトル通りまさに 「狐狼」。警視庁管内で、ひとりの刑事が自殺?し、もうひとりの刑事が行方不明。大食漢で実家がお寺の相棒を得た鳴沢了が事件解決に挑むが・・・
    組織の壁、警察内部の影の派閥がからみ事件は意外な方向へ・・・魅力的な元相棒 小野冴も絡み、なかなか面白く読める。

  • 一人の刑事が死に、一人が失踪した。失踪した刑事を探すため鳴沢了は、特命をうけ捜査に当たる。納得いかない捜査。警察内部の組織、派閥、見えない敵が忍び寄ります。そして断ち切ったと思った新潟の父の存在。今回は了の相棒となった巨漢の「今」。いづれ親の後を継ぎ坊主になる今。ユーモラスで真面目でそして優しく熱く切れやすい(笑)。いい味だしてました。了の昔の相方、小野寺冴も登場。ストーリーより、登場人物がとってもおもしろかったです。

著者プロフィール

堂場瞬一(どうば しゅんいち)
1963年茨城県生まれ。2000年、『8年』で第13回小説すばる新人賞受賞。警察小説、スポーツ小説など多彩なジャンルで意欲的に作品を発表し続けている。著書に「刑事・鳴沢了」「警視庁失踪課・高城賢吾」「警視庁追跡捜査係」「アナザーフェイス」「刑事の挑戦・一之瀬拓真」「捜査一課・澤村慶司」「ラストライン」「警視庁犯罪被害者支援課」などのシリーズ作品のほか、『八月からの手紙』『傷』『誤断』『黄金の時』『Killers』『社長室の冬』『バビロンの秘文字』(上・下)『犬の報酬』『絶望の歌を唄え』『砂の家』『ネタ元』『動乱の刑事』『宴の前』『帰還』『凍結捜査』『決断の刻』『チーム3』『空の声』『ダブル・トライ』など多数。

「2023年 『ラットトラップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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