ナ・バ・テア (中公文庫)

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著者 : 森博嗣
  • 中央公論新社 (2005年11月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (353ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122046092

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ナ・バ・テア (中公文庫)の感想・レビュー・書評

  • 早く精確で、そして洗練された流れを僕は夢見ている。僕は、ただ、空へ上がって目の前の敵に向かっていくだけだ。【中央館3F-西 913.6/MO】

  • 相変わらず不毛な会話が続く話だったが終わりは朝日が似合うような終わり方で良かった。
    ぶっちゃけ手慣れたティーチャの女好きからしてこどもは一人二人でないと思う。
    なんというか時系列が読み出しちんぷんかんぷんだったのでちゃんと調べた方が良かった気がする。中間くらいで草薙が主人公て気づいたし。
    一作目で草薙もいなくなったしどう続くのか期待。

  • 落ちていくときは重い方がいい。
    どれだけ効率的に敵機を落とせるか。それは人それぞれ考え方が違う。この言葉もその一つ。

    堕ちて死んだのではない。
    これは誇りなのか。空で死ねることがキルドレの本望なのか。

    地上に降りた時、もう一度強く思うのは、もう一度飛びたいということです。
    あなたのような生き方をもっと広める必要があるかもね。
    仕事への対価は仕事と言われる。高い給料でも、権力でもない。ただただ、もう一度飛ばせてもらえること。

    問いについて、全て嘘で答えた。
    冷静さとは、こういったことなのだろう。あらゆる問いを自問自答しておき、相手にとって最適な答えをする。

    人間が生きていくこと自体が汚れている。
    いつの間にか忘れちゃう、忘れようとしていること。豚や牛、魚を殺して、ヒトは生きている。ヒトを殺しあう戦争だけじゃない。

  • スカイ・クロラシリーズ、第二作。まずシンプルな装丁に目を惹き、読み始めてすぐ「嗚呼、(装丁は)これしかないよなぁ」と思うに至る。この視覚的効果のおかげで、情景描写が何倍にも鮮やかに目の前に拡がった!内容は前作『スカイ・クロラ』よりも前のお話。やはり飛行機を操縦中の情景がイマイチ頭に思い描けなくて、私の頭がホント残念。でもストーリィはとても良かった^^

  • スカイクロラの一番最初の話しにあたるらしいです。スカイクロラで司令官だった草薙水素が主人公で、まだパイロットだったときの物語でした。本格推理の人かと思いきやこんな航空空想小説を書かれると幅が広いです。
    作られた生命の話しなのにそれが完全に社会システムに組み入れられていて、それに対してのアンチではない所が面白いです。凡百の作家さんだとその社会システムと戦い始めてしまうところですが、あくまで誰かの規定した枠内で動く事しかできない知的生命体の愛おしさみたいなものを感じます。好きな本です。

  • ひんやりとした感じ。ひとりでいること。揺れ動かない、静かな世界。

  • 再読。
    やっぱり二回目は印象が全然違う。
    時系列順に読めばよかったなあと少し後悔。


    クサナギがこれからどう変わっていくのか、みもの。このときのクサナギはすごく前向きなのにな。
    そしてティーチャ、罪な男や。

  • ブクログにまだ登録されていないことに驚いた。再読です。
    たぶん初読の時だったら、5つ星にしたのだろう。やはりこのシリーズには、時が経って変わる思いもあれば、変わらない思いもあるようだ。
    この本に対する思いが変わったこと自体、「大人」になったように思えるが、未だに時々悲しくて仕方が無い時に、必ず浮かんでくる一文を。
    『可哀想じゃない!誰も、可哀想なものか!みんな、立派だ。 みんな、立派に生きている。誰も、死にたくはないし、誰も、可哀想になんか、なりたくない、そうならないように、一所懸命生きているのに。』(P.283)
    これが、映画でも有名(?)な「可哀想じゃない!」という台詞の元。原作が分からないと、この一言の中に隠されている辛さと葛藤を、なかなか感じ取れないだろう。

    文庫ならではの解説で、よしもとばななさんの実に的を射る文章にただただ感激した。美しくさえある孤独。わたしにとっては、真夏の深夜に読みたい本だ。
    ここでも森先生の巧みな言葉のチョイスに惚れ惚れ。「捨てるべき増槽もない」とかがたぶん一生忘れることのない文章のひとつ。
    スカイ・クロラでも広がっていた生と死の談義を、ここではティーチャとクサナギが行うことになる。言葉がやや直球ではあるけれど、どこかに生きづらさを感じている人であれば、胸を突かれたような気分にさせられるだろう。

    この本の始まりと、終わりも、おそらく全シリーズにおいて一番美しいのではないかと思う。個人的にとても心に沁みる一文で終わりとしよう。
    「愛するために生まれてきたのではない。愛されるために生まれてきたのでもない。ただ、軽く……、飛ぶために、生まれてきたのだ。」(P.325)

    きっと、あげられなかったひとつの星は、自分が変わってしまったに対する追悼だと思う。

  • 解説のよしもとばなな氏の××の部分を予想しちゃいます。
    やっぱりオレンジの表紙いいですね。スカイ・クロラの青い表紙の方も買っちゃいました。

  • スカイクロラシリーズ二作目。時系列が前作よりも前のようで、僕と名乗る人物が前作と違います。この小説的なトリックに最初戸惑いました。前作と変わらず戦争を扱っているのに読み口が爽やかです。また、「僕」の考える人間像が極端であると感じるのに共感が持ててしまいます。戦争に向かう子供であるキルドレについても少し情報がでて来ました、次作でもっとその辺りの設定を詳しく知りたいです。

  • 架空の世界が舞台の戦闘機乗りのお話。何のために戦っているのか、誰と戦っているのか、など情報が少ない。でも、飛行での戦闘シーンや、地上での会話のシーンから読み手それぞれで世界が想像できると思う。自分がイメージしたのは、灰色や濃い緑色や茶色っぽい感じの少し暗い汚された世界でした。

  • スカイクロラを買いに行ったけど、なかったのでとりあえずこちらを購入したところ、時系列だとこれが一作目と知り、読み始めることに。

  • 戦闘機同士の空戦を描いた作品
    戦闘が、詩的でリズミカルに描かれている。まるで言葉のダンスみたい。

  • 物語の途中まで主人公である「僕」の名前が出てこなくて、もしやと思ったところでやっと名前がでてきてすっきり。個人的にはスカイクロラを先に読んでいる方が謎が解けていく感覚が味わえて楽しめると思った。

  • 「静かな」印象を受ける物語。まるで、森の中を淡々と歩いているような。

  • 【僕は、いつだって僕だった。ただ、それだけだ。】
    人は不思議だ。望まないのに考えた事もないのに、時に本当に流れで身体を半分に裂くようなことを平気でしてしまう。他人に本棚を簡単に見せ、帰りに本を貸してしまう。そんな不自然を自然におこなってしまう。

  • 始めの夕焼けの中を飛んでいるシーンが静かですごく好き。
    スカイ・クロラから始まる一連の作品は、たとえ戦闘のシーンであっても、空の飛び方が美しく、静かに感じられる所が一番の魅力だと思う。

  • 「スカイ・クロラ」シリーズの一冊。物語の時系列では、第1巻に当たります。

    こちらは、カンナミではなく草薙が主人公を張っています。ティーチャと同じ基地に配属されることになり、地上から離れて戦闘機で戦うことへのイノセントな憧れを失わない彼女の姿勢は上司によって高く評価されることになり、キルドレから初の指揮官への道が示されるようになります。

    その一方で彼女は、パイロットとしての自分の理想を、エースのティーチャに重ね合わせようとします。しかしティーチャは、そんな草薙の視線をはねつけ、追いすがろうとする草薙はティーチャと身体を重ねて彼の子どもを身ごもります。キルドレではないティーチャは、胎内の子どもを生かす決意をして、彼女のもとから去っていきます。

    永遠に大人になれないがゆえに子どもを産むことを拒否する草薙と、キルドレではないパイロットのティーチャとの間の亀裂へと問題は回収されているわけですが、物語内でその結末はつけられていません。どちらに物語が進んでいくのかまだ分からないのですが、自分の運命をただ静かに受け入れているカンナミと違い、草薙には成熟拒否のような態度が見られるので、ありきたりな「成長」というテーマに落ち着きはしないかと、若干の懸念を抱いています。

  • タイトルの意味ってなんだろうと好奇心ワクワクだったのに、訳わからんカタカナ英語だっただけというがっかり感。ナ・バ・テアのどこがNone but Airなんだ…

  • 子どもたちが、空を舞う。
    これが自分のなすべきことであって、それが出来て当然、という自負心が素敵だ。

    夢がない、という人は多い。
    夢があっても、達成できないと考える人も多い。
    夢と現実が乖離しているのだ。

    だからこそ、現実を直視して、それを淡々とこなしていく姿というのは美しい。
    葛藤しているのだとしても、だ。
    覚悟でいているかどうか、ということなのかもしれない。

  • 48
    スカイクロラの後編だが、時系列としてはスカイクロラの前の話。
    僕 と自分のことを表現する彼女もまたキルドレであり、飛ぶことだけを生きる燃料にしていながらも、それを許されない人生の鎖に絡まれながら、それでも空では 自由になれる。
    彼女の生き方はキルドレだからではなく、一人の人間として、空に生きる人間として、強くなっていかざるをえない。
    ここまで人をピュアにさせる空、そして相棒とともに生きる人生はきっと悪くはないだろう、と思わせてくれる。

  • 子供を終えてしまった大人達はもう子供にはなれない。
    では最初から大人になれない子供達はどうだろう。
    どちらが幸せだろう。
    空の中で人を殺しながら生きる彼達。
    大人になれない彼女は、大人になってしまった彼とは同じにはなれない。
    それは、どちらが幸せだろう。

  • スカイクロラシリーズ-2。クサナギがパイロットの頃のはなし。憧れのティーチャや同僚のなかで葛藤していく。
    汚い地上の世界。大人になるということ。自問を繰り返しても出ることのない答え。

    人との摩擦によって自分が揺らいでいくのだろうな。うまくやれるひとが大人になる。

  • スカイクロラシリーズの二作目。まあまあ面白かった。

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ナ・バ・テア (中公文庫)の作品紹介

信じる神を持たず、メカニックと操縦桿を握る自分の腕だけを信じて、戦闘機乗りを職業に、戦争を日常に生きる子供たち。地上を厭い、空でしか笑えない「僕」は、飛ぶために生まれてきたんだ-大人になってしまった「彼」と、子供のまま永遠を生きる「僕」が紡ぐ物語。森博嗣の新境地、待望のシリーズ第二作。

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