沖縄の島守―内務官僚かく戦えり (中公文庫 (た73-1))

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著者 : 田村洋三
  • 中央公論新社 (2006年7月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (526ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122047143

沖縄の島守―内務官僚かく戦えり (中公文庫 (た73-1))の感想・レビュー・書評

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  • 『先生、偉い人とはどんな人ですか』。西郷はしばらく沈黙の後、答えました。『偉い人とは大臣とか、大将とかの地位ではない。財産の有無でもない。世間的な立身出世でもない。一言で言えば、後ろから拝まれる人、死後慕われる人だ』と」

    田村洋三さんの「沖縄の島守―内務官僚かく戦えり」という本からです。

    本書は1945年の太平洋戦争末期、沖縄戦前夜ともいうタイミングで、沖縄県民の疎開、食料調達、戦場での避難輸送に尽力した末、殉職した2人の官僚、島田沖縄県知事、荒井警察部長について書かれた本です。

    開戦当初は戦果を挙げていた日本でしたが、やがて太平洋での制海、制空を失い、アメリカ軍の沖縄上陸をいかに戦うかが重要課題となっていました。

    沖縄から逃げる官僚が多発していた中、沖縄県民を救うべく最後の最後まで任務にあたった知事と島田さんで、警察のトップが荒井さんです。

    新井さんは1943年、島田さんは1945年に知事として沖縄に赴任します。

    島田さんが沖縄に着任後は荒井さんとともに、食料の調達や県外への疎開などに尽力し、また沖縄戦開始後は軍側と折衝し県民の命のために自らを犠牲にしながら奮闘します。

    冒頭の言葉は島田さんが、かつて佐賀県に赴任していた際に参加したある勉強会で講師が紹介していた西郷隆盛の言葉で、その言葉を聞いた島田さんが、地位いにうぬぼれ、ちやほやされていた自分を反省し、生涯「後ろから拝まれる人」になりたいと、謙虚な人生を歩む努力をしたとのことです。

    リーダーとはこうあるべきと、とても感銘を受けた一冊です。

    ぜひ読んでみてください。

    いたたまれない。もし島田さんの立場だったら、リーダーとしてあのように振る舞えただろうかと自問自答。

  • 終戦記念日テレビ特番で島田知事を知った。男の中の男。極限状態で自己犠牲を払い、県民のために行動する姿に泣きました。自分は、極限状態で島田知事の様な行動が取れるのか、考えさせられた。島田知事が座右に置いていた本が、南洲翁遺訓と葉隠だったのも、感慨深い。

  • 軍人と民間人の記録は多いが、過酷な沖縄戦で自らの使命を果たした県首脳や職員の姿を描いたものは初めて読んだ。

  • 壮絶な読後感。心に淀み積もったオリモノがなかなか消えない。

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