標なき道 (中公文庫)

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著者 : 堂場瞬一
  • 中央公論新社 (2006年10月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (492ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122047648

標なき道 (中公文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 20160729

  • 堂場瞬一の作品は、初めてです。クライムノベルもあるみたいですが、まずはここから入ってみました。面白く読めました。
    マラソンランナーの話。多くの大会に出場しているが、一度も優勝したことがないランナー青山。しかし一度もリタイヤもない。実業団のチームに所属しており、そこそこの成績を残している。年齢が30歳ということもあり、周囲からはそろそろ引退の声も聞こえる。
    同じ大学の同級生の須田は見事な成績で何度か優勝しているが、オリンピックの選考会では故障し一度も選ばれていない。
    夏の海外合宿場所で二人は出会うが、青山は実業団の合宿、須田は、父親の会社の金で専属トレーナーなどを付け、チーム須田としてここを拠点に調整している。
    そんな青山に絶対見つからないドーピングの誘いが薗田からある。青山は興味を抱くが断り続ける。
    同じ大学の同級生で、過去のオリンピック選考で外され、表舞台から退いていた武藤も次の先行レースに出場する。くしくも同級生三人がオリンピックの切符を目指すことになる。
    ある日、新聞記者の美奈とともに青山は武藤の取材に行ったときに、薗田を見かけ、武藤がドーピングをやっているのではないかと疑う。
    三人のレースが始まり、結果、優勝は武藤、準優勝は青山。須田は、途中リタイアという結果に。しかし、ゴール後予想もしなかったことが発生する。そしてオリンピックに出場することになったのは、…

  • オリンピックに出られるような陸上選手は極めてひと握り。生まれ持った才能と驚くべき努力を積み重ねてその場にたどり着いている。そのひと握りの中でも、天才と呼ばれたランナー、なかなか勝てないが必ず上位入賞するランナー、力がありながら体制を批判して干されているランナー。オリンピック最終予選で激突する箱根駅伝の仲間たち。全員が絶対勝ちたい理由を背負っている。絶対ばれないドーピング薬があると持ちかけられたとき、彼らはいったいどうする。おもしろかったけど、これも進行が遅い。早くレースに突入してほしかった。

  • 【No.125】オリンピックを目指す3人のマラソン選手(須田・青山・武藤)とドーピングの話。自分もマラソンをやっているので気持ちがすごくよくわかった。「こんなに簡単で面白いスポーツは陸上だけ。陸上は人間の素の部分がそのまま試される。隠しごとなんかできないし、能力も個性も素っ裸の状態で出てくる。だから面白い」

  • 堂場瞬一のスポーツもの。今回の舞台は、マラソン。

    彼の作品って、一定の法則がありますね。
    主人公は何らかの問題を抱えていて、
    主人公と因縁の有る友人・知人、
    そして、非常に困ったちゃん的な人物。
    この作品も、その法則を違いません。

    そして結末も、必ずしもハッピーエンドではありません。
    この作品も、完全に円満なハッピーエンドというと、
    微妙ですね。
    まぁ、もっと悲惨な結末の時もあるんで、
    今回はいいのかもしれませんが。

  • 堂場瞬一 マラソン三部作の一つ(他にチーム・ヒート)

    主人公は万年3位のサブテン実業団ランナー。
    彼は走るのが人より少し得意だから走ってきたというふうな意識であり、トップランナーとしては勝利への欲が欠けていた。

    そんな彼が、大学時代の同期二人(怪我からの再起を図るガラスのエース、陸連批判をしたために陸上界から追放された跳ね返りランナー)から影響を受け、何のために走るのか・勝利を追い求めることはなんなのかを模索しながら、オリンピック選考レースのスタートラインに立つ。

    へっぽこ市民ランナーである自分からしてみれば、トップレベルの選手はみな勝利に飢えており、勝つために走っているものかと思いこんでいた。
    だが、実際はそうではない。
    この小説はフィクションではあるが、マラソンでの勝者はただ一人であり、長い競技生活の中で勝った経験に乏しい選手が多いのは確かだ。
    勝てないことは諦観につながり、現在の自分を肯定することに繋がってしまう。サラリーマンならいいが、アスリートが現在の自分を全肯定してしまったら競技者としてはそこまでだと思う。

    また、ドーピング問題も物語のアクセントとなっている。
    折しも自転車競技の英雄・アームストロングのドーピング問題が報じられているが、この問題に関してのストーリーは、ツールドフランスを舞台にした小説「エデン(近藤史江)」の方が優れていると感じた。
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    本題とは関係ないが、この本を読んで男子日本マラソン界は2000年代は停滞期だったのだと改めて実感した。
    主人公は2:10前後を確実に刻める安定感のあるランナーだが、劇中では注目選手として扱われていない。現在の陸上界だと中本選手(安川電機)クラスだと思うが、そのレベルの選手が注目選手として扱われていないことを考えると、2000年代前半は男子日本マラソンがまだ死んでいなかった(もしくは死んでいなかったと世間的に考えられていた)のだろうと思う。

  • マラソンランナーがドーピングの誘惑に悩みながら、レースにいどむ。ラストのレースシーンはワクワクするけど、最初のほうは読むスピードが遅かった。もう少しで箱根駅伝ですね。

  • 最後までのめり込めました!

  • マラソン選手によるドーピングのお話。

    ドーピング問題が出るたびに「何でドーピングなんてするのかなぁ。」と思ってたんだけど、勝ち負けで人生が変わると言っても過言ではないような世界にいたら、やはり使いたくなるのかな。と思いながら読んでました。

    「ドーピングの何が悪いのか?」というのがテーマのようなカンジもあって、「実際、何が悪いんだろう」と考えてしまいました。

    まぁ、ラストは悪魔との取引ってコトで、残念な結果に終わり、「やっぱりドーピングはいけないんだよ」ってカンジになってますが。

    以前、某国会議員が「2位じゃダメなんですか!」って言ってたケド、1位じゃなければ意味がないこともあって、そのために悪魔との取引を行ってしまう人もいるんだろうなぁ。


    青山の言動にはイライラすることも多かったケド、自分で予防線を張ってしまうのはわかるなぁ。

    須田って「ヒート」で山城の所属する実業団の監督として出てるんですね。
    奥さんがスポーツ記者だったケド、このお話に出てくる美奈だったんだ。
    須田って頼りない監督のイメージで、実はあまり覚えてないんだけど、この本読んでから「ヒート」読んだほうが須田に関して理解しながら読めたかも。
    もう1回「ヒート」読もうかな。

  • マラソンの話。これは、ラストのレース中の描写が秀逸。すごい。一人称で綴るレース展開。自分が本当にレースに入り込む錯覚。ここだけでこの本を読んだ価値がある気がする。
    あとは、最後の数行。ここにすべてが詰まってる気がするなぁ。
    ストーリーは、、、、とりあえずおいておきます。

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