二百年の子供 (中公文庫)

  • 91人登録
  • 3.19評価
    • (2)
    • (4)
    • (17)
    • (3)
    • (0)
  • 8レビュー
著者 : 大江健三郎
  • 中央公論新社 (2006年11月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122047709

二百年の子供 (中公文庫)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 大江さんが3人の子供に向けて書いたファンタジー。大江さんがどのように自身の子をみているか、何を伝えたかったのか、がよくかかれていると思う。新しい人よめざめよ、など光を中心にした作品は多数あるが、今作ではあかり、さくおうも同様に愛しているということが伝わってくる。特に最終章のさくおうとの対話は、自身が本当は伝えたかったこと(現実には伝えられなかったかも知れないこと)が率直に書かれており、胸をうたれた。愛溢れる心温まる作品。

  • 中学校の頃家にあって(多分ノーベル賞受賞せいで)読んだ時に、なんともつまらなくて困惑したのだけど、駅のホームでヒカリさん(この本では名前違ったけど忘れちゃった)をお父さんがタックルする部分だけなぜか如実に覚えていた。今ならば知っている人たちに劇をやらせた、的に楽しめたけど、子供に勧めるか、あるいは誰か友人に勧めるうるか?というと、やっぱりNO。

  • ファンタジー・ノベルと銘打っているが、大江氏の作品だ。そんな生易しいものではない。とても難解であった。
    タイムマシンが登場する物語は無数にあり、時間旅行者は旅行先の人々とのコミュニケーションに苦しむ。本作もコミュニケーションの難しさが描かれているという店では他の作品と同様なのだが、他の多くの作品では、科学をベースにした文明の違いが難しさの原因ではあるのだが、やがてそれらを超えた、時代が異なっても共鳴できる「価値観」を見出し心を通わせる、という内容であることが多い。それに対して、本作は、「価値観」違いそのものがコミュニケーションの難しさの原因と描かれているのだ。このあたりの表現はとてもリアルで、荒唐無稽な話にもかかわらず、深く心に響いてくる。

  • すっごいのんびりしたファンタジー。
    いや、のんびりではないのかもしれないですけど、これまでの大江健三郎と比較すればすっごいのほほん。

    しかし父親の影が薄い割にその存在に重きを置かれているし、子供たちは3人で補い合って勝手に成長してるし、なんだか良い父親になれなかった作者自身の、長い言い訳めいた感じを受けました。

    11.01.19

  • もう一度読み返したい本です。

  • 最も印象に残っているのはベーコンという名の犬。夏休みをゆるりと過ごしているような気分になれる本。

  • 大江健三郎ではこれが一番すき

  • 著者の唯一のファンタジーということで読んでみた。大江健三郎は高校生のころ「飼育」、「芽むしり子打ち」、「死者の奢り」とどれも何かとても新鮮な感動で読んだ覚えがある。そこで全部読破だと意気込み新潮文庫の上から順に読み出したのだが、作家の知的レベルに到底太刀打ちできずだんだんと読むことが苦痛になり、ついには活字を見ても何だがさっぱり理解不能で断念した。 確かに読むことができた。何が書いてあるか文章としてはわかった。ファンタジーとして作家がレベルを落としてくれたのかもしれない。だが、残念なことに何も感じなかった。 たぶん「新しい人」ということがテーマで、過去の事件があってそれを踏まえて現在をどう生きるかで未来をつくることができる。そんなことが言いたいのかなと、稚拙な読解力で思う。誰もが「新しい人」になる可能性を持っている。過去の人も新しい時代を作ろうとした「新しい人」だったのだと。 でもやはりなんだか違う。なんだろう。 唯一「空の怪物アグイー」はこんなに愛情を持って育てられたのだなと思った。05・5・4

全8件中 1 - 8件を表示

大江健三郎の作品

二百年の子供 (中公文庫)を本棚に「読みたい」で登録しているひと

二百年の子供 (中公文庫)の作品紹介

タイムマシンにのりこんだ三人の子供たちが、この国の過去と未来で出会う、悲しみと勇気、時をこえた友情。ノーベル賞作家がながい間、それもかつてなく楽しみに準備しての、ファンタジー・ノベル。新たに文庫の読者のためのあとがきを付す。

二百年の子供 (中公文庫)はこんな本です

二百年の子供 (中公文庫)の単行本

ツイートする