- Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122048188
感想・レビュー・書評
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タイトルは敗者の条件ですが、戦国時代の日本や中世ヨーロッパの極限状態の中での支配者の心理分析といった内容でした。こういう極限状態では、信じれるのは自分だけ(自分にとって不利になる者を抹殺する)といった状態や油断や慢心が命取りになるということ、あとは異性に溺れると自分を見失い命取りになるということで、反面教師として真のリーダー像とは何かを解説しており、それを肯定しているのか否定しているのかは分かりませんでした。でも、個人的には共感しかねる内容でした。
現代にこのようなリーダーが出てきたらどうなるのだろうか?と考えてみましたが、和や協調、平和という日本人の美徳とは真逆の精神論のような気がして、現代にはそぐわないような気がしますし、このような人は社会から排除されると思いたいのですが競争社会の中で生き残るにはこのような精神は必要なのかもしれません。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
アーロン収容所の著者で有名な会田雄次さんの本。氏の専門は西洋史だが、本書は日本の戦国期を扱っている。やはり、視点が違う。生き残ることに関して、考えさせられる話が多かった。
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戦国時代の武将に使えたあまり知られていない敗者の立ち回り方を紹介し、なぜ敗者になったのか、を解説する本。
とても興味深いが、戦国時代の勝者である武将、織田、豊臣、家康の3人の関係や、有名な合戦などについてよく知らないと,曖昧な理解で終わってしまう。登場する敗者は、日本史の教科書にはほぼ出てこない無名人ばかり。歴史好きにはとてもおもしろい本だと思う。 -
環境で敗者が決まっていたという部分はなんとも切ない やりきれない。
ただそのような境遇から抜け出す方法を現代人は持っているはずで、それを見つけることがこの本から逆説的に発見できるか否か。
簡単ではないのである。