蛇行する川のほとり (中公文庫 お 70-1)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (347ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122048690

感想・レビュー・書評

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  • 夏の日の少女たちの物語、そして表紙のイラストに惹かれての、
    期待が高かった分、肩透かしというか、物足りなさが拭えない。
    読み始めても、物語の進め方が読んでいて、
    どうにもしっくりこないで一度中断してしまった。
    再開後、第一部の中盤以降に面白くなってきたと思ったら、
    第三部の謎解き(?)辺りで急に失速。
    4人の少女それぞれに視点で描かれる4部構成というのは、
    作中劇が芥川龍之介「藪の中」を下敷きにしたもの、
    とあったが本文でもそれをモチーフにしてるのか面白いのだけど、
    肝心の謎というか、少女の秘密部分が残念でならない。
    香澄と芳野が毬子を合宿に呼んだ理由というもの分からず仕舞い。
    二人にとって毬子は天使で、あの時の事件の当事者でも
    あったようだけど、だからといって毬子がその事件に主体的に
    関わったわけでもなく、この合宿で男二人の言葉によって
    動揺し不安を煽られねばならなかった意味も不明。
    不明なのではなく読み込みが足りないだけなのか?

    途中で盛り上がっただけに、残念でならない。

  • 13.jan.14

    美術部の憧れの先輩、香澄と芳野に誘われて毬子は夏休みに合宿をすることになったが、そこで過去におきた事件の真相に徐々に触れるにつれ…

    うまく要約できない話。
    恩田氏は美しい女性を描くのが好きなのかなー。でも書き分けが曖昧で、主要な4人の姿がなかなか想像できず。

    読み進めても事件の真相にあまり興味がもてないし、最後に真実が明かされても特に真新しさを感じず、モヤモヤが残った。あと、月彦が話を進めるための都合のいい存在に見えた。

    この人の作品は当たり外れが大きい…ネバーランドや夜のピクニックのようなわくわくする作品に出会いたい。

  • 正直に言おう。
    そんな少女たちは存在しない。
    --------------

    この人の本は、もう何冊か読んでるからだいぶ傾向がつかめてきた。
    で、思うのは、これだけ沢山の本を出してても、やっぱり全部同じ脳から出てきた物語なんだなあ、ということ。どの作家さんにも言えることだけどね。
    たとえばこの作品の中に、演劇部が出てきて、その劇の台本が芥川龍之介の小説を土台にしているんだけど、以前に読んだ恩田作品にすごく似通ってるきっと同じ小説を土台にしたんだろう、とか。
    あとは、見たものを映像として記憶できる能力とか、けっこう出てくる。
    作家さんが好んでる事象とか、わかるようになると楽しい。

  • 夏の風景や少女たちの個性はぐっとくる。ミステリを期待してたのでちょっと残念

  • 恩田陸の不思議な雰囲気が好き。
    ただし最近は
    はっきりしたもの、勧善懲悪然とした小説ばかりに
    手が伸びている

    ひさしぶりに。

    登場人物の誰にも感情移入はできないし、
    動機なども判然としないが、
    小説の雰囲気はやっぱり好きかも。

  • 結末が気になるから途中斜め読みでハイスピードでラストまで辿りつきました 笑
    登場人物がどこか中途半端でありがちな感じ。
    ピンと来ない。

  • 書店のPOPに惹かれて購入。
    少女時代の儚さと残酷さ、一人称でよく書けているのだけど先が読めてしまうのが残念。

  • 2008.1.20〜1.25
    あこがれていた先輩に夏休みを利用して3人(みんな女の子)で合宿をしないかと誘われた主人公。楽しいはずの夏休が・・・って話です。
    この話は別にそんなに悪くはないと思うけど個人的にはそんなに面白くなかったです。

著者プロフィール

1964年宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』で、「日本ファンタジーノベル大賞」の最終候補作となり、デビュー。2005年『夜のピクニック』で「吉川英治文学新人賞」および「本屋大賞」、06年『ユージニア』で「日本推理作家協会賞」、07年『中庭の出来事』で「山本周五郎賞」、17年『蜜蜂と遠雷』で「直木賞」「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『ブラック・ベルベット』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』等がある。

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