汝の名 (中公文庫 あ 61-1)

著者 :
  • 中央公論新社
3.16
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本棚登録 : 934
感想 : 138
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122048737

感想・レビュー・書評

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  • いただきもの。まず、主役の姉がなんの仕事してるか出てくるのが遅い。
    意味のない引っ張りで萎え、登場人物の関係性がわからず、
    しかもそれは別に必要な引っ張りでないのにさらに萎え。
    つまり文章がへたなんだなと気づいてから、突然ご都合主義に
    あらわれる新しいキャラに萎え、特にきっかけもないまま
    どんどんキャラの変わる妹に萎え…
    思いつくまま組み立てもなくただ書き散らしました、という印象。
    女の業だか怖さだかを描きたい作家なのか知らんが、リアリティがない。
    それでもまあ最後はオチがあったかな、と読んでいたら、
    ほんっとに最後いらない、バレバレのおまけエピソード。
    なにを書きたかったんだ。

  • 計算高い女と卑屈な女の馴れ合い物語。
    読んでいて、辟易して何度も読むのを辞めようと思ったが、最後まで読んでしまった。
    誰もが憧れる、美人社長の麻生陶子は、誰もが憧れる人生を目指し、男を手玉に取り、スタッフ派遣会社を経営する。そのスタッフ派遣とは、エクストラ・タレント・スタッフ。言わばクライアントの要請によりスタッフを派遣し、相手を騙し、その報酬を得る、詐欺のような会社だった。
    その陶子と同居している久恵は卑屈な女だ。心の内は
    (地味で、目立たなくて、見た目にぱっとしない女はいつも置いてけぼり?そんなのってない。
    まじめにきちんとやっていても、おとなしくしていたらナメられる。従順にしていたら捨てられる。そんなのおかしい)と思っている。
    陶子は久恵を利用し、久恵は陶子に奴隷のように仕える。
    そんな二人の関係がやがて反転し……。
    ドロドロとした二人の心象風景が延々と続く。
    こんな人達とは出会いたくないと思った。
    読み終わった後も、やりきれない感じが残った。

  • 続きはあるのかっ!?
    あるなら是非読みたいっ!
    女ってこわいっ!
    5/7/6

  • この作者、男に支配されたりしたりする敏腕美女が好きなんだな〜と思った。
    陶子も久恵もどっちもクソ女なので出逢いたくない。
    終盤の盛り上がりで陶子の手腕を見せ好感度をあげた後久恵のエピローグでまた好感度を下げるのはまぁまぁ悪くないなと思う。

    他はどうか知らないけど、見た目の良さ悪さ、ブランド志向、恋愛がどうでもいいタイプの読み手には刺さらなかった。


  • 本屋さんで「本屋さん推薦!」とか書いて平積みされてた本。
    著者も物語も全然知らなかったけど手に取ってしまった。

    で内容はというと、いけてる女性といけてない女性二人の葛藤を描くミステリー。
    著者は松本清張賞を受賞した事もあるようだけど、心の描写が多すぎてストーリーが単調だし、展開もある程度読めてしまうので、あまり楽しめなかった。

    本屋さん推薦の本ってあまりハズレは無いんだけどなぁ。
    個人的な趣向の違いですね。
    女性読者は楽しめるのかもしれません。

  • 女王様とメイドの関係が、途中からまさかの方向に舵を切り、大変楽しめた。陶子のキャラクターが結構好きだ。

  • *若き会社社長の麻生陶子は、誰もが憧れる存在。だが、その美貌とは裏腹に、「完璧な人生」を手に入れるためには、恋も仕事も計算し尽くす女だ。そんな陶子には、彼女を崇拝し奴隷の如く仕える妹の久恵がいた。しかし、ある日から、二人の関係が狂い始め、驚愕の真実が明らかになっていく…「女の心理と狂気」で描く現代サスペンスの傑作*

    サスペンスの傑作、とまではいかないにしろ、スピード感も良くなかなか面白く読みました。
    憧れの陶子と同じ生活をし、同じ服を着ても、所詮は猿真似に過ぎない久恵。冴えない自分に落胆し、歯噛みするくだりはリアルで良かったし、ラストの久恵に上手く繋がっていると思う。
    個人的には、陶子の反撃からお約束のラストまで気楽に気持ち良く読みましたが、レビューにも多々ある通り、所々の詰めが少々甘い。古い携帯電話って安直な…!とか、御曹司の存在が雑過ぎる!とかいろいろありますが、まあそこはご愛嬌。お手軽サスペンスです。

  • 三十三歳の社長である陶子と彼女に家政婦のように仕える引きこもりの久恵の名前や身分を偽った日々。捨てられると思い反撃に出る久恵も含め暗さよりもパワフルで、普通でなさも突き抜けていて無理がなく自然で、引き込まれた。お互いに依存しながら全然違うのに丁度同レベルで表裏一体である様がむしろコミカルにも思えた。

  • 若き会社社長の麻生陶子は、誰もが憧れる存在。だが、その美貌とは裏腹に、「完璧な人生」を手に入れるためには、恋も仕事も計算し尽くす女だ。そんな陶子には、彼女を崇拝し奴隷の如く仕える妹の久恵がいた。しかし、ある日から、二人の関係が狂い始め、驚愕の真実が明らかになっていく…。

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著者プロフィール

明野照葉

東京都生まれ。一九九八年、「雨女」で第三十七回オール讀物推理小説新人賞を受賞。二〇〇〇年、『輪廻RINKAI』で第七回松本清張賞を受賞、一躍、注目を集める。ホラーやサスペンスタッチの作品を得意とし、女性の心理を描いた独自の作風はファンを魅了してやまない。『汝の名』『骨肉』『聖域』『冷ややかな肌』『廃墟のとき』『禁断』『その妻』『チャコズガーデン』(以上中公文庫)、『女神』『さえずる舌』『愛しいひと』『家族トランプ』『東京ヴィレッジ』『そっと覗いてみてごらん』など著作多数。

「2020年 『新装版 汝の名』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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