中国美人伝 (中公文庫)

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著者 : 陳舜臣
  • 中央公論新社 (2007年7月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122048829

中国美人伝 (中公文庫)の感想・レビュー・書評

  •  美人で人の目に留まるというのは、いい面も、悪い面もあり、本人にとって幸せとばかりは限らないのだ。権力や見栄、色々な欲に利用されてしまう。けれど、能力を発揮して強く生き抜いていく「西施」「卓文君」。すべてを受け入れてしなやかに生き抜く「王昭君」「皇后羊献容」個性豊かな美人たちが生き生きと描かれている。
     私の大好きな物語『紅楼夢』に登場する林黛玉は董妃が、賈宝玉は愛親覚羅福臨がモデルだったとは、知らなかった。
     「薛濤」はまさかのユリ小説で男に翻弄されずに自由に生きていて、ちょっと他のお話と趣が違って楽しめた。

  • 日本人によく知られている「西施」と「王昭君」を含め7人の女性達の生涯が書かれています。
    数年前に中国の荊州を訪れた時、王昭君の像があり「王昭君はここから遠い匈奴へ行く事になっていしまい、可哀想に…。」と思いなから像を眺めていましたが、この著書を読み「王昭君は(私が考えている程)悲劇の女性ではないのかもしれないと考え方が変わりました。また西施も美しいだけでなく、なかなかの切れ者だという事が分かり勝手に思い描いていたかよわい西施が崩れました。
    陳舜臣氏の本を初めて読みましたが、短編集になっているせいかもしれませんが非常に読みうやすい一冊でした。

  • 「妖のある話」と同じ人物の短編小説

  •  陳舜臣氏が集めた中国の美人とはいったい誰と誰か?本書では全部で7人を取り上げている。
    1.西施(春秋)
    2.卓文君(漢)
    3.王昭君(漢)
    4.皇后羊献容(西晋)
    5.薛濤(唐)
    6.萬貴妃(明)
    7.董妃(清)
    の7人である。
     この中にかの楊貴妃が入っていないが、著者はあとがきの中でその理由を述べている。つまり楊貴妃については若い頃に一度詳しく書いて発表しているから、あらためて書く気にならなかったらしい。

     著者の陳氏は物語るときによく歴史的事実に基づいて解説を挟む。読者の中にはそれがうっとうしいという向きもあるようだが、私にはそうは感じられない。適宜、適切な解説が加えられることによって、その物語の理解も深まるというものだ。
    特に本作のような短篇集では、あまり詳細でもない解説が話の流れを知る上で欠かせない。やはり歴史小説である以上、前後関係を知らないと面白みがないと思うのだ。

  • 中国史において、女性について書かれた史料は少ない。
    それは孔子が女性の地位を低くするようなことを言ったから(孔子はそのつもりはなかったかもしれないけど結果的にそう受け止められている)だそうだけど、とにかく女性は名前すら記録されないことも多々あった。

    そんな少ない史料で、メジャー・マイナー区別なく陳氏が選りすぐった「美女」にまつわる短編集。
    当人だけのことじゃなくて、当時の国の背景・王朝の様子・関係者の人物像・陳氏の歴史推察なども書かれている。

  • 妖のある話、とだいたい同じ感想。
    破壊の女神、妖のある話、中国美人伝を同じ時期に読んで、頭が混乱したのは秘密(登場人物ほぼ同じ。当り前だけど)。

  • 一編ごとに楽しめた短編集でした。
    名前を聞いたことがあるひとも、そうでない人も、著者の手によってその人生や周囲がしっかりと描写されています。時も場所もはなれたその場へと思いを馳せながら読みました。

  • 陳さん著作を続けて読破。
    短編集なので、細切れに読んでも十分楽しめた。

    人名が多すぎて脳内で収集つかなくなるときもあったが
    それでも話のあらすじを掴むには問題なかった。

    その時代によっても違うだろうけど
    昔の中国の美人像って
    どんなのだったか、興味あるなー。

  • 気晴らしに丁度良い。
    けれど、ちゃんと読み応えもあり、ただの軽薄気晴らし本とは雲泥の差。

  • 瓊瑶の還珠格格を思いだす。

  • 陳舜臣さんの作品。比較的マイナーの女性を取り上げているので興味深かったです。詳しくは<a href="http://d.hatena.ne.jp/rockfield/">こっち</a>に書いてあります。

  • 古今に知られる美人7人に焦点を当てていますが、彼女たちに関わる人物も女性に負けないほどに書かれています。
    さほど有名でない女性も描かれていますが、陳舜臣さんの文とあって読みやすくとっつきやすいかと思います。

  • 独創的な美人伝。さすが陳ワールド。豊富な知識に裏づけられたフィクションは非常に面白い。完成までに12年間も要し、その間に病に倒れ、震災にあい、様々な体験をしたこともこの一編に深みを与えている。

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