- Amazon.co.jp ・本 (428ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122049383
感想・レビュー・書評
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ただ残虐なもんが読みたいときにどぞ。
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19/03/2008
『あまりにもくだらない、くだらな過ぎる、反応のしようがないほどどうしようもない。キラリと光る感性も、読む者を戦慄させる狂気も、心に迫ってくる言葉も、心からの叫びも、何もない。というレベル以下のぞっとするような安さとオリジナリティーのなさ』と作者自身がこの作品の中で書いているように自殺理由がステレオタイプ。あえてチープ感を出して命の軽さを表現するのが作者の狙いなのだろうけれど。
それに自殺じゃない事由の方が後半に増えてくるし。
けれど、作者の他の作品を読んでみたい気はした。
この作品を読んだだけでは気の毒なような気がしたので。 -
いつの間にか制定されていた「自殺自由法」という法律。
生きるのも自ら死をを選ぶのも自由。
自殺(この法案だと自逝)するならば政府が力になりますよって法案が制定された。
そして「死」を選ぶ人たち。「死」に追いやられる人たち。
読後の後味は…あまりよろしくない。いろんなことがぐるぐるします。
生や死について考え出すとループしてしまいますね。
「生きるって何?」…わからない。
「どうして生きてるの?」これもまた答えにつまる。
「生きてたらいつかいいことがある?」そんなのわからない。
地球上に人間という生き物が誕生してからたった一つだけ普遍なこと。
それは人間はいつか死ぬということ。「死」は全ての終わり。
しかし終わりがあるからこそ今を大切に出来るのは事実だ。
言葉は悪いけど人生は死ぬまでの暇つぶし。
その間にどれだけ有意義な暇の潰し方ができるか?
そしてそれができなくなった時にどうするか…?
死を選ばずに生き続ける方法はあるのか?
生き地獄でも生き続けなければならないのか?
…わからない。
自殺はいけないことだって昔から教えられてるからダメって思うだけなのかもしれない。
それがもし法律で「自由」となったなら…?
もしかしたら、まだおおっぴらになっていないだけでこういう法案が出来てるんじゃないかって怖くなる。
ていうか、寧ろこんな法案なんかなくたって今の日本の状況となんら変わりないんじゃないだろうか?
今だって生きるも死ぬも、ある意味個人の自由な世の中なのかもしれない。