自殺自由法 (中公文庫 と 27-1)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (428ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122049383

感想・レビュー・書評

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  • 文字通り、人生の選択として自殺が用意された世界の話。
    人々は列を作り自逝センターに吸い込まれていく。

    ページの殆どは様々な人間がその世界でどう生きるか(死ぬか?)をオムニバス的に描いている。

    以下少しネタバレ気味。

    あまり多くを書いてしまうのもアレなのだが、その法が成立した背景といったものの描きは少ない。
    消化不良的なものがあるが、尤もそういうものなんだろうというのは理解できる。

  • シュールだね。
    鼻で笑うラストでした。

  • テーマに惹かれて手にとってしまうのだけれど。
    内容は、なんだか・・・・
    汚い、感じ。
    グチャグチャのドロドロ〜。
    それでも飽きずに読ませられてしまうのは、素直にスゴイ。
    着眼点。
    それにスピード感。

    自殺が自由にできるようになった。
    公的施設で自殺が可能になった。
    自由に、ではなく、自殺を強要されるようになった。
    施設に行列を作る日本人。
    いかにもありそうで、ちょっと怖い。

  • 漫画並みです。?
    う〜んん、よめばわかるさ。

  •  日本で「自殺自由法」が施行された。自殺をすることは権利として認められ、また、国や自治体が自殺幇助をしてくれる「自逝センター」なるものまでできた。積極的に宣伝活動も行われていて、今やそこには毎回人々が押し寄せている状態である。自殺が認められるようになったら、一体世界はどのようになってしまうのか。

     ○○の場合、△△の場合、というように、自殺自由法ができたら人々がどのような行動をとるのか、何十人もの場合について書かれている。ただ、最終的にこれらが全部つながるのかと思いきや、つながっていたのはごく一部のみ。そこはちょっと拍子抜け。問題提起としては考えさせられるものではあるのだが、文章自体の表現はグロかったり、下品だったり。また、間違ってもこの本は”自殺はいけないものだ”とうたっている本ではない。あとがきで「戸梶圭太氏のファンである、ということを現代日本で堂々と公言できる人はどれくらいいるだろうか」と書かれているのが頷けてしまう(^^;。もし自殺が認められてしまったら、小説やドラマ、映画がヒットしなくなる理由にはなるほどなぁと思ったなぁ。

  • ただ残虐なもんが読みたいときにどぞ。

  • 19/03/2008

    『あまりにもくだらない、くだらな過ぎる、反応のしようがないほどどうしようもない。キラリと光る感性も、読む者を戦慄させる狂気も、心に迫ってくる言葉も、心からの叫びも、何もない。というレベル以下のぞっとするような安さとオリジナリティーのなさ』と作者自身がこの作品の中で書いているように自殺理由がステレオタイプ。あえてチープ感を出して命の軽さを表現するのが作者の狙いなのだろうけれど。

    それに自殺じゃない事由の方が後半に増えてくるし。

    けれど、作者の他の作品を読んでみたい気はした。

    この作品を読んだだけでは気の毒なような気がしたので。

著者プロフィール

1968年東京生まれ。学習院大学文学部卒。98年『闇の楽園』で第3回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞しデビュー。作家活動と並行して『Jの利用法』ほか自主製作映画4本を監督。イラスト、写真、クレイアートにも才能を発揮する。

「2013年 『劣化刑事』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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