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絶海にあらず〈上〉 (中公文庫)

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著者 : 北方謙三
  • 中央公論新社 (2008年6月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122050341

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絶海にあらず〈上〉 (中公文庫)の感想・レビュー・書評

  • 承平天慶の乱の人:藤原純友が瀬戸内海を舞台に活き活きと描かれる過程で、平安時代が鮮やかに色付いてくる。北方謙三の手にかかれば、平安時代はこうも面白いのか。

  • 上巻なので大きい動きは特に無くて静。 北方作品は歴史モノだけ何冊か読んでますが、作者の風貌に見合わず主人公の口調はオラオラ系じゃなく優しい人が多い気がします。この藤原純友も今の所そうです。 下巻が楽しみです。 

  • 古本で購入。上下巻。

    権勢を謳歌する藤原北家の傍流、望めば栄達も叶う家柄に生まれた藤原純友。
    しかし何物にも縛られたくないと願い、無位無官のまま日々を過ごす。
    あるとき藤原氏の氏長者たる藤原忠平を助けたことから、官を得て伊予国に赴任する。
    そこで純友は海と海に生きる水師を縛る、京の政事の歪みを見る―

    というわけで、北方謙三唯一の平安モノ。

    いわゆる「承平・天慶の乱」を起こした張本人として、平将門と並び称される藤原純友。
    世間的には将門の方が人気・知名度ともに断然上。
    ところが作者は将門の乱を同族間の私闘であり、「新皇」を称した最後の最後で叛乱になったに過ぎないとして、ほとんど評価していない。
    最高権力者である忠平の意に背き、海上交易をあるべき姿に戻そうとした純友こそを叛乱者としているあたり、おもしろい。

    残念なのは、これまで読んだ北方作品に比べて華々しさが少ないこと。
    経済戦争の色彩が強く、『水滸伝』の禁軍や『破軍の星』の足利尊氏のようなラスボス的存在が主人公の前に立ちはだからないからかも知れない。

    結末の余韻は爽やか。
    思うさま生きた漢とどこまでも広がる海。熱いぜ。

  • 読むに連れ何ものにも縛られない藤原純友の生き方に惹かれていく。生まれながらに決められた人生には興味なし、男の生き様がカッコ良い。当時の船の作りや水師達の暮らしを想像してしまうのも楽しい。

  • またまた主人公に惚れましたね。こういう心意気の男の人好きですね。
    読んでる途中で、純友の乱 の人か!って気付いて、自分でも可笑しかった。

  • 藤原純友の物語。

    こういう学校の授業でたった一行でしか習わなかった人物にスポットを当てて、想像力豊かに描いてくれてるのって楽しい!

    しかし北方先生はブレないなあ。

  • 明神くんから。

  • 【あらすじ】
    「藤原一族のはぐれもの」が海を生きる場所と定め、
    時に交易で、時に海賊を働きながら心のままに生きる。

    【読もうと思ったきっかけ】
    北方ハードボイルド計画第二段。

    【感想】
    下巻まで読んだよ。
    北方作品やはりキャラの造型がいつも同じだった・・・
    しばらくこの計画もお休みします笑

    しかし、自由ってものが何なのかを考えるきっかけになりました。
    この話は長くなる気がするからまたブログで書きます。
    1つだけ言えるとしたらやっぱりお金と強かさ(政治力?)は大事ね。

    下巻の後ろ半分の静かなのに熱い戦いはたまらんかったです。

    それにしても平将門のオマケみたいな感じで日本史では出てくるけど、
    それ以上に当時の記録もほとんど残ってないみたいね。
    だからこそ小説では遊べる要素がたくさんあってよかったのではないかと。

    久々にページめくるのが楽しみで一寸一刻を惜しんでごりごり読んでしまいました。

  • 北方謙三は南北朝シリーズ全部と楊家将を読んだ。
    覇王の秋を除いて全部星4つ以上の良作。

    これも他のと同様、
    歴史ものゆえ堅苦しいけど爽やか、みたいな文体で読みやすい。
    が、この上巻ではまだピンチが全くないので
    本引きちぎるんかというくらい力入って読む場面はまだ無し。
    下巻に期待。

  • 藤原純友って知ってるようで知らなかった
    興味津々で読みはじめ、、面白い
    この時代の船の資料が手元になくリアリティを構築するのが難しい

  • まさに北方ハードボイルドという感じで、出る男出る男、どいつもこいつも一癖あっていい男でした。純友のひらりひらりと捉えどころのない感じが、平安に似つかわしくなくてニヤリとしてしまう。後編どうなるのかどきどき。

  • 中央集権を進める藤原政権に対し、土地に縛られずに生きる海の民の生きる様を描いた作品。おもしろかった。海賊だけでなく、山賊も出てきて、政治の表舞台に登場しない少数民をよく描けていた。世界とつながる海の民のあり方、貿易のもたらす富のあり方についての中央集権政府と藤原純友の考え方の違いや、平将門の叛乱と藤原純友のそれとの違いなど、よく研究されていて厚みがあった。
    ところどころに、「男なら!」という無茶苦茶論理が出てくるのは、まあ、北方謙三氏だからしかたないか。その部分は、あんまり物語とは関係なかったので、そんなに気にならずに、海賊の物語を楽しめた。

  • 900年ごろ。藤原純友の話。藤原北家の出であるが,生母の身分が低く,自由奔放に育った純友だが,自分の一族の氏の長者であり時の摂政である藤原忠平が海上の交易の自由を奪うやり方に納得がいかず,海の開放を目指し戦う物語。忠平も決して私利私欲に走るのではなく,あくまでも自分の一族が政治をとり仕切り,日本を磐石にしようと志していたようで,忠平,純友のどちらもある意味正しいと言える。伊予に伊予丞という官職に就いた純友は海に自分の生きる道を見出し,近郊の水師達と交わり,やがて九州の水師たちとも交流が出来き,水師の親分のような存在にまでなる事になる。水師は,忠平の命により海上が自由に通行できないことに腹を立て,海に自由を取り戻そうとしている純友とともに戦う。純友は戦をするにも金がいる事をよく考え,遠く,朝鮮や中国とも交易を初め,力を付けて行く。最後には同族争いのようになるが,純友をよく知る藤原北家の兄弟達を殺めようとはせず,ただひたすらに海の開放を求めて戦い,遂には,海の自由を取り戻す。
    『バカはバカなりにできることをやれば良い。それで,いくらかましなバカになれるのだ』『(純友が弟の住素に言う)おまえがやるべきことは,部下を鍛えることと,よく話をしてやることだ』『せっかく来たのだから,伊予のことをよく知りたい。友というような男ともめぐり合いたい』『海はいいぞ,荒れて恐い時もある。しかし,待てば必ず穏やかになる。まるで人の心のようだ。怒りや怨みはそうやって消え,悲しみは静かな波音の中で癒される』『(忠平が純友に言う)政事はいつも完全無欠とはかぎらん。より良い方向を目指していればよしとするべきではないか。』『あれとこれを比べると,どちらが正しいかという時,あれが正しいというものが多ければ,そういうことになる。しかし,多くの人間が間違いを犯すこともあるはずだ。時がそれを修正することもあれば,間違ったまま正しい事として通用して行くこともある。』
    藤原北家: 藤原鎌足-藤原不比等(鎌足の次男)- 藤原房前(不比等の次男)・・・藤原北家の祖
    全2巻

  • 平安時代の藤原純友が主人公です。
    史実では平将門と同時期に反乱をしたとなっていますが、
    この作品では、特に連携して乱を起こしたという説は取っていないです。
    平安時代末期の時代背景が分かって面白かったです。

  • 教科書ではそこまでは習わない藤原純友にスポットを当てる発想がさすが。
    まさか海賊になっているとは思わなかったが、史実を集めて創造すると、そうなのかもしれないな、と思った。

  • 南北朝もいいけれど、藤原純友が自然で自由なのでこちらを推薦。

  • 下巻にまとめます。

  • 2009年05月 1/39

    藤原純友の話。
    太宰府が出てくるので妙な親近感が沸いた。
    己が住む場所、生活が具体的に書いてあるのでとてもイメージしやすい。
    生活に根付いた小さな世界と朝廷などの大きな世界の関係性が描かれていておもしろい。

  • 全2巻。

    藤原純友。
    平将門の相方。
    もうね。
    海だもの。
    そりゃ漢ですよ。

  • 読了。藤原純友の乱については初めて知ったけど、格好良かった。史実とは違うみたいだが。

  • 北方さんの日本の歴史物と言えば、南北朝を舞台にした北方太平記シリーズですが、これはさらに平安時代まで歴史を先登った物語。
    とはいえ、西国を舞台に水師(海賊)を描いたというところでは、太平記シリーズの『波王の秋』を思い起こします。
    しかし、残念なことに『波王の秋』の方がはるかに躍動感を感じます。
    純友という人物像が掴めないのが一因かと。何故彼が「自由な海」を望むようになるのかが判り難いのです。その結果、どうも熱さが伝わってこないのです。上下二冊という分量もあいまって、少々冗長に過ぎる感じがします。

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