世界の歴史 8 イスラーム世界の興隆 (中公文庫 S 22-8)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 94
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (453ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122050792

作品紹介・あらすじ

ムハンマドにはじまるイスラームは、瞬く間にアジア、地中海世界を席捲した。様々な民族を受容して繁栄する王朝、活発な商業活動。イスラーム誕生から発展、十字軍との攻防など、その千年の歴史を各時代を代表する華麗な都市文化とともに描く。

感想・レビュー・書評

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  • ムハンマドからマムルーク朝滅亡までの歴史。章ごとに街を取り上げられ、風情がある。メッカ、メディナ、ダマスクス、バグダード、カイロ、コルドバ、エルサレム。
    キリスト教とは違い、イスラーム教は最初から指導者が皆を率い戦っている。ゆえに、無駄に血を流し続けるのではなく、他宗教に対し”寛容”な姿勢を取る事で、支配をスムーズに行おうとしている。
    とは言え、スンナ派とシーア派。現代まで続く内部対立は遥か昔からあり、非常に厄介。
    マムルークの支配に屈しない人達がカイロ周辺で反乱を起こす中、モンゴルが襲来した事で皆がまとまった話は興味深い。
    また、ヨーロッパでの被害ばかりがクローズアップされるが、ペストによる被害はエジプトやシリアでも深刻であった。

  • NDC 209
    目次
    1 世界史を変えるイスラーム
    2 イスラームの誕生―メッカ
    3 ムハンマドの後継者たち―メディナ
    4 分裂と統一―ダマスクス
    5 繁栄の二世紀―バグダード
    6 変革と激動の時代―バグダードからカイロへ
    7 西方イスラーム世界の輝き―コルドバ
    8 十字軍とイスラーム社会―エルサレム
    9 マムルークの活躍―カイロ
    10 大航海時代前夜のイスラーム世界

  • 中世のイスラーム史。イスラームの基礎、イスラームが広まっていく過程がわかりました。

    難易度 中
    感動☆☆☆☆☆
    涙線☆☆☆☆☆
    興奮☆☆☆☆☆
    感心★★★☆☆
    伏線☆☆☆☆☆

  • 複雑なイスラム社会の原点を知るための本。ムハンマドから始まったイスラム教が世界中に広がっていくきっかけの時代を扱っています。正統カリフから始まり、いくつもの王朝の中でカリフは生き続け、十字軍やモンゴルの外圧、ペスト、様々な影響を受け、そして消えていく、と思ったら又復活と、イスラムの複雑な歴史の理解はまだまだ追いつきませんが、大変勉強になりました。

  • [評価]
    ★★★★☆ 星4つ

    [感想]
    この本を読むとイスラーム文明をすごい文明なのだということを強く感じた。特に他宗教に対し寛容だった点というのはすごいことなのだと改めて感じたよ。また、開祖ムハンマドが商人だっただけあって、商業に重点をおく、学問に対する熱意が印象的に残っているな。
    現代で語られるイスラームはここに書かれていた内容とはかなり違う印象で同じ宗教なのかと疑問に思ってしまうよ。

  • ムハンマドにはじまるイスラームは、瞬く間にアジア、地中海世界を席捲した。様々な民族を受容して繁栄する王朝、活発な商業活動。イスラーム誕生から発展、十字軍との攻防など、その千年の歴史を各時代を代表する華麗な都市文化とともに描く。

  • 教科書的な書き方で、読破にはモチベーションがいる。硬派な入門書。

  • ムハンマドの時代からオスマン朝が隆盛を迎える直前までの、イスラム世界の通史。
    イスラム世界はほぼ全く知らな状態だったけれど、記述が簡単で分かりやすく、内容も広く浅く書かれているので、すんなり読めました。

    とはいえ少し気になる点もあって、専門の研究者だからある程度仕方ない所はあると思うけれど、少しイスラム世界贔屓が強い気がします。
    妙に美化して、他を低く見ているというか……

    ただその点を差し引いても、入門には良い本でした。

  • ムハンマドからマムルークまでの時代の流れをコンパクトにまとめていて読みやすい。
    ただ、高校で世界史を習っているなどといった前提がないと、結構読むのが大変かもしれない。

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著者プロフィール

東京大学東洋史学科卒業、同大学院人文科学研究科博士課程中退。東京大学、早稲田大学で教授を歴任。東洋文庫研究部長。史学会理事長を務める。文学博士。東京大学名誉教授。専攻は、アラブ・イスラーム史。著書に『中世イスラム国家とアラブ社会』『マムルーク』『イスラーム世界の興隆』『イスラームの国家と王権』ほか多数ある。1942~2011。

「2011年 『イスラームの「英雄」 サラディン――十字軍と戦った男』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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