久遠 下: 刑事・鳴沢了 (中公文庫 と 25-13)

著者 :
  • 中央公論新社
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感想 : 53
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  • Amazon.co.jp ・本 (374ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122050877

作品紹介・あらすじ

情報屋に続き、警視庁公安部の山口が殺された。再び鳴沢に嫌疑がかかる状況で…。身の潔白を証明しようと奔走するも、同僚に警察内部の圧力がかかり、いよいよ孤立無援の状況に。ようやく謎の言葉「ABC」が大規模な国際犯罪に繋がることを掴むが、捜査は行き詰まる。ついに敵の銃弾は、鳴沢に向け放たれたのだった。

感想・レビュー・書評

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  • 三つ巴の勢力図だったが均衡状態ではなく偶然を利用した展開だったのは残念。せっかくの長編なのでもう少し練ってもよかったのでは?ラストが本当の終わりっぽかったのがファンとしては不安。

  • 鳴沢了シリーズの最終本。本作を読んで確信したが、作者は本シリーズで徹底的に「偶然」をベースに全ての作品を書き上げていったのだろう。ある意味清々しい境地にまで至ったシリーズだったと思う。

  • 『めでたし、めでたし。』❓

  • 鳴沢さん10作目。最後です。なんかもう、やられた。最後らしい、鳴沢さんらしい、事件だったし終わり方でした。鳴沢了の物語はこの後もどんどん続いていくんだよね。新しい人生が始まるね。なんといっても、長瀬さんには驚かされた…まさか、雪虫って。そうかそうか、そういうことだったのか、と。こういうとこ、ずるいなあ(笑)そして結局、わたしの大好きな鳴沢さんは優美の元へといってしまいました…このまま破局することを望んでたんだけどな…まあ、そうですよね、そんなわけないですよね。こうなることは、なんとなく分かってたけど、分かってたぶん、悔しいし悲しい…未だにわたしは鳴沢さんと優美の仲を認めていません…(笑)そしてそして、今回のお話にはもう、ファンにはたまらない、今までの登場人物が総出演で。なんか嬉しかったなあ。こういう感じ、好きだ。鳴沢さんはやっぱり、周りの人たちに恵まれてるよ。ひとりじゃないんだよ。敵は多いかもしれない、鳴沢さんの考え方ややり方を良く思わない人もたくさんいると思う。でも、そんな鳴沢さんの信念や正義に、歩み寄って、理解して、手を貸してくれる人たちもちゃんといる。鳴沢さんは本当に、幸せものだと思います。今まで失ったものはたくさんあったかもしれないけど、ちゃんと、得るものもある。そういう周りの人たちに支えられて、鳴沢さんは本当に成長したよね。ほんと。お疲れ様でした。これからも、鳴沢了らしく、刑事をやっていって欲しいと思う。今日もどこかで鳴沢さんは事件と向き合ってる。死ぬまで、刑事でいて欲しい。

    • hs19501112さん
      ついに読んでしまわれたのですね、最終作。自分はまだです(ずいぶん前に買ってはあるのだけれど)。


      ・・・さて、そろそろ、読まなきゃな...
      ついに読んでしまわれたのですね、最終作。自分はまだです(ずいぶん前に買ってはあるのだけれど)。


      ・・・さて、そろそろ、読まなきゃな・・・と、思わされたレビューでした。

      ・・・そっか、やっぱり、冴とはどうにもならなかったのね・・・。

      鳴沢了 という固有名詞、堂場さんの他シリーズでもたまに、名前だけ出てきてニンマリとさせられますよね。たいていは悪口ですが(苦笑)。
      2012/06/25
  • 鳴沢了シリーズの最終巻です。
    この作品だけ上下巻になってます。

    なぜ上下巻かというと読んでもらえばわかりますが、
    今までの登場人物がほぼ勢ぞろいに登場するから。
    それだけスケールもおっきくなってます。

    以下ネタバレしますのでご注意を。












    鳴沢了・・・。
    なんか、いろんな人に恨まれすぎだよってくらい
    過去9作の中でハチャメチャしてきました。
    その付けが今一気に来たよって感じの作品です。
    そしてこの10作かけて、彼の生き様というか
    彼の成長を見てきた・・・そんな感じです。
    私は彼と同じ年代ですが、
    彼はクールでストイックで大人に見えて惚れるかななんて思ってたけど、
    中身めちゃお子ちゃまだった・・・(笑)
    それがだんだん角がとれて丸みを少しずつ帯びていくのを
    見続けるのはなかなか面白かったです。


    長くて、途中だらけてしまったんですけども
    がんばって読んだあと、最終彼のもとにいろんな人が
    たずねてきて、そのシーンではなんか嬉しかったです。
    恨まれながらも、一匹狼を気取りつつも
    それでも彼自身が気づかないうちにいろんな仲間ができていた。

    てか、鳴沢了、ちょっとウザイくらいに孤独を貫きとおそうとするし。
    自分の問題だからって周りを巻き込まないようにしようとしてるんだけど
    結局巻き込む(笑)
    そしてその周りの助けのおかけで彼は生かされてるのです。
    大人なんだから、そのことを重々承知しなさいっ(笑)

    それが最後のあたりでちょっと理解しやがったかな?って
    そんな感じです(^^;)

    ここ数ヶ月この鳴沢了さんとずっとともにしてきましたから
    解放感とちょっとした寂寥感が残りました。

  • 2010/07/29-2010/07/30

  • うー。やっぱり鳴沢シリーズ最初から順番に読めば良かった!
    ラスボスにはびっくり!
    そして赤ちゃん?
    そうなるの?
    こちらもびっくり!でした

  • 刑事 鳴沢了シリーズ10作目下巻。

    いよいよ完結です。

    鳴沢を陥れようとしているのが、以前関わった警視庁の内部派閥の十日会と、もう一つがチャイニーズマフィアだと分かってくる。

    またその背後に、国際的な贈収賄問題が絡んでいた。

    鳴沢は二つの殺しの事件を解明することが自分のやるべき事だと決め、背中を狙われながらも捜査を続行していく。

    中盤には小野寺冴や今、藤田、大西といった仲間が最後まで捜査をともにすることになっていく。
    それが孤高に生き続けた鳴沢が、仲間に恵まれ、事件を解決していく心温まる展開になっていったのが良かった。

    最後は鳴沢が新しい家族を迎えるハッピーエンドでなお良かった目がハート


    シリーズ全部を読んで、読了できたことをとても感謝します。

  • 情報屋に続き、警視庁公安部の山口が殺された。再び鳴沢に嫌疑がかかる状況で…。身の潔白を証明しようと奔走するも、同僚に警察内部の圧力がかかり、いよいよ孤立無援の状況に。ようやく謎の言葉「ABC」が大規模な国際犯罪に繋がることを掴むが、捜査は行き詰まる。ついに敵の銃弾は、鳴沢に向け放たれたのだった。

  • 最後は自分1人で事件に対峙しようと考えるあたりが鳴沢らしい。そして大西、冴、今、藤田という鳴沢を理解している仲間の援護は素晴らしい。良き相棒たちに恵まれて、鳴沢が決して1人ではないと痛感。シリーズ完了は寂しいけど何だろう、鳴沢は今日も事件を追って、八王子周辺を歩き回っているんじゃないかな。

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著者プロフィール

堂場瞬一(どうば しゅんいち)
1963年茨城県生まれ。2000年、『8年』で第13回小説すばる新人賞受賞。警察小説、スポーツ小説など多彩なジャンルで意欲的に作品を発表し続けている。著書に「刑事・鳴沢了」「警視庁失踪課・高城賢吾」「警視庁追跡捜査係」「アナザーフェイス」「刑事の挑戦・一之瀬拓真」「捜査一課・澤村慶司」「ラストライン」「警視庁犯罪被害者支援課」などのシリーズ作品のほか、『八月からの手紙』『傷』『誤断』『黄金の時』『Killers』『社長室の冬』『バビロンの秘文字』(上・下)『犬の報酬』『絶望の歌を唄え』『砂の家』『ネタ元』『動乱の刑事』『宴の前』『帰還』『凍結捜査』『決断の刻』『チーム3』『空の声』『ダブル・トライ』など多数。

「2023年 『ラットトラップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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