夜をゆく飛行機 (中公文庫)

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著者 : 角田光代
  • 中央公論新社 (2009年5月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (323ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122051461

夜をゆく飛行機 (中公文庫)の感想・レビュー・書評

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  • どうしようもなく、家族は家族−−うとましいけれど憎めない、変わらぬようで変わりゆく家族の日々。

    谷島酒店の四女里々子には三人の姉がいる。長女の有子は嫁いで家を出たが、次女寿子と三女素子と両親の五人暮らし。しかし里々子には実はもう一人「ぴょん吉」と名付けた弟が存在して…。

    人は、ずっと成長し続ける生き物なのよねw

  • この物語は、4人姉妹の末っ子・里々子の目線で話が進んでいきます。

    谷島家の、そして4人姉妹のなんてことのない平凡だったはずの毎日が、少しずつ少しずつゆっくりとした速度で変化していく様子が描かれています。

    6人家族の矢島家のドタバタ劇は、まるでサザエさんを見ているようなそんな感覚です。
    だけど、カツオやワカメは永遠に小学生だけど、谷島家のみんなの毎日はちゃんと変化していて、毎日毎日同じことの繰り返しでも、昨日もより今日よりも明日のほうが、絶対に、人は成長しているんだ。
    って思えるようなそんな作品です。

  • ごく普通の4人姉妹と家族の物語。ありふれた家庭なんだけど、みんなそれぞれ個性があって、心がほっこりする。寂しいことや悲しいこともあるんだけど、やっぱり日々は過ぎていて、みんなどこか何かにすがりつきたいように生きている。なんだか、自分もがんばろ、とささやかに背中を押してもらえた、そんな温かい小説だった。

  • 平凡だけど個人レベルではドラマチックな出来事もたまに起こる日々。次女が作中で書く小説が、入れ子のように家族の平凡な日々を記録する。外から眺めた時に、あれが懐かしいとかあれが転機だったとかもう戻れないとか初めて分かるものなんだろう。一歩離れたクールな視点で、誰にも感情移入させず、作品、作風自体の価値を作者が問いかけているようでもある不思議な小説だった。

  • 中原中也じゃないけれど、
    お休みの日、一人昼まで寝坊して、おきたらだ~~れもいなかった。何だか、そんな日のせつなさを思い出す。
    昭和の縁側やら、ガラス戸やら、そんなものが妙に懐かしいのだ。

  • 商店街の酒屋家族が、四女 里々子目線で書かれている。
    思春期にある新しい生活と別れ。
    当時自分もこのまま家族が続くと思っていた。いつかみんな大人になりバラバラになる。読んでいて懐かしい気持ちにさせられる一冊。

  • 家族に対してこういう見方をするのは、末っ子ならではないかなと思う。

  • 女姉妹の物語。変わらない家族と変わっていく家族。男兄弟しかいない自分だが、なんとなくそんな感じかなのかな〜と思いながら読み進めました。普通ってなんなんだろか。

  • 止まりたい、変わりたくない、とどんなにもがいても、生きるとは変わり続け失い続けること。そんな時、たとえ好きだろうと嫌いだろうと戻る場所の「ひとつ」が、家族。新しい家族の見方だな、と思いました。「嫌いなヤツやそんなものもいっぱいで、そこに嫌気がさして、でも戻ってくると懐かしくて、そんな行き来出来る場所があったらいいよね。」と書いてあったのは、そこが家族じゃなくてもイイ、ただありさえすれば、無いよりずっとイイ。そんなメッセージであった気がしました。だとしたら、私もこれからそんな場所を作っていきたいです。いつでも飽きたらこっちに帰れるような。そしてまた頑張れるような。

    もうひとつ。死ぬことは特別ではなく、生きていることと同じ線上にあり、だから私たちはその線のうえをひたすら最後まで全うするだけ。たとえどんなにその描き方がいびつでも。とも、考えさせられました。生きる力を貰えたと言ったら大袈裟かもしれないけど、もう少し頑張れそうな、肩をポンと叩いて前へ押してくれたような作品。

  • 大学受験を間近にした主人公ら4姉妹の家族をえがいた作品。色々あるけど、物語として大きな起伏があるわけでもなく、時間は流れてゆく。家族、それぞれの思いや行動はどこかちぐはぐ。物語の語り部である主人公も感情をコントロールできず、戸惑う姿など、そういったことに、逆に人間味を感じた
    個人的にはミハルさんの存在が際立っているように思えた。彼女は登場人物の思い出のシーンでしか登場しないのだが、それぞれで性格が少し異なっているように思えた。それぞれの視点、立場で人が違ってみえるのは興味深い

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