- Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122051928
作品紹介・あらすじ
どんなユーモア小説よりもおかしく、どんな世界的名著よりもあなたの頭脳に真に人間的な刺激と夢想をはぐくませてくれる、まさしく革命的妖書。宇宙的に明らかに常識を超えた怪物対怪魚が、古今東西の文学や作家を滅多斬りにする大妄想放談。『さびしい文学者の時代』から四年半後のリターンマッチを初文庫化。
感想・レビュー・書評
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結局よく解からなかったけど、解からないままでいいのかもしれない。
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北杜夫 埴谷雄高 対談。
北杜夫氏に 躁の症状は随所に感じる。興奮しながら 喋り続ける 北杜夫 と 医師が患者に接するように肯定しながら受け流す 埴谷雄高 という感じ。埴谷雄高 はもっと偏屈だと思ってたが、凄くいい人。
対談のテーマが 埴谷雄高氏の著作「死霊」になると、狂人2人の妄想が 宇宙的に広がり、「死霊」が さらに わからなくなる。もう少し わかりやすい 現世の言葉で話してもらいたかった。
おそらく「死霊」は 世界の破滅を訴えたパロディであり、虚無より、さらに無限の存在として 虚体という概念を用いた ということを言っているのだと思う。虚体は 宇宙に近い概念かもしれない。浄土には感じなかった。
死霊は○○である
*死霊は「形而上学的な童話」である
*死霊は「全人的小説」である〜真面目なこともあれば、真面目の上に立って笑うこともある
*死霊は「破滅に向かう宇宙を5日間でとらえる観念小説」である。1日目は霧の夜、2日目は月光の夜
*死霊は「矛盾に満ちた小説」である。哲学的思想「Aは非Aでない」を現し、同一律の反面を言いあらわす
*死霊は 「虚無の向こうにある虚体を創造した」のである
*死霊の主題は「自分自身とは一体全体何なのか」である。現在の自分と すぐ次の自分とは矛盾につながる。人生全て矛盾
死霊を通じた文学論
*全宇宙の始源者が何を苦悩しているかを〜示せるのは 無限大に直面し続ける文学だけ
*文学は正常と狂人の境にある
躁病は子供の状態に戻るとした ビンスワンガーの説は興味深い。
ビンスワンガーの本を読んでみたい
*躁病のとき、万物すべて美しく見える〜躁の時は 見るものに 新しいものを見つける
*子供は全てに心奪われる、過去がないから未来にひかれる
*新しい玩具があれば、古い玩具を捨てて 飛びつく
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読みたい本。
埴谷雄高さんも北杜夫さんも興味あるので。
どんな内容だかは知らないのですけどね。 -
まったく話がかみあってない二人が最高に面白い