世界の歴史13 - 東南アジアの伝統と発展 (中公文庫 S 22-13)
- 中央公論新社 (2009年10月24日発売)
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感想 : 11件
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- Amazon.co.jp ・本 (571ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122052215
感想・レビュー・書評
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ヨーロッパ列強の植民地支配が各地で始まる以前までを扱う。「こういうのでいいんだよ」と言いたくなる入門の世界史全集の一冊としてはスタンダードな東南アジアの通史。大陸部と島嶼部を交互に扱う。気候から説き起こし、諸国の歴史へと進む。シュリーヴィジャヤについては『論点・東洋史学』に見えるように説の分かれるところだろう。東南アジアの視点から語られる内外のネットワーク。そこで活動した中国、インド、日本、そしてヨーロッパ勢がどういう存在で、東南アジアの歴史から見てどういう意義を持っていたのか興味深い叙述だった。
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[評価]
★★★★☆ 星4つ
[感想]
「東南アジア」にどのような国が存在し、どのような地理なのかはおおよそ知っていたが、歴史についてはほとんだ知らないことに気が付き、この本を手に取った。
紀元前から19世紀までの東南アジアの歴史を網羅的に書いたこの本は今まで知らなかった東南アジアを知ることができた。
熱帯雨林等で植生が豊かな一方でその熱帯雨林が人間の生活圏の拡大を阻害してきたという事実は何事も良し悪しなのだと強く感じた。また、東南アジアの歴史上において東西交易の中継点であったということは東南アジアで多くの国が生まれた要因なのだと思う。一方で中継点であることで争いに巻き込まれることも多かったように思う。
特に中国、インド都の関係が東南アジアの歴史、文化に大きく影響を与えていることがよくわかった。