太平洋戦争のif: 絶対不敗は可能だったか? (中公文庫 は 36-9)

制作 : 秦 郁彦 
  • 中央公論新社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (339ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122053298

感想・レビュー・書評

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  • よく、太平洋戦争を語るときに、真珠湾攻撃に第2次攻撃をしたら、
    どうなるか。あるいは、重慶を攻撃したら、どうなるか、ミッドウェーで、
    こうしたら、どうなるであろうかとかを、戦後、その後、わかった資料を基に
    冷静に分析されている。なるほど、と思った。もちろん、この本のとおりになるとは限らないが、ある程度の参考になりました。
    その中で、重慶に対する作戦は、少し、楽観的過ぎる感じがする。このようにうまくいかないと思うし、その間に、米軍の反抗が始まると思う。
    また、本土決戦を行っていたら、どれほど、悲惨か、おそらく、本土決戦をした場合には、これに近いことが戦後に起こった可能性が高いと思う。参考になりました。

  • 真珠湾、ミッドウェー、ガダルカナル、レイテ、本土決戦。太平洋戦争の重要な各方面における「イフ」を論じることで歴史の真実に迫る。厳密な資料分析をもとに第一線の研究者たちが挑んだ、意欲的な太平洋戦争史。

    以前、仮想戦記というものが流行りました。娯楽としては面白いのですが、ご都合主義的な部分も目につく事があります。本書では、第一線の研究者たちが歴史的真実を踏まえたうえで、ありえたかもしれない可能性を追求したものである。個人的には納得のいかないイフもあるが、なかなか面白い取り組みである。特に、海大方式による図上演習(真珠湾、ミッドウェー作戦)は、手間がかかっていて面白い。これだけでも、本書を買った価値があると思う。
    半藤一利による序文も良い。御前会議において天皇は無言というルールを作ったのは、近衛文麿であったという。これが本当だとすれば、鈴木貫太郎内閣が終戦時に聖断を受けたことを聞いて、近衛が「その手があったか」と言ったというエピソードの印象が変わってしまう。
    歴史から教訓を得るために、イフを考えることは重要であろう。

  • 歴史上の「if」を「学術的」に追求しようとしたあまり、面白みに欠ける著作となってしまった感じがする。

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