聯愁殺 (中公文庫)

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著者 : 西澤保彦
  • 中央公論新社 (2010年9月22日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (347ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122053632

聯愁殺 (中公文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 着眼点はやっぱり面白かったし、議論を通して結果が導かれる過程が丁寧に描かれていたから、そういう点でも興味深く読み進めることが出来た。論を尽くしても尚、最終的に正解が出ないという結末とか、これから起こるであろう悲劇を予兆した最後とか、二転三転の展開にまんまと翻弄されました。でもやっぱり、「七回死んだ男」の方が個人的には好みでした。

  •  そっかそっか。今考えたら、梢絵が口羽の動機だけをやたら気にして、
    生死についてはあまり触れないのはおかしな話ですもんね。
    もしまだ生きてたら再度襲われる危険性だってある訳で、
    そっちを確認できた後に動機を気にするはずでね。
    梢絵が怪しいオーラは出まくってたけど、見逃してたわ。

    口羽がまだ子供という設定だからこそ成り立つストーリーですね。
    『何するか分かんねえぞ。ガキだから。バカだから。』
    という前提(イメージ)があるから恋謎会に少しは存在価値が出て来るけど、
    そういうのがないと実際の事件について漫画や小説の如き奇抜なトリックを無理やり当てはめようとする痛い人達にしか映らないでしょうから。

    最後に舎人浩美の投書が明かされたのは何あれ?
    なんで恋謎会の人はこの子のだけ見落としてたの?
    それはちょっと都合よすぎるんじゃないかな。
    ・・・あー・・・舎人の存在に気付いた人と投書欄を確認した人は別の人だっけかな。だから気付けなかった。
    そういう事?なのかな?

  • 読後感悪い系っぽくしつつも、ミステリーとしてのオチがまあまあ良くて流される。しかし、「被害者の名前を見て共通点に気づきませんか」のくだりは笑った。そんなことの前に名前がおかしすぎるやろ。

  • 四年前の未解決事件を解決する為に集まったミステリーマニアたちと事件の被害者。次々と推理が披露されますが、こじつけ気味で突っ込みどころ満載です。かなり食傷気味でした。
    しかし、終盤でそれまでの印象が覆りました。「多重解決もの」のパターンを利用した大仕掛けは前例がなく素晴らしい切れ味でした。推理合戦の質が低いのと本来の謎が未解決に終わり多少の不満は残りましたが、ラストに炸裂した著者の超絶技巧は賞賛に値すると思います。

  • 日経文芸文庫のマストリード国内100にて推薦されていた1冊。
    選者の千街晶之氏によれば、西澤保彦作品からどれを選ぶかは迷ったようである。自分も過去に何作か読了しており、作者の作風、特徴的なものはなんとなく理解できていたかな?まぁここは自分に甘く採点しておこう。

    過去の事件を様々な人々が推理していく、毒チョコ事件的展開で物語が進む。事件の発端を描く導入部を除けば、ほとんどが一夜の出来事である。トリッキーな作品を多く生み出してきた西澤氏であるが、またもやトリッキーな作品だった。

    千街氏の紹介にもあったが、「そして肝心の真相だけれども、正確に言い当てられる読者はまずいないだろう」ホントにそう思う真相だった。

    読了後に考察してみるに、WHY?が常に突きつけられる。どうして被害者の女性(ヒロイン)は殺されかけたのか?連続殺人のミッシングリンクはあるのか?動機は?いくつもの「なぜ?」が登場し、解決しようとすると次の「なぜ?」がまた現れる。それが読者を落とし入れる罠(トラップ)だったんだよな…まぁとにかく作者の手腕技量に降参するしかないようだ。

    こういう作風ではまずハズレなしの職人さんですね。

  • かなり序盤で飽きました。
    落ちもいまいち。

  • オリジナルは02年にミステリー・リーグとして
    発売された作品。西澤さんといえばロジック
    大好きなイメージですが、今作はきっと
    その真骨頂でしょうね。

    連続殺人事件の被害者となった主人公「梢絵」は
    すんでのところで命が助かる。しかしその
    犯人と目される人間はその後4年以上も消息不明。
    梢絵は何故、自分が殺人犯に狙われる事になったのか...
    その動機を解明すべく「恋謎会」なるミステリ知識人達
    の集まりに参加をする...。という内容。

    作品は11章から構成されていますが、
    2〜9章までが、胡散臭いミステリ好きに
    よる推理大会。スクラップ&ビルドによる
    クッチャクチャな推理大会。シリアスな
    事件なのにギャグスレスレの展開です。

    ラストにここまで展開されていた所謂
    「解決編」が単純な解決編ではなく、実は
    「問題編」としての役割がされていて、
    今作の最重要の「何故?」という動機が
    浮き彫りになった時点で、一気にストーリーは
    様変わりし、戦慄のラストへと変貌を遂げます。
    やはり作者の真骨頂的、ウルトラCの作品。

    ちなみに登場人物が軒並み変名、珍名ですが
    実は意味が大きくあります。推理合戦の中に
    ある方がそれに触れていますよ...ね?

  • 2016.12/29〜2017.1/13。推理合戦が繰り広げられていき、そして最後にそうくるとは。ただ名前が最後まで覚えられなかったのが残念。

  • 西澤保彦『聯愁殺』読了。多重推理、多重解決、とにかく冒頭で明示される事件について、ほとんどのページを割いてユニークな面々が推理合戦をする。そして氷川透の解説がまた名文。メタミステリの真の定義について触れていて非常に納得のいく解説をしている。そして、ラストの展開、ほんと最高だった。

  • ミステリを読み慣れた人ならば、冒頭に登場するある場面ですぐに連続殺人の輪・・・ミッシング・リングが何なのか見当がついてしまう。
    集まった「恋謎会」の面々は、さまざまな角度から推理を推し進め、そのたびに矛盾点が見つかり真相へはなかなか近づくことが出来ない。
    けれど、早々に真犯人はこの人では?と想像がついてしまう。
    が、そこからがこの物語の真骨頂である。
    突然襲いかかってきた犯人。
    見ず知らずの高校生は、何故梢絵を殺そうとしたのか?
    動機がわからないまま、事件によって梢絵の人生は大きく変わってしまう。
    連続殺人はいったい何のために起きたのか?
    ターゲットは全員だったのか、それとも誰かひとりを狙った捜査攪乱のための連続殺人だったのか。

    真相が見えた。
    次の瞬間にはまた新たな展開が待っている。
    そして、また新たな展開が。
    「恋謎会」の面々が推理していく過程は少し中だるみ感がある。
    何度も繰り返される推理の応酬は、いかにもミステリ作家らしい推理あり、元刑事らしい推理あり。
    それはそれで楽しめるのだけれど。
    好きか嫌いか、好みによって分かれる物語かもしれない。
    結末を予想しつつ読み進んだけれど、最後まで面白く読むことができた。
    好みにあっていたのだろうと思う。

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