聯愁殺 (中公文庫 に 18-1)

著者 :
  • 中央公論新社
3.13
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感想 : 145
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  • Amazon.co.jp ・本 (347ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122053632

感想・レビュー・書評

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  • 犯人探しの推理合戦みたいな座談会がメインか?
    被害を受けた女性の為に、犯罪絡みの有識者が、集まって、「あーだのこーだの。」…
    何か自分らが、楽しんでるだけのような気もする。被害者が依頼して開催したとしても…
    こんな長時間やって分からんのは、ええとしても飛躍し過ぎてんのもあって…何なん?って感じ。
    しかも、刑事さん!「実は…」って、後出しジャンケン多すぎ!混乱の極みになるやん。
    確かに分からん事は、それぞれのアイデア出し合ってってのは分かる。ブレーンストーミングみたいに。
    しかし、はじめは偶然の出来事が、徐々に…整合性とるためには…何かなぁ…
    復讐みたいなことしても、もう復讐の相手は…
    これからも続くであろう悲劇が早く終わらんもんかな…
    ムリそうやけど…

    しかし…登場人物の名前が難しい…何度も、見返してしまった(^◇^;)

  • つくりがおもしろいミステリー小説

    数年積んでたけど読んだかどうか やっぱり読んでなかった
    最初に登場人物リスト ミステリはやっぱりこれ 出てくる名前がメモってても読めない笑 各章文字とタイトルは意味あるのか?

    作家や学者、警察OB探偵たちが集まって推理会 このメンバーが死んだり事件が起こるのかと思ったらひたすら推理 最後の最後で解決編 

    解説でなるほど 恋謎会の推理は新事実を出す問題編でもあり解決編でもあるのか 最後に真の解決編 

    ページ数の割に時間かかったから文字多め

    双侶刑事が感じた違和感は私もずっとあったので最後に出てきてよかった

  • ’21年3月14日、読了。

    いやぁ…「麦酒の家の冒険」の様な、徹底的に論理を闘わせる展開を予想して読み始めました…もちろん、そういった小説、でしたが…なんともグロテスク(?)な読後感。真っ黒。トホホ。

    あと…西澤保彦さんは毎回、そうですが…登場人物の名前、難解で馴染みのない名字で、読めない&覚えられない!ハハハ。

    まあ、これはこれで、楽しんで読みました!

  • 途中までの推理合戦がアホらしく思えるほど真実は奇なり。
    最後の怒涛の伏線回収と恐怖を感じる動機や、これから続くであろう殺人の連鎖。
    警察を一酸化炭素中毒で殺したのは、理由は分かるが、どうやって殺せたのかは不明。ここが気になる。
    事実に少しずつ近づくのではなく、間違った推理を全く無視して一気にゴールに近づいたのは爽快感すら感じる。
    その爽快感を味わうためには前半の茶番推理合戦が必要だが、本当に必要なのかと思ってしまう。
    これは実写化を見てみたい。

  • 全編を通して推理が行われる、とても濃い本格ミステリ。
    〈恋謎会〉のメンバーたちの推理はどれも読み応えがあり、その過程だけでも十分に楽しめる。
    手帳の書かれている場所、空室、などなど奇妙にも思える事実の様々な解釈が面白く、一人二役や性別誤認といったトリックも乱発される。

    そして真の解決も十分に驚かされるもので、時や場所を誤認させる叙述トリックが巧く、ラストも予想を裏切られる。

    また、氷川透は解説内で本作のことをメタミステリと言っており、
    「解決編で初めて重要な情報を出しつつ、本格のスタイルを守るという離れ業をしている」という超絶技巧に気づかされた。
    なるほど確かに
    「問題編/解決編(問題編の一部)/真の解決編」
    という構図になっており、メタミステリとも言えるかもしれない。

    推理合戦、伏線回収、様々なトリック、そしてメタ的な構成、高度な技術。
    これは深い作品だなぁ...

  • 4年前の事件の真相を―― 思い当たる節がなく連続殺人鬼に襲われ、運良く助かった梢絵は<恋謎会>なる組織に自身の狙われた理由の解明を依頼します。 突拍子のない推理合戦の中、各人が持ち寄ったヒントを結び付け真相に辿り着くものは・・・・。

     自分も一員として推理合戦するぞ!という意気込みで読み始めた本作。 各々の推理はあまりに奇天烈、犯人はおそらく既に死亡しているのを良いことに想像力合戦が始まります。 しかし見落とせないのはいくつかの偶然では片付けられない被害者たちの繋がり、どうやら単なる無差別殺人ではないようです。 突拍子のない推理には自信があったけど登場人物がそれを上回ってきたのでびっくり、真相が明かされたときこの作品が読者も交えての推理合戦なんかじゃないことに気付かされました。

  • すごいどんでん返しや、最後が読めないという本の推薦もあり読んだ。

    複数の殺人事件で、主人公が第一の被害者になり各殺人の動機を色んな探偵達を呼び寄せ推理していく。
    第一の被害者が、2回目以降の事件の加害者ということが最後に判明。
    2回目以降は第一の加害者の模倣犯的にしながら、自分が狙われた理由を探すために殺人を繰り返していた。

    今まで読んだミステリーは、主人公は正義だったり加害者でも同情の余地があったりと、なんか読み手が共感できる前提だったが最後にいきなり裏切られる感じが、僕としては初めての衝撃だった。

  • ミステリーを好きな人にはそれなりに楽しめる内容だったと思います。登場人物の名前がやたらと難しい。タイトルも読めない。

  • やっぱり西澤保彦氏の本は面白い。

    まずタイトルの漢字が難しい。そして登場人物の名前も1度読んだだけでは覚えられない難読さ。

    一礼比梢絵、双侶澄樹、凡河平太、矢集亜李沙、丁部泰典、泉館弓子、修多羅厚、衰地刀自、士堅亮、口羽公彦、寸八寸義文、架谷耕次郎、矢頭倉美郷、といった面々に少々てこずった。頭に入ってしまえばスルスルと読めてしまうのだが。そして慣れた頃に二転三転する展開に脳が置いてけぼりを喰らいそうになる。

    集まった「恋謎会」がある事件の真相を追求すべく、警察からの情報を頼りに各々の推論をぶつけ合う。意外な結末には一読の価値あり。

    ただ推理合戦が長いと思う方もいるだろう。ガチガチのロジカルを読みたい方はどうぞ。

  •  そっかそっか。今考えたら、梢絵が口羽の動機だけをやたら気にして、
    生死についてはあまり触れないのはおかしな話ですもんね。
    もしまだ生きてたら再度襲われる危険性だってある訳で、
    そっちを確認できた後に動機を気にするはずでね。
    梢絵が怪しいオーラは出まくってたけど、見逃してたわ。

    口羽がまだ子供という設定だからこそ成り立つストーリーですね。
    『何するか分かんねえぞ。ガキだから。バカだから。』
    という前提(イメージ)があるから恋謎会に少しは存在価値が出て来るけど、
    そういうのがないと実際の事件について漫画や小説の如き奇抜なトリックを無理やり当てはめようとする痛い人達にしか映らないでしょうから。

    最後に舎人浩美の投書が明かされたのは何あれ?
    なんで恋謎会の人はこの子のだけ見落としてたの?
    それはちょっと都合よすぎるんじゃないかな。
    ・・・あー・・・舎人の存在に気付いた人と投書欄を確認した人は別の人だっけかな。だから気付けなかった。
    そういう事?なのかな?

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著者プロフィール

1960年高知県生まれ。米エカード大学創作法専修卒業。
『聯殺』が第1回鮎川哲也賞の最終候補となり、1995年に『解体諸因』でデビュー。同年、『七回死んだ男』を上梓。
本格ミステリとSFの融合をはじめ、多彩な作風で次々に話題作を発表する。
近著に『夢の迷い路』、『沈黙の目撃者』、『逢魔が刻 腕貫探偵リブート』などがある。

「2023年 『夢魔の牢獄』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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