図鑑少年 (中公文庫 お 74-1)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 139
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122053793

作品紹介・あらすじ

都会に暮らす「わたし」が遭遇する小さな事件な出来事。それらは本当に起きたのか、それとも「わたし」の妄想なのか。胸に迫る人やもの、音や情景を辿って、現実と非現実のはざまをたゆたう24篇。新しい都市奇譚として話題を集めた作品集の待望の文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • 「少年」……????って感じだけど、そういった日常をそのとおり切り取ったような写真×小説?の1冊
    日常にはいつでもすこしふしぎ、が隠れている…

  • 表紙買い。
    「少年」な本ではなかったかれど、こういうちょっと不思議が混じる話の短編集ってとても好きです。

  • 文学

  • 2010-10-23

  • 日常を切り取って、じっくり眺めたらみえてくるものは?

  • シンプルな装丁はとても素敵だし、日常のちょっと引っかかること、不思議なことを題材にしてるという点も非常に好ましいのだけど、どうしても入り込めなかった。
    あまり合わないのだと思う。

  • 都会に暮らす「わたし」が遭遇する小さな事件や出来事。現実か非現実なのか、フィクションかノンフィクションなのか、エッセイのようにも読める不思議な短編小説が24篇。あたかも実体験を題材にしているような筆致に引き込まれる。

  • 不思議エッセイ。
    とてもわかりやすい文体で書かれているのに、まったくその世界観に入り込めない・・・。
    読むのがつらいので、読了できそうにありません。

  • 「新しい都市奇譚」とあるように、現実世界にいながら、ほんの少しズレた世界が見えてしまった心地のする短編集。

    三崎亜記の都市観と雰囲気が似ているような気がする。(あくまで私論、笑)

  • 独特な文章で不思議な雰囲気を醸し出しているのだが、少し故意的で、飽きる。逃がしかたにパターンを感じてしまう。何かが足りない気がする。

  • ちょっと期待はずれ。本来が作家さんではないのかな。彼らが写真を手にした切実さを、がよかっただけにそんな印象を持ちました。

  • 「なくしたピアス」が好きだったなあ。

  • 不思議な味わいだった。何気ないんだけど、何となくひっかかるようなちょっとした日常生活を描いたもの。

  • 読みやすい。
    たまにあるよね、こういうこと。

  • どうも文章がすっと入ってこず、最後まで読めなかった。
    この作家さんはあまり合わないのかも。

  • 不思議なタイトルで、シンプルな装丁の文庫本。雑誌の書評コラムで気になったので、手に取りました。

    「私」が住む街での、日々の生活から切り取られたひとこまが連なる作品集。街の風景はどこにでもありそうなんだけど、特別な温かさに満ちたものではなくて、どことなくざらざらしている感じです。表題の「図鑑少年」にしても、件の彼を語る口調には懐かしさがなくて、なんだかよそよそしい。読み手の期待する流れをあっさりと拒否して、するりと別の方向に物語が逃げていく感じ、とでもいえるように思います。

    輪郭のはっきりしたできごとを、少しうつむき加減にじっと見つめて緻密に描いていくようなリアルでドライな感覚。でも、しだいにその輪郭がにじんで、本当にあったことなのかどうかわからない浮遊感が生まれるような。しかも、何か温かいものを生みだすというよりは、「自分は、見てはいけないものに出会ったんではないだろうか?」という、うすら寒い感じさえあとに残ります。それは決して後味の悪いものではないんだけど、言いようのない不穏さも残して物語が終わっていく。間にはさまれたモノクロ写真も、「あの角を曲がったら」「あの窓が開いたら」という、ちょっぴり不穏な物語の扉としての役目を与えられているように思いました。

    とはいえ、ホラーな話ではまったくなく、端正で柔らかな筆致と、甘さ控えめな物語の魅力がぎっちりつまった作品集!次の章も読みたいし、でも読んだら終わるの早くなっちゃうしなあ…と、読み終わるのがもったいなくなる本でした。個人的には、「ポルトガルのナイフ」「狼男のこと」「靴音」が好きかな。それに、描かれる男性の雰囲気がとてもいいんですよ、これが(笑)。

    愁いとドライさとかすかな甘さのバランスが、私のツボにどっぷりハマってしまった作品なので、この☆の数です!

    -----[2010.12.26 未読リストアップ時のコメント]-----

    久しぶりに『FRaU』を買ったところ、山崎まどかさんの書評コラム『Book Diary 気まぐれな本棚』で紹介されていた本。なんだかとても気になる…。

  • 出先で読むものがなくなって衝動買い。ぱらっとめくってみてなんか共鳴したというか… で、読んだらすごく良かった。少し不思議だけど幻想的すぎない、都市の短編集。それぞれの話がみじかいのも好みだし、それがちょうどの長さに思える。そうか、これって写真なんだ…。流れていく日常の一瞬を切り取って固定する。所々にデジャヴな感覚。幻想と現実のバランスが絶妙。
    堀江敏幸さんの解説も素敵。

  • 不思議な話しのようで現実的。

  • 読みたい本。
    どんな内容なのかも知らなければ、著者のことも知らない。
    ただ、題名だけに興味惹かれて。

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著者プロフィール

1950年東京生まれ。小説、エッセイ、ノンフィクション、批評など、ジャンルを横断して執筆。短編小説集としては、本書は『図鑑少年』『随時見学可』『間取りと妄想』に続く4冊目。人間の内面や自我は固定されたものではなく、外部世界との関係によって様々に変化しうることを乾いた筆致で描き出し、幅広いファンを生んでいる。
写真関係の著書に『彼らが写真を手にした切実さを』『ニューヨーク1980』『出来事と写真』(畠山直哉との共著)『この写真がすごい』など。他にも『須賀敦子の旅路』『個人美術館の旅』『東京凸凹散歩』など著書多数。
部類の散歩好き。自ら写真も撮る。朗読イベント「カタリココ」を主宰、それを元に書籍レーベル「カタリココ文庫」をスタートし、年三冊のペースで刊行している。

「2022年 『いつもだれかが見ている』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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