菜種晴れ (中公文庫)

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著者 : 山本一力
  • 中央公論新社 (2011年3月23日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (537ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122054509

菜種晴れ (中公文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 内容(「BOOK」データベースより)

    安房勝山の菜種農家の末娘・二三は、五歳にして江戸深川の油問屋に養女として貰い受けられる。生家の母親譲りのてんぷらの腕、持ち前の気丈さで、江戸の町に馴染んでゆく。やがて、大店の跡取りとして逞しく成長した二三を、新たな苦難が見舞う。いくつもの悲しみを乗り越えた先に、二三が見たものとは―。涙の後に爽快な、人情時代小説。

    平成28年10月13日~20日

  • 読み始め…12.4.21
    読み終わり…12.4.30

    読みたくて読みたくてうずうずしながらその機会をずっと伺っていました。

    安房勝山の菜種農家の末娘に生まれた二三(ふみ)は五歳のときに、江戸深川の油問屋に養女として貰い受けられます。二三持ち前の健気な幼少期から、大店の跡取りとして波乱万丈逞しく成長していくまでのさまを描いた人情時代小説。
    いくつもの苦難に見舞われながらも前向きに乗り越えていく二三の姿はとても愛おしくてそして清々しくて。まるで我が子の行く末を見守る母の気持ちになりきっていました。ほっとしましたよ。安心安心。

  • はじめて読んだ作品、『ジョン・マン』が面白く、続けて読んだ『あかね空』も読み応えがあった、山本一力。
    続けて、文庫版が出ていたこの作品も、読んでみることにしました。
    舞台は1830年代、天保年間から始まります。
    今の千葉県の勝山に、菜の花を作る農家の三番目の子供として生まれた女の子、二三(ふみ)が主人公です。
    豊かではないながらも、勝山の自然の中で伸び伸びと育った二三。
    しかし五歳の時に、深川で菜種油を扱う大店に、跡取りの養女としてもらわれることになって・・・という始まり。
    江戸で暮らすようになった彼女が、1860年代の幕末にかけて起こった出来事に翻弄されながらも、強い心を持って生きていく様が、描かれています。
    読んでいてまず感じたのが、幕末という時代の江戸は、地震や大火事といった大きな災害が、続けて起こったのだなあ、ということ。
    そして諸外国からの干渉を受けて揺れる幕府の治世の下で、江戸に住む人々がどのような影響を受けたのかを、庶民目線で実感することが出来ました。
    「油」という題材で、このような作品を書くことが出来るのですね。
    後にかかれた『ジョン・マン』に通じる世界を、感じました。
    他にも多くの作品を発表している作家さんなので、興味をもったものから読んでみることにします。

  • 菜種農家に生まれた少女の、激動の30数年間。
    まっすぐに生きる人々に襲い掛かる、数々の災難。辛すぎる。
    実の両親、養父母、手習いの師匠、料理の師匠から教わる、人生の教訓が素晴らしい。
    でも、もっと幸せな人生を読みたかったな。

    「しくじりをおかしたときは、言いわけを口にする前に詫びろ。
    口のなかで、もごもごと言っていないで、はっきりとした声で詫びろ。
    詫びの言葉を口にしている、自分にも伝わる。 詫びたことをしっかりと自分の身体に取り込んでおけば、同じ過ちをおかさずにすむ。」

    実父の言葉がしみました。

  • いい作品なのだが。かなり冗長かな

  • 山本一力さんの江戸時代女性の半生記は大好き。
    また一力さんの描く女性は本当にできた人が多い。

    自分には真似できない主人公の人物像なだけに憧れを持っていつも読んでいる感じ。

    周囲の人のためを思って動いていると、それは自分に返ってくる。
    情けは人のためならず。

    江戸時代の義理人情も結構好きだったりします。

  • 「三日続いた暴風雨は畑に容赦のない爪あとを残して去って行った。ところが、菜の花の緑色の茎は、土にしっかりと根を張り、葉は一枚もちぎれておらず、元気に朝日を浴びている。」という序章が、すぐ波乱万丈の人生を前向きに生きる主人公「二三」の姿そのものとなっているのに気付く。

    5歳で深川の大店へ養女に迎えられた農家の娘が、困難に立ち向かい、実母に教わった「絶品のてんぷら」は人々をうならせる。爽快な人情時代小説。山本一力作品に共通するひたむきな生き方の形。
    ただ、欲を言えばもう少し終章を膨らませて欲しかった。「おかね」が急にでてくるのも違和感がある。ハッピーエンドを望んでいる訳ではないがもう少しホッとさせて欲しい。
    いい作家だが、もう一つ何か足りない気がする。
    昔読んだ直木賞「あかね空」や「八つ花ごよみ」などをもう一度読み返してみたい。

  • 山本一力さんお得意の、次々やってくる苦境を乗り越えていく女性の半生物語。
    江戸時代、菜種油がどれぐらい貴重な物か。からりと揚がったてんぷらの美味しそうな雰囲気がとても、文面からだけでもよく伝わってくる。
    東大震災があったからより悲惨さが想像つく、江戸時代の大地震や火災の様子。絶望の中から強く生き抜く二三さんがとても魅力的。
    生きて行くうえで大切なことが色んな登場人物の言葉から教えられる。
    面白く読めたけれど、山本さんの作品特有の説明部分が多すぎるので☆一つ減点です。

  • 江戸に養女にきて色々頑張る主人公。
    ありえない位前向きでいい子でした。。
    頑張っても不幸に見舞われ、それでも前向きに生きる。。
    という話。

    全く面白くなく読後感は「。。え?」って感じ(;_;)
    天麩羅が美味しそうでした。

  • もともとは新聞連載された作品なのでしょうか、もっとコンパクトに展開できたはずのお話にやや贅肉が目に付いてしまいます。もちろんお約束の「苦境に負けずに立ち向かう」登場人物には勇気づけられますが、人情時代小説の魅力を教えてくれた作者なので期待が高かった分物足りない読後感が残ります。

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