苦い雨 (中公文庫)

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著者 : 樋口有介
  • 中央公論新社 (2011年6月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (347ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122054950

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苦い雨 (中公文庫)の感想・レビュー・書評

  • 零細業界誌の編集長・高梨が、かつて追い出された会社をめぐる陰謀に巻き込まれる、幻のハードボイルドミステリー。
    樋口作品には雨がよく似合う。それも梅雨の時期特有の肌にまとわりつくようなジメッとした雨が。組織内の権力争いや金や女が絡む人間関係。関わらざるえない高梨の身体は末期的。そして降り続く雨。読み手側も酒と煙草で身体を壊したくなる。救いは家族の明るさと、紫陽花の美しさ。

  • 樋口節は健在なのですが、主人公や関わる女性がいい大人なので、氏の持ち味である青臭いシニカルさが活かしきれていない。
    物語としてはそれなりに面白いのですが、樋口ファンとして満足できる作品ではなかったので辛めの星3つ。

  • 淡々と話しが進みます。
    読みやすい文章も手伝って、あっという間に読了です。いつの間にか話しが終わってた感じです。

  • ハードボイルドとは言っても、起業ゴロの話。
    バブル崩壊後の「二台目社長の悪あがき」と、
    その取り巻きのドロドロを描いている。
    ボギーとはずいぶん違う(^ ^;

    そこへ「銀座の女」事情が絡んでくる。
    いや、私みたいな社会の下部で蠢いてる者には、
    まったく縁のない世界ではありますが...
    きっと大企業の「偉い人」なんてのは
    こういうことがリアルな日常なんだろうな...

    まったく縁のない世界なので
    まったく感情移入はできませんでしたが(^ ^;
    主人公の屈折した発想・言動・自縄自縛は、
    変わらない「樋口節」で共感できる。

    「娘」がもっと出てくると、より面白くなったか。
    単行本刊行時から、相当加筆訂正したそうだが、
    残念ながら校正が甘くて誤字が多い(^ ^;

  • 図書館の本 読了

    内容(「BOOK」データベースより)
    かつて追い出された会社のトラブルに首を突っ込んだ零細業界誌の編集長・高梨。カギを握る女は忽然と姿を消し、その行方を追ううちに、会社乗っ取りの策略が浮かび上がってくる。ついには高梨の家族にも危害が及んでしまい―。幻のハードボイルドミステリー。

    久しぶりに樋口有介らしい本を読んだように思う。
    うらぶれながらもどこかダンディズムを持っている中年男性と、高校生の娘、という組み合わせは柚木シリーズをほうふつとさせて好き。ああ、そうなんだと謎解きはそんなもの?でしたが、そのあとの彼の収まる場所がハッピーエンドであってほしいと思う数ページでした。

  • ハードボイルドなんでしょうが
    それなりに雰囲気はでていますが
    プロットにキレが無い

  • 古い作品の文庫化だからか、それとも樋口有介のパターンに飽きてきたのか、イマイチな感じ。

  • いかにも胡散臭い依頼を受けた主人公。老舗化粧品会社を狙う黒幕は誰か。そして鍵を握る女性はどこへ消えたのか。ミステリーとしては予想の範囲内の黒幕だった。ただいかにもこの作者らしいハードボイルドは十分楽しめた。陰鬱な梅雨空の下、淡々と進むストーリー。二日酔いの胃の痛みとタバコの吸いすぎの喉の痛みが伝染くるかのような錯覚さえ覚える。

  • 樋口有介の作品を読むのは、おそらく初めて。柚木章介シリーズなど惹かれるものもあったのだが。
    さて、この作品の主人公はかつて勤務していた化粧品会社のトラブルに巻き込まれ、今は業界誌の編集長をしている男、高梨。トラブルのカギとなった女性の行方を追ううちに、古巣乗っ取りの策略を知ることになる。
    そして・・・。

    単行本刊行時は、三人称だったそうなのですが、文庫化される際、高梨の一人称に改稿したのだとか。読んでいて、一か所だけ直っていないところを発見してしまった。

  • 再読。
    零細業界誌の編集長・高梨は、かつて追い出された会社に関係する女性を探してほしいと依頼される。
    語り口と一人でやっかいごとを背負い込む姿勢は相変わらずだが、柚木草平シリーズよりストイックな感じ。
    事件の内容は、わかりづらいというかすっきりしない。
    結局依頼主は何をしたかったのだろうか。


    2011.8.28
    一人称によるハードボイル度路線、相変わらずの語り口。
    登場人物は多くないが、関係がわかりにくい。
    バブル崩壊後の匂いがちょっと懐かしい作品、

  •  零細業界誌の編集長、高梨は、かつて勤めていた会社のトラブルに首を突っ込んでしまう。
     カギを握るのは姿を消した女で、人探しから始まったそれは、次第に会社乗っ取りの策略にまで及んでくる。

     ハードボイルドです。
     でも、愛妻家で、義理の娘にもとっても甘い。
     その相反する面がいいバランスを保っていて、高梨という男の複雑さを、明確にしている。複雑なのに明確というのは、矛盾しているようだが、この感じが物語全体のあり様にもつながっている。
     
     失踪した女が、いい。

     一向に姿が明確にならない。行方もわからない。が、存在感は匂い立つように迫ってくる。

     高梨という人物造形ももちろんだけど、この長倉圭子の存在こそが、梅雨の雨の中にいるような濃厚な匂いを物語に与えている。

     そして、相変わらず、樋口氏の描くオジさんは素敵です。

  • 樋口有介さんの作品は以前から好きで読んでます。
    この作品は読んだことなかったんですよね。
    文庫としてふたたび販売されるようになったので、ようやく読むことができました。詳しい感想は後日。

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