錦 (中公文庫)

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著者 : 宮尾登美子
  • 中央公論新社 (2011年11月22日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (501ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122055582

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錦 (中公文庫)の感想・レビュー・書評

  • 「錦」宮尾登美子◆京で呉服の小売を始めた菱村吉蔵は、次々と斬新な織物を開発する。吉蔵が織物に注ぐ熱意は凄いけれど、吉蔵という人にはあまり魅力を感じない(時代が違うせい?)。というより、全てを織物に注ぐあまり何かを犠牲にせざるをえなかったのだろうか。そう考えると切ない。

  • 表紙の美しさに惹かれて読む。
    文章だけでなく実際の織物を見たくなる作品。

  • 戦争中に、弱った軍医を帰すために、入れ替わる。
    何十年、時を経ても、親は進と見抜くが、そのうらの事情も寸時にわかる。奥さんもまた、辛い気持ちと会える喜びを押さえて、会瀬を重ねる。

  • 潔い3人の女性の話でもある。「錦」が好きだけど、その潔さが切ない。光があたらない所を約束された場所を歩くことになっても「愛しているから」で歩ききってしまうのって凄いけど、切ないわ。

  • 明治から昭和初期にかけて近代染織界において大きな業績を残した、初代龍村平藏。この『錦』を読むまで全く知らなかったこの偉大な職人をモデルにした小説。
    織物に命を捧げるような生き方をした主人公吉蔵。
    その凄まじさと共に、彼に惹かれて一生使用人として側を離れようとしなかったお仙。彼女の吉蔵への愛と言うか執念も凄まじい・・・
    色んな意味において壮絶なドラマです。

    織物に賭けた執念は本当にすさまじく、いったいどんな織物なのか気になって調べてみたらWeb美術館がありました!
    http://www.tatsumura.co.jp/shop/about/index.html
    これを見たら、もう一度読み直したくなります。

  • 宮尾さんの描く【男性】を主人公にした本。それでも仙という魅力的な女性に私はのめり込んでしまいました。
    それにしても宮尾さんに登場する男性って、今では考えられないほど自己中で、ちょっと引いてしまう。女性はとても献身的。それが時代の流れを感じる最も大きい部分かなぁ~。

  • そんなに数多く読んだわけではないが決して嫌いではない宮尾作品。
    しかし今回は、読後感が物足りない・・・。

    誰の視点なのか、何を描いているのか、時々少しだけ曖昧に感じてしまう。無論、人生や社会というのはそういうものなのだろうとは思うのだが(つまりは一人に焦点を当てるだけでは充足しないという意味で)、それにしても、魅力的な人、魅力的なモノ、という中ではもっと濃い描写が欲しかったというのが個人的な感想。

  • 2012。1。3読了
    緻密な織物のような作品

  • 明治9年から昭和37年まで生きた、
    織物に 「錦」 に取り付かれた男の一生
    凝縮された一生を駆け足で過ごした感じ
    あんなに苦労したのに 軽く一言で切って捨てられるなんて
    ちゃんと見ろよと詰め寄りたくなった
    吉蔵さん本人は幸せな一生だったのかなぁ

  • 京都西陣を舞台に、黒繻子の卸から世界にも名の通る織物店を築き上げた一人の人物の人生をかいた本。
    実在の人物で、今なお老舗の織物店である、龍村平蔵織物 の創始者が主人公として描かれています。
    文章自体は、大河ドラマの語りを読んでいるようで平坦でしたが、詳しくは知らなかった伝統工芸の世界に触れて、非常に興味が湧きました。
    色々と関連の写真を見ながら読むのがより想像が膨らんでオススメです。

    ただ、小説やからもう少しテーマがあって喜怒哀楽があってもよかったのになー。
    そこだけが残念。

  • 久しぶりの宮尾作品。
    一気に読ませる筆力はすごい。
    が、この作者と言えば波乱万丈の女性もの。
    天下一品の女の一代記が読みたい。

  • この作者では珍しく、女性ではなく男性の一代記。
    一代記ではあるのだけれど、結構サクサクっと読み終えてしまいました。

    主人公吉蔵は、織物界に旋風を巻き起こし、橋田家、細川家の古物の錦の復元から始まり、のちには正倉院の錦を復元するという偉業を成し、上総の宮ご成婚の折には陛下から祝いにタピストリー制作を依頼される……という、なんかざっと書きだすと順風満帆なサクセスストーリーに思えますが…。
    あまりにも織物、錦に魂を傾けすぎてしまうので、一つ一つの偉業を成すためにその都度七転八倒の苦しみや葛藤と闘わねばならない、その苦しみ様は凄まじいものでもありました。

    そんな彼を支えるのは、妻のむら、妾のふく、そして十代の頃から公私ともに使えた使用人の仙。
    女性として愛されることがなくてもそれでも一生献身的に支え続けることができるのは、すごいことだと思ってしまいました。

    吉蔵が亡くなったあと、妻のむらは
    「あんた旦さんとしっかり名残を惜しみやす。わてが許しますさかい、遠慮はいらん。」
    と仙を吉蔵の亡骸のそばに置いて二人きりにさせてくれるのですが、そのあたりの描写が、妻としての立場、仙への感謝の念などがうまく絡まり合ってよいシーンだと思いました。

    でもなんやかんやあっても、業を成し、女性に愛された吉蔵は幸せな人生だったのではないかな、と思います。

    モデルとされた瀧村平蔵や、正倉院の琵琶袋の復元など、少し興味があるので、少しまた文献を集めて読めたらなぁと思いました。

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