楽園 (中公文庫)

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著者 : 樋口有介
  • 中央公論新社 (2011年11月22日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122055612

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楽園 (中公文庫)の感想・レビュー・書評

  • 南太平洋にある架空の島国でおこる国家を揺るがす事件の顛末。
    樋口有介っぽさは全くない。小粋なセリフの応酬もなければ、小生意気な美少女や色気たっぷりの美女も登場しない。作者本人曰くマイベスト、ファンサイトの人気投票では堂々の最下位という正真正銘の問題作です。
    でも、この作品の内容を20年前に発表したという事実には驚きます。あれから人類は進歩したのか、停滞したままなのか。ちょっと考えさせられる意味でも問題作です。

  • 以前、燐鉱石の国・ナウルで突然通信が途絶えて「すわ、革命か!?」と騒がれた事があったけど、本作はあの事件をモチーフに書いたのかと思ったら、それよりもずっと前の作品でビックリした。
    預言者か。
    あと、島の原住民の訛りに上州弁を使ったのは上手いと思った。
    樋口さんおなじみの切な系青春ストーリーでも枯れかけのおっさんが頑張っちゃう話でもないけど(いや、スタッド氏は枯れかけのおっさんか)、これはこれで十分面白かった。
    ナウルやらパラオやらミクロネシア連邦やらの歴史をかじってから読むのと読まないのとでは、感じる面白さに差があるような気もする。

  • 南太平洋上の架空の小国を舞台にした話。
    青年の皮肉っぽい小粋なセリフもなければ,可愛いツンデレヒロインも無し。
    色々と考えさせられる話なのかもしれないが,物語としてビックリするほどつまらない。

  • 何だろう、これは(^_^;)

    6割読むまで、何も起こらない(^_^;)
    架空の南の島の暮らしが描かれるのみ。

    島では外国人であるアメリカ人と、
    その運転手として働く現地人と、
    それぞれの目線で交互に語られる島の日常が、
    少しずつ違和感を増していく。
    が、誰もそれを具体的には描けない。

    登場人物それぞれが得る情報を、俯瞰している
    読者にはストーリーが見えて来るが、
    断片的な情報しか持たない登場人物は、
    何も手を打てないまま流される人が多い。

    最後の最後で意外な展開になるが、
    いやこれは深い教訓を含むのか、
    はたまた冗談なのか…悩むところだ(^_^;)

    この作品、作者は自己ベストに選ぶが、
    世間の評判は最低だとか…(^_^;)
    読んでみると何となく分かる気も(^_^;)

    でも、資本主義も行き詰まり、
    日本が「経済活動」の一環として
    戦争を積極的に取り入れ始めた昨今、
    この作品の持つ意味は小さくない(-_-)

    もちろん極論ではあるが、
    今後の我が国の進むべき道を
    示唆してくれているのかも。

    こりは読まないと分かるまい(^_^;)

  • うん。
    革命の話なのですが、現実的に行きたいのかエンターテインメントによりたいのか、えらく中途半端です。

  • 巻末「文庫化によせて」で樋口氏自ら述べている通り、傑作か駄作か判断に迷います。樋口節を期待する向きには肩透かしを喰らうものの、別の作家の作品であれば南国の雰囲気や、暴力的な文明の侵略に対する問題提起など、充分に堪能できると思う。
    悩んだままに中庸の星3つ。

  •  南海の楽園を舞台にした…。
     うーん、説明こまる。

     かつては日本軍に占領され、今はアメリカの影響下にある島国が舞台なんだけど、言葉が…。
     なまってるって設定で、なまってるんだけどこれに違和感がすごい。
     まぁ、話の本筋には関係ないんだけどさ。

     で、大量のプラスチック爆弾が行方不明になって、その島にいるCIAのスパイがその捜索を始めるんだけど。

     それがメインでくるのかと思ったらそうでもなく、島の気候と同じように、だらだらとまったりとしてるだけなのだ。まぁ、それでも水面下では動きがあって…。

     なんなんだろうなぁ。
     どこをどうとっても消化不足というか、物足りなさがあるというか。
     現実ってそんなに劇的なことはないんだよ、っていえばそうなんだろうけど、それにしてもね。
     つか、これってなぁ、って思うのは私がアメリカ的ハリウッド的なものに毒されてしまっているという証拠なんだろうか。

     島民の選択は、結局のところ行き詰まるのだろうなと、思う。
     若者は、どうやってもアメリカ的消費社会からの刺激からは逃げられない。
     
     落日を迎えるとわかっている物語にあえて「楽園」というタイトルをつけた樋口氏のセンスには、ただただ平伏するのみなのである。

  • 電子書籍で読了。

    ミクロネシアにある架空の小国・ズッグ共和国で起こる事件を、CIAの駐在員の目から描いた小説。

    現地人の喋るズッグ訛りの英語を、「おらは~」という日本の方言で表現しているのには最初面食らったが、慣れてくると意外と違和感がなく、素直にストーリーに入ることが出来た。

    ただ、せっかく日本を離れて架空の国を描いた割には、展開に意外性等がなく、作者の持ち味が活きた作品かというと、やや疑問なところ。

  • 上州弁で表現するのが面白い。

  • +++
    南太平洋上の島国に、大量のプラスチック爆弾が持ち込まれた疑いが生じる。その直後、反政府主義者の男が衆人環視のなかで爆死した…。余命半年の大統領とその後継者争い、CIAの干渉。あふれる光と限りない時間、そして永遠に繰り返されるはずだった“平穏”な生活から、人々はなにを得てなにを失ったというのか。
    +++

    香山二三郎氏の解説にもあるが、著者名を隠して読んだらおそらく樋口有介氏の作品とは思わなかっただろう。南太平洋の島国で繰り広げられる――大多数の島民には迷惑以外のなにものでもないであろう――外から入ってきた人々による文明と経済と政治的策謀などなど。そして、それに乗じて甘い汁を吸おうと画策する少数の者たちの思惑。そんな事々に、見過ごされがちだった島民たちが蜂起した。ほんとうの豊かさとは、ほんとうのしあわせとは何かを問いかけられるような一冊である。

  • 楽園とは太平洋に浮かぶ島国のこと。舞台が日本でない作者の作品は珍しい。モデルとなっている国は容易に想像がつく。ただそこで日本の援助で橋が掛けられる工事が行われていて、大統領選を巡る陰謀が渦巻いていて、革命の熱が高まっているかどうかはわからない。さらに主人公がCIAの諜報員となると、美女と硝煙の匂いが立ち込めてきそうだが、引退をいつも考えている老軍人というのが作者らしいところ。カヌーが集まってくるくだりの盛り上げ方は良かったが、革命まで話が進んでしまうと今一つ落ちてくるものがなかった。もう少し何かなかったかなと思ってしまう。

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