巡る女 (中公文庫)

  • 95人登録
  • 3.26評価
    • (4)
    • (10)
    • (22)
    • (7)
    • (0)
  • 20レビュー
著者 : 山本甲士
  • 中央公論新社 (2011年12月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122055773

巡る女 (中公文庫)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 主人公・めぐる
    公務員試験の朝、突然大雨に降られ立往生。
    バスもタクシーもない道で、選択肢は三通りあった。
    選んだ先それぞれの、めぐるの人生が描かれる。

    「独身のまま市役所の係長」
    「男の子二人を持つ専業主婦」
    「クラブのやとわれママ」 
    環境は違っても、どのめぐるも性格はそう変わらない。

    同級生の男子が、あるときは夫だったりするが、
    市役所の上司や同僚など、めぐるの人生に関わる人達は共通している。

    三人のめぐるの目から見た、その人々の違いが面白い。
    好印象の人が苦手な人になっていたり、
    またその反対もあって。
    でもそれはごくあたりまえのことなんですよね。
    人はみな、別の顔を持っているものだから。

    年齢を重ねると、あの時、あの分かれ道で…
    と、ふと思うことは数え切れないほどあります。

    ただ、どの道を選んだとしても、
    そのどれもが、自分という同じ人間ならば、
    そう大差のない人生なんじゃないか。
    要は生き方であって、
    自分の足元を見て生きなさいということなのか。と、
    今更ながら思いました。

    最終章、めぐるが書いた童話にほっこり。
    読了後は、さだまさしさんの『主人公』脳内リフレインです。

  • 人生のとある瞬間に現れた三つの選択肢。その発端とそれぞれをたどった主人公のその後+1という5部構成は新鮮ですが、最後のまとめ方はちと疑問。それって結局…。

  • 誰にでもきっとある人生の分岐点、あの時こうしていたらというもしもの話は誰でも考える。
    主人公めぐるの3パターンの人生を描きながらも彼女は過程は違えど最終的に辿り着く場所は同じだった。あの時こうしていたら、と過去を悔やむより前に進めば自ずと巡り合わせのように自分に見合った結果が出る、というように感じた。

    カバーがかわいらしく、ショッキングピンクに白字の帯ともマッチしている。

  • 人生には幾つかの分岐点というものがあるに違いない。
    しかし誰もがその「分岐点がいつだったのか」は、その時にはわからず、後から振り返ってみるとあれが・・なんてことが多いのではなかろうか。

    主人公の「めぐる」は公務員試験を受けるときだった・・本人の取るべき選択肢は3つ。

    ・建物づたいに駅まで一気に走る。

    ・その場でしばらく様子をみる。

    ・タクシー会社まで引き返す。

    そしてこの3種類の選択肢の違いで、その後の彼女は全く別の人生を歩むことになる。
    ネタバレにはなってしまうが、「公務員」「専業主婦」「水商売のママ」・・となるのだ(笑)
    また、それぞれの話に登場する脇役も共通なのがなんとも笑える。

    こういう展開の小説や映画は過去にも幾つかあった。
    しかしこの「巡る女」の最大のミソは、いずれも幸せな結果につながるということ。

    分岐点を選ぶ時点では多少の浮き沈みもあるのだが、どの人生を選んだとしても一生懸命な人は報われる。
    そんな山本氏の願いも込められているようで、読後感もよく、かなり面白かった。

  • 発想と、終わり方が好き。

  • 主人公は公務員試験を受けるため出かけたけれど
    途中で大雨が降ってきた。
    走る、待つ、戻るの3択で、どれを選ぶか。

    それぞれ選んだ先がどうなるか。
    公務員になれたり、結婚してみたり
    想像してなかった生活をしてみたり。
    どれを選んでも生活範囲は変わらないようで
    出てくる人達は、憶えのある名前ばかり。
    どの立場にいるかで、相手への接し方や
    第一印象が変わってみたり。

    どこを通っても、結局叶うものは叶う。
    作中のどこかに、そんな事を言っている人がいました。
    その通り、な結末です。
    書いているものが読めて、ちょっとすっきりです。

  • もしあの時こうしていれば…が満載の話

  • 魚貫めぐるは,市役所の採用試験を受けに行く途中で突然雨に降られる。そのまま駅まで濡れて走るか,しばらく待つか,少し戻ってタクシーに乗るか,3通りの12年後。
    さほど驚く展開があるわけではないが,主人公の立場の違いから,おなじ登場人物の違う角度が見られて楽しい。

  • あの時に、ああしていたら…?
    という人生の分岐点は誰にでもあるはず。
    分岐点ごとの選択で変わっていった3つの人生を見る(読む)ことができる本。
    選タクシーをテレビでやっていて、それっぽいなーと思いながら読みました。
    表紙がレトロで手に取る気が起きたのもあります。

  • 公務員2次試験の会場に向かう主人公が立たされた、人生最大の岐路。彼女に与えられたのは3つの選択肢で、どの道を選択するかで3通りの人生が描かれていました。私自身、まだこんな大きな岐路に立たされたことはありませんが、もし他の人生を歩んでいたらどうなっていたのだろう…と思いを馳せながら読み進めることができ、面白い作品でした。山本 甲士さんの作品を読むのは今回が初めてなので、また他の作品も読んでみたいと思いました。

全20件中 1 - 10件を表示

山本甲士の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
伊坂 幸太郎
横山 秀夫
宮部 みゆき
有効な右矢印 無効な右矢印

巡る女 (中公文庫)を本棚に登録しているひと

巡る女 (中公文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

巡る女 (中公文庫)を本棚に「積読」で登録しているひと

ツイートする