ことば汁 (中公文庫)

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著者 : 小池昌代
  • 中央公論新社 (2012年1月21日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122055896

ことば汁 (中公文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 女の人がたくましく生きていく為には、妄想が必要なのだ。みじめな自分に、妄想というアートで、言い訳を与えてあげるのだ。

    そんな美しい言い訳が、6つも読めるなんて。

  •  普通の日常からいつの間にか別世界へと迷いこんでしまう短編集。妖しくて生々しくて、静かに怖い、大人の童話のようだった。嫉妬や欲望が人をけものにする過程が、爆発的ではなくじわりじわりとしていて、気がつけば後には戻れない場所まで辿り着いてしまっている状態がすごく怖かった。それと同時に、老いてもなお女は女であることもよーく分かった…しんどいような嬉しいような、でもしんどい。

  • 「人間は、うんざりするほど他人を誤解し、自分も誤解され、死んでいく。誤解と思ってもそこにはひとかけらの真実があるのかもしれないし、やっぱりすべては誤解であるのかもしれない。」

    短篇の名手が誘う六つの幻想譚。と裏表紙にあります。この方はもともと詩人なので言葉の使い方がとても巧妙です。
    幻想というけど人の内面はそもそも幻想でできているように思うので心象風景としてはリアルかも。
    決してわかりやすくはない作風である意味ドロドロとしていますが、はまります。

  • なまめかしくねっとりした空気感に最後まで馴染めず読み終えてしまいました。ってこれタタドの時の感想とまるっきし同じ。詩は好きだけど、小説は表現が直截的に生々しすぎて苦手です。

  • タイトルからして何やら淫靡な響きを持つ幻想的な短編集。非日常的なシーンに意外な小道具や人間模様が交わって官能的でさえある情緒を醸し出す。

  • 妖しくて 静かで いい。

  • 文章が瑞々しく豊かでありながら、官能的な雰囲気を纏う小説。
    一つ一つが、昔話のような、どこか遠い異界の物語のように錯覚する。
    短篇のほとんどが共通するのは、人間の「嫉妬」を盛り込んだ作品。

    私は短篇の中で「つの」がお気に入りです。

    読み応えがあり、世界観にどっぷりと浸かることが出来ました。

  • 2013/05/02
    濃密で官能的な短編集。
    ことば汁というタイトルがとてもよく合っていると思う。
    ピース又吉がオススメなのも納得。

  • ”飾り気がないといえば、わたしほど、心に装飾がない女は少ないと思う。それなりに化粧はする。おしゃれもする。けれど心は、いつも裸だ。裸の心は、傷だらけだが強い。傷つけばさらに強くなっていく。
    だけどそれは、何度も言うように、どこかケモノめいた心なのだ。まだかすかに残っている人間の心が、わたしにサビシイという言葉をはかせる。わたしはさびしい。わたしはむなしい。”(P71)

    ”わたしが眠っているあいだに、深い鍋の中で、この世の現実は、とろとろと煮込まれていく。夢など見ない。わたしが夢そのものだから。”(P240)

    粟立つような女性の薄暗い部分から
    あっち側との境目をゆらゆらするようなお話ばかり6つの短編集。

    詩人であるということがよくわかる
    言葉の選び方や曖昧な空気感。
    不気味さがじわじわにじんでくる感じも
    たまらなく好き。

    生き物をモチーフにしている短編集らしく
    人間味より動物的。

    つのが特によかった。

    表紙もタイトルも良い。
    無駄がない。
    けど一つ一つの話は相当漠然としている。
    こういうものが読みたかった。

    久しぶりに良い作家さんに出会えた。

  • 綺麗な文章に詩的な表現。
    かなり好きな作品。

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ことば汁 (中公文庫)の作品紹介

モノクロームの日常から、あやしく甘い翔溺の森へ。恋多き詩人に三十年以上仕えてきた女、孤独なカーテン職人が依頼をうけた屋敷の不気味なパーティー、魅入られた者たちがケモノになる瞬間…短篇の名手が誘う六つの幻想譚。

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