七つの証言 - 刑事・鳴沢了外伝 (中公文庫 と 25-25)
- 中央公論新社 (2012年2月23日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (323ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122055971
感想・レビュー・書評
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著者の主なシリーズの中で、唯一未読なのが、この鳴沢了のシリーズ。
番外編ともいうべき本作は、鳴沢を取り巻く人たちの視点で書かれている。『瞬断』では、別シリーズの主人公高城賢吾の視点で描かれている。『不変』では、大友鉄の名前も登場する。
本編は、鳴沢の一人称視点らしい。
レビューによると、番外編とは少し違う人物設定のようで、遅ればせながらこのシリーズ読んでみようかな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
大友鉄の名が出てきて、思わずニヤリとしてしまいました。
鳴沢了、大友鉄、タイプは全然違うけど
どちらも魅力ある人物です。 -
“刑事・鳴沢了”のスピンオフ?な短編集。
例によって、1編ずつレビューを。
【瞬断】
堂場瞬一は、短編も面白い!!!
本短編集は、堂場ファンになじみのある7人の視点から見た鳴沢を描いた一冊・・・という事前情報はあったけれども、ここでの“高城”の登場は、予想はしていてもやっぱり嬉しいね。
筆者の人気シリーズ2本の主人公が介して、どちらの味も殺さず、どちらの良さも描き上げた良作。
※明神への視点が・・(笑)。
【分岐】
“今”の視点から描かれた、鳴沢の“変化”(笑)。たしかにね……。
【上下】
“海くん”登場。本編の頃から好きなキャラだったから、ニンマリ(^-^)v。
悩む海くんに鳴沢が助言……という流れだと思ったのは、まあその通りだったが、ミステリ要素もイイ感じにミックスされていて◎。
【強靭】
最後の一行がイイね。
「少なくとも、3人は。」
城戸検事の話、もういくつか書いてくれればいいのに……。
【脱出】
…何故バレてた?…都合良く地下室?…証拠物がある地下室に、なぜ閉じ込めただけ??? …素手で折れる程度の強度のレバーで、素手で開けられなかった鉄扉が開けられるものなの?
堂場作品でここまでツッコミどころが目についたのも、珍しい(苦笑)。ちょっとだけガッカリな一編。
【不変】
冴の最後の一言は無粋だとしても……ちょっと小洒落たラストシーンが◎。
しかし……他のレビューにも書かれているが、自分も優美より冴の方がいいと思う(笑)。
【信頼】
いいなあ、こういう父子。
血の繋がらない息子をここまで全力で守り・愛せる主人公と、彼を心から信頼する勇樹との“絆”は、本編シリーズを読んできた分、深く心に沁み入る。
“総評”
やっぱり、堂場瞬一にハズレ無し(^-^)v。
……ああ、これで、ホントの本当に、鳴沢了の物語を読み尽くしてしまった。
達成感よりも、一抹の寂しさが……。
★4つ、9ポイント。
2013.10.28.了。
【再読】
基本、ミステリを再読することは無いのだけれど…買い置いた本を切らしてしまってなんとなく一篇だけ読んでみよっかと開いてみたら、止められなくなった(苦笑)。
3年ぶりの再読は…意外に細部を忘れていて、わりと新鮮に読めた♪
「信頼」で描かれた父子愛には、やはり泣かされて(苦笑)。
たしか、近ごろ刊行された雑誌に載った堂場さんの短編が“鳴沢了、登場”と銘打たれていた記憶が・・・。
読むべし。
★5つ、10ポイント。
2016.11.02.再読。 -
鳴沢了シリーズはずいぶん前に読んだのですっかり忘れていたけれども、鮫島堂場版の雰囲気。
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それなりには面白かった。、本編シリーズが強烈だったので、外伝として気楽に読むことが出来た。ただ、鳴沢了のマッチョ的な表現はなんだかイメージと違うきがしたのは私だけかな、どちらかというと引き締まった感じが強いものの筋肉でスーツがきつそうな表現が気になった。
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鳴沢了シリーズ外伝。
鳴沢了に関わったいろいろな人物から見た鳴沢了に迫る。
シリーズ自体が一人称だったので、今回は他人に見られる鳴沢了と言うことでなかなか興味深い。
堂場瞬一作品、総勢出演でかなり楽しめる。また10作品、読み直そうかなぁ。 -
鳴沢シリーズの番外編という位置付けで、鳴沢を取り巻く人からの視点で描かれた短編集。
鳴沢という特異なキャラクターが、さらに興味深いキャラクターとなって、もう一度シリーズを読み返したくなった。
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鳴沢了シリーズの中で、1番良かった♪
結婚してからの鳴沢の変化が人間味あって
読んでてホッコリしました。 -
警察を辞め私立探偵となった小野寺冴。閑古鳥が鳴く事務所に元相棒で警視庁に勤める鳴沢了から、俳優の息子・勇樹のボディガードをしてほしいという依頼がくる。破格の報酬につられ引き受けるが…(「不変」より)。鳴沢にかかわる七人の目を通して「刑事として生まれた男」の真実を描き出す。