時鐘館の殺人 (中公文庫)

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著者 : 今邑彩
  • 中央公論新社 (2012年5月23日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122056398

時鐘館の殺人 (中公文庫)の感想・レビュー・書評

  • 時鐘館の謎かけの仕方は面白いなと思った。
    他の短編もそれぞれ面白いんだけど、鈍器で殴られるようなやみつき感ではない。
    もう少しひと思いにやって欲しかった。

  • 全6編の短編集。

    「生ける屍の殺人」
    「黒白の反転」
    「隣の殺人」
    「あの子はだあれ」
    「恋人よ」
    「時鐘館の殺人」

  • 六編収録された本格短編集。オマージュと思われる作品やホラー落ちの作品などバラエティに富んでいてあまり統一感はありませんが、一筋縄ではいかない作品が揃っています。
    ベストは【黒白の反転】ミステリーとしての納得の解決と、ゾッとさせるオチまでついた良作です。
    【時鐘館の殺人】はプロットが凝っていますし遊び心もあります。完成度は一番だと思います。
    残念なのは【恋人よ】。ラストの二行ははっきり言って蛇足だと思います。

  • トケイ館の殺人と言えば、真っ先に思い浮かぶのが綾辻先生の時計館の方なのですが。今邑先生の時鐘館の方も、なかなか捻くれてて良いですね~(笑)。
    謎の提起を「作家から読者への出題」という体裁にしておいて、「掲載する為には字数制限を守らなければならない」という問題をクリアする為に作家が取った解決策が面白い。プロローグすらも伏線なのですね~(^^)これは面白い!
    他の作品もホラーなオチがついていたり、巧妙な叙述トリックがめぐらされていたり。全体を通して「意外なラスト」が楽しめる短編集です。

    ◎生ける屍の殺人…有名作家の別荘で男女の死体が発見された。現場の状況から、女が男を殺害したように考えられたが、司法解剖の結果、女は男の半日前には既に死亡していたという。女が死んでいたはずの時間帯に、彼女を目撃したという証言も多数出てきて、事態はにわかに「ゾンビ殺人」の体を成してくるが…

    ◎黒白の反転…映画サークルの大学生達が、かつてスクリーンで人気を博した往年の大女優の邸宅を訪問した翌日、メンバーの一人が何者かに絞殺された。

    ◎あの子はだあれ…あの木の下に、あの子は現れる。私があの子を死なせてしまった「あの日」、年々年を重ねた姿で現れるあの子ーーー罪滅ぼしの為、家に留まり続ける姉を救おうと弟が示した可能性。そして、最後に彼女が気付いてしまったもう一つの「ありえた」物語。

    ◎時鐘館の殺人…「原稿は書けていない。勝手ながら消失することにした」ーー奇妙な置手紙を残して姿を消した老作家。彼の部屋から屋敷を出ていく為には、アパートの住人がそろっていた居間を通り抜けなければならないが、彼はそこに姿を見せることなく見事に「消失」を遂げる。ところが翌朝、玄関の軒先に、雪だるまの中に埋められた死体となって発見され…。

  • 今邑彩さんの短編集は相変わらず面白いです。
    ただ今回はどの作品もあまり印象に残りませんでした。

  • 面白かった。全部面白かったけど、時鐘館の殺人→隣の殺人→生ける屍の殺人→恋人よ→黒白の反転→あの子はだあれの順番で好きです。

  • 短編集、簡潔で読みやすい。
    アリバイ、トリック、どんでん返し、
    こういいうミステリが好きだ。 辻村深月氏もお薦めな
    著者これからよんでこう

  • 白黒の反転…題のように物語の様々なところが反転する。読み終わったとき、題をみてはっとした。
    隣の隣人…じわじわと真実が明かになり、最後はぞくっとした。
    時鐘館の殺人…今邑さん作者自身も登場しており、読者に推理を委ねるところが面白い。途中で1度犯人を考えるため読み返した。最後、その様な観点もあるのだと考えさせられた。

  • 今邑彩さんが今年亡くなっていたことを最近知ってショックを受けた。新作を心待ちにしていたので、もう作品が読めないと思うと本当に寂しい。今更ですが、ご冥福をお祈りするとともに、素晴らしい作品を遺してくださったことに感謝いたします。

    さて、そんな今邑さんは決して多作な方ではなかったと思うので、ほぼ全ての作品を読んでいるはず……と思ったが、これは表題作がなぜか記憶になく、追悼の意味も込めて買ってみた。余談だが私が今邑さんの作品を夢中で読んでいた2010年末~2011年初頭頃は、彼女の作品の多くが絶版状態であり、アマゾンの中古で結構な値のついた文庫本を購入したりして頑張って集めた。それが、注目されてからは続々と新装版で復刊しており、悔しい思いをしたものだ。本書もそんな、今邑ブームに乗って復刊された新装版。ということもあって、既読かどうか確かめずに買った。

    ……で、読んでみた結果は既読であった。だが忘れている部分も結構あって、楽しめた。

    時間の錯誤トリックという基本的なトリックに往年の女優の秘密を絡めた「黒白の反転」が特にお気に入り。表題作は、今邑さんがミステリ誌に寄稿するエピソードまで含めての1作。なかなか他にないタイプの短編で面白い。

  • ミステリ&ホラー
    表題作は初出が93年なのでちょうど20年前。
    それを含む6編の短編集。

    多くのミステリがこの間に刊行され、映画やドラマが作られて来た。
    そのため、ある程度慣れ親しんでいれば、かなり早く結末の予想がつくものもある。
    『隣の殺人』はそのひとつ。
    とは言っても、ちょっとした刺激を求めて想像力を働かす主人公の姿は不気味さがある。

    面白かったのが『恋人よ』。
    これは一人芝居にもできそうだし、熱帯夜の百物語にもいい。
    じわじわとくるこの怖さはたまらない。
    今は固定電話に吹き込むよりも携帯、スマホに伝言を残すことの方が多いかもしれない。
    メールでこんな内容がきたらこわい、が、やはり人の声が醸し出すものというのは文ではなかなか伝わらない。

    『生ける屍の殺人』は恐ろしいは恐ろしいが、個人的にはあまり面白い終わりかたではなかった。
    あまり本物感がない。

    表題作は著者もお気に入りだったという作品。
    著者本人が登場するのでちょっと面白い趣向だ。
    ひねっていて面白いというよりは、発想が面白い。
    素人っぽい、そんな印象も受けるがそこを愉快に感じられるかで好き嫌いがでてくるかもしれない。

    全体的な感想としては、やや古い印象だ。
    それは初めにも書いたように20年という時の流れもあるだろうし、似たような題材のものがたくさんあるせいかもしれない。
    あるいは刺激というものは慣れによって、より強いものを求める傾向にあるからかもしれない。
    それでも、アンティークの趣を感じさせるものもある。

    亡くなった著者に敬意を示して。

  • タイトルから綾辻氏の作品を連想しましたが、もちろん全くの別物です。
    短編集になっているのがちょっと新鮮な感じしました。
    それぞれの話に繋がりはなくて、いろんな話があるので1冊読み終えるとなかなか満足出来ます。
    中でもタイトルにもなっている『時鐘館の殺人』は面白く読む事が出来ました。
    作家と編集者の駆け引きが面白かったです。

  • 今邑さんの短編集!!
    長編よりも短編の方が今邑さんは私好みなので即購入&読破。
    私の勝手なランキングを付けてみました。

    6位「あの子はだあれ」
    ・・・世にも奇妙でドラマ化したら無性に感動しそうだな、と思った作品。少し怖くて、ちょっぴり切ない大人の短編。

    5位「隣の殺人」
    ・・・オチが途中で読めたので5位。ただオチが分かったとしてもその文章の中の不自然さから勝手に一人でふるえちゃうところは、さすが今邑さんだよね。

    4位「恋人よ」
    ・・・今は携帯電話が普及しているけどその前までは家の電話でみんな連絡を取り合っていたんだなーとしみじみ。もし家に一人で帰ってきて留守電のランプがいつも点いていたらかなり怖い。。ブラックジョークで締められていたのでちょっと残念、で4位。途中までの展開はゾクゾクして好き。

    3位「黒白の反転」
    ・・・話の設定としてはそれほど好きではないし、想像力が働かなかったけど堂々の3位。オチが2段構えになっていることと、一緒に推理が楽しめたからかなぁ。あまちない設定だったのも良かった。

    2位「時鐘館の殺人」
    ・・・表題作だけあって面白い!帯になっているときはそれほど魅力を感じる設定じゃないなぁと思ったけど、そうか劇中劇だったのか。作者本人の名前が出ているところも面白い。最後のオチで、作者の今邑さんにも、この話の中の彼女にも2倍やられたーって感じた。

    1位「生ける屍の殺人」
    ・・・一番初めの作品だったからかなぁ、インパクトが強くてすごく好きな設定だった。場末のスナックとかいいねいいね。ほっとしての束の間・・。ホラー!!ミステリーにみせかけてホラー!うん、望むところだね。

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    作家・評論家をはじめミステリーマニアの集まる下宿屋・時鐘館。編集者の催促を前に「原稿は一枚も書けていない。勝手ながら『消失する』」との手紙を残し、締切直前の老推理作家が姿を消した。翌朝、発見された雪だるまに彼の死体が。マニアたちが展開する華麗でシビアな推理の行方は?傑作ミステリー短編集。(紹介文参照)

  • 推理小説色の強い短編集だったように思う。
    終わり方も好きなものが多く、面白かった。
    一番気に入っているのは「黒白の反転」。

  • 少し毒のある秀作の短編集。人気絶頂で引退した女優の話、留守番電話のメッセージほか、舞台にもる

  • 某作家の『時計館』とは全く関係がなかった...
    ただわりと良作な短編集ではないか?

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