覘き小平次 (中公文庫)

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著者 : 京極夏彦
  • 中央公論新社 (2012年7月21日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122056657

覘き小平次 (中公文庫)の感想・レビュー・書評

  • 京極さんはすごいな、中公文庫なのに角川文庫とレイアウトもフォントが一緒だ。

    さておき。面白かった!
    前半の何が目的かわからない語り手の度重なる交替によって、徐々に浮き彫りになってくる関係性と事実と誤解と腹のうち。

    嗤う伊右衛門と似たような構造ではあるけども、ここに又市が名前だけ登場するせいで、裏があるんだろうと類推させるところも旨い。

    又市シリーズがもっと読みたいなぁ。

  • 虚無なる小平次と、確りした存在のお塚。
    治平が登場してから物語が動き出すが、すざましい因縁話。同調できる人間は誰もいないが、物語の終わらせ方が、なんともいい。

    又市シリーズの外伝みたいなところもあるので、お塚がまた、登場しそうな気もする。

  • やっぱりこの人の本好きだ。

  • 死んだように生きる幽霊役者・小平次を中心に、絡まりあった因縁が陰謀や復讐を呼ぶ怪奇潭です。

    しかしまたこの作品は、小平次と、彼と出会った者たちが、己や己の過去と向き合う物語とも言えるかもしれません。

    登場人物は、小平次を筆頭に現実にはまずいないだろう人物像ですが、江戸という舞台設定と作者の軽妙な語り口で、違和感なく頭に入ってきます。
    しかしその極端な人物像により、主題が明瞭に示され、結果とても現代的な作品に仕上がっています。

    この作者の作品で、ほぼハッピーエンドと言える終幕のものは 初めて読みましたが、たまには良いかなと思いました。

  • 元々幽霊の様な小平次がその姿故に利用されて悪事は一見落着のはずが。。。様々な人の思惑交錯してあわや本当の幽霊に?!
    しかしまだまだページは残ってる。。。思わぬ助っ人により生還。
    辛い過去を振り切る準備はできたはずなのに、素の小平次は以前と同じなんだね(笑)人間そうそう変われませんってことか(笑)
    治平さんナイス(笑)

  • タイトルにある小平次は、生きながらにして死人のように辛気臭い。

    役者であるが芝居が下手でどんな役も上手くこなせず、唯一幽霊役が絶品と評判ではあるが、それ以外はてんで話にならない。

    家では口も利かず、女房が何をしようと見向きもしない。今では押入れに籠ったっきり、出てきもしない。

    連れ添って五年の女房に「死ねばいいのに」とまで罵られる始末である。


    何の前情報もなく読み始めました。

    このような動きのない人物を中心に据えて、果たして一体、話がどう展開するというのか。堪らなく不安な気持ちになります。

    ですが、事触れの治平が後に登場するようなので、「巷説百物語」シリーズに連なる物語と考えて、多少は期待して読み進めていこうと思います。
    http://monokaki3.com/natsuhiko-10-94

  • ただいるだけで怖いという怪談。巷説シリーズの裏で、こういうドロドロとした話が進行していたということが面白い。流石に又市を登場させてしまうと主人公がボケてしまうので、治平を狂言役かつ、全てを飲み込む虚無たる主人公の小平次の文字通りの命と心の救い役として登場させ、ただ単に救うだけでなく、全てを飲み込む小平次に自らの過去も語るということで、自らも救われて、結果として巷説シリーズで活躍するという前日譚ともなっている。取っつきにくい話ではあるが、最初の取っつきにくさを超えれば、実に面白い。それにしても、登場人物たちが出来過ぎなぐらいに因果関係で小平次を中心に自ら、そうとは知らずに結ばれ、クライマックスに至るのだが、物語としてはありだが、出来過ぎでもある。

  • 死んだように生きる幽霊役者小平次と、
    小平次に関わる多九郎、お塚、運平、歌仙、を
    淡々とそれぞれの立場でストーリーをすすめる。

    薄気味悪い小平次の、ただそこにいるだけ、という
    空っぽの雰囲気が面白い。

    因縁深い登場人物のそれぞれの過去が少しずつ明らかになって
    クライマックスの血みどろシーンはゾクゾクしました。

    面白かったです〜

  • 嗤う伊右衛門に続く
    これも一つの愛のカタチだと思った。
    伊右衛門と岩は ほんの少し愛おしさを口に出来れば 幸せになれたのに
    相手を想い過ぎるが故に
    己の気持ちに素直になれず
    不器用な2人は
    死を選ぶ事で愛を叶えた

    同じ様に 互いに惹かれ合うとは違うかもしれない
    2人にしか分からない愛のカタチを
    生きて成就出来たのが
    小平次と お塚だったのではないだろうか?
    互いに生命をかけて選んだモノ
    相手に求める事の ある意味無い
    一つの究極の愛のカタチだと思った

    嗤う伊右衛門と共に
    この2作で読んで欲しい

  • 8月31日に深川江戸資料館で開催された「深川怪談2012秋の部」の会場で購入。ハードカバーも持ってるけど、サイン本だったので文庫も購入しました。

    ところでこの作品、ハードカバー版、ノベルズ版、角川文庫版、中公文庫版と4冊あるわけですが、中公文庫の表紙が一番きれいですね。葛飾北斎の「翡翠・鳶尾艸・瞿麦(かわせみ・しゃが・なでしこ)」という絵だそうです。東京国立博物館に所蔵されているそうですよ。
    http://webarchives.tnm.jp/imgsearch/show/C0030636

  • 最初の小平次の描写で、体の内側がぞわっとしてきて楽しい。
    多九郎は最初の印象がよくなくて嫌いだったけど、やっぱり最後まで好きになれなかった。
    お塚さんの生き方は嫌いじゃないし、小平次との関係も第三者として見てる分には有りかなーと。
    別々の人物の話が他の人物の話に絡まって1つの話になっているのは、京極作品らしくておもしろい。
    視点が変わると登場人物に対して違う印象を覚えるのも楽しい。
    歌仙と運平の話の交差が好き。事実と双方の認識の差が良いです。
    あと名前だけ登場の又市さん。

    感想としては、怖いというより気味が悪いという表現が近いかと。

    『嗤う右衛門』と同じで、これにも元になった話があるなんて、解説がなければきっと知らないままだった…。

  • 最初、読み進めるのが辛かったが、最後の方は一気に読めた。
    まあまあ面白かったが、それは単に京極氏の表現というか、セリフとセリフの間の地の文で、登場人物の心の声みたいなのが、「さすが京極」と思わせるようなものだったためで、内容的には他の京極作品の方が好き。
    本作は、読み終わったあとに、あまり何も残らなかった。ふぅ~ん、あっそー、って感じ。

  • お塚さんは最強のツンデレ!!

    京極先生はアケミさんといいおぎんさんといい気風の良い女性が
    お好きなんでしょうかね^^

    小平次さんはへたな妖怪より妖怪らしい人だ・・・
    元ネタを読んでみたいです

  • なんか盛り上がりに欠ける

  • 再読。隙間からの視線。

  • 巷説シリーズからの後追いで知った、又市が(名前だけ)登場する作品。

    少々古めの作品なんで、落としどころは何となくは分かるものの、読み始めると先が気になって止められなくなるのが京極作品。
    おかげで一気読みですわ。

    しかし、元になってる怪談を知らないと云う無学ぶり…。

  • ずいぶん前の本だけど、新しく中公文庫から出てたのでまだ読んで無かったし思わず購入。

    芝居がかったセリフ回しでどんどん引き込まれてあっという間に読み終わってしまった感じ。
    久々に京極夏彦を読んだけど、やっぱり面白いなぁ。と改めて。

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