ハング (中公文庫 ほ 17-5)

著者 :
  • 中央公論新社
3.50
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本棚登録 : 3559
感想 : 301
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  • Amazon.co.jp ・本 (422ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122056930

感想・レビュー・書評

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  • 誉田哲也のジウサーガや姫川玲子シリーズには、どこかしらコミカルな設定がありますが、この作品にそんなところはありません。どこまでもハード。しかも、ダークなんですよねぇ。誉田哲也の違う面を見た気がします。

  • 面白かった。ジウシリーズ前作4作品よりもどんよりとした気持ちにはならなかったが遣る瀬無い気持ちにはなった。
    あと前作より割とストレートな警察もの、という感じはする。
    前作を読んだのが随分前なので詳細は忘れたがこの作品は登場人物がジウシリーズと殆ど被ってない?のでさり気無く出てきた「元SAT隊員死刑判決」の一文におっ!?となった

  • 3.8
    8ヶ月前に赤坂で起きた宝飾店経営者・森本の殺害事件が再捜査となった。
    一度は打ち切られた捜査だったが、遺品から新たに監視カメラ映像が発見され、事件の9日前に宝飾店に強盗が入っていた事が判明した為だった。

    特捜一係の堀田班…植草、津原、小沢、大河内の面々が参加した捜査によって、宝飾店ビルの警備会社・南関警備保障という会社を事件前に退職した曽根という警備員が浮上し逮捕すると、強盗については認めたものの殺害について強く否認。

    だが…逮捕から3日後、曽根の辞めた南関警備保証の顧問弁護士が訪れ接見した翌日、一転して殺害を自白するのだった。

    するとその2日後、
    何故か堀田班の解体、さらに5人全員の懲罰人事の如き異動が命じられる。

    数ヶ月後、小沢の警察官辞職を知った津原は、呼び出した居酒屋で、現在週刊誌の記者となった小沢が自分達の特捜一係強制解散の謎を探る決意を聞かされ、協力を要請される。

    さらに数ヶ月後、
    宝飾店強盗及び森本殺害事件の公判が開かれると、その法廷で曽根は何と容疑を全面否認。さらに、自供の全ては特捜の植草による強要であると証言するのだった。

    その翌日…
    勤務中の交番で首吊り自殺を図った植草の遺体が発見される。


    植草の葬儀の後、一連の不審な流れ全てに納得できない津原は、仕事を休み小沢と共に捜査に乗り出す決意を固める。

    津原に想いを寄せる植草の妹・遥を使い、死体検案書をを手に入れようと連絡すると、検死から遺体確認、さらに遺体の引き渡しまで全てが異例の処置だった事が判明、そして、検案書からは手首内側橈骨の先端に不審な痣を発見し、その既視感から全ての発端…森本の遺体にも同様の痣があった事に気付く。
    そして、森本事件の初動で、実は馳卓という顔中がケロイド状の人物が重要参考人として浮上していたにも関わらずスルーされていた事が判明する。

    一方で、植草の葬儀以降、明らかに挙動不審だった大河内を捕まえ問い詰めると、その言動から背後に何者かの存在を感じ取るのだった。

    そして、件の重要参考人・馳のアリバイを証言したヤク中患者から偽証の事実を突き止め、さらにその偽証を強要したのは奥山という操一の警部補だったことがわかる。

    そして奥山の自供により、ついに一連の不可解な謎の背後にいる大物の正体が明かされ、次々にピースが繋がってゆく

    全ては何の為に…



    何気なくサラッと出て来た
    「元SAT隊員に死刑判決」って、基子の事?(笑)



    ◯津原英太…特捜一係・堀田班巡査部長。
    ◯小沢駿介…堀田班のお調子者巡査部長。津原とは盟友。警視を辞め週刊誌記者に。
    ◯植草利巳…同班で兄貴分の巡査部長。遥の兄。正義感強く面倒見が良い。
    ◯植草遥…堀田班のマドンナ。津原の事が好きだが、大河内にアプローチされる。
    ◯大河内守…一番若い巡査部長。内気で押しが弱い。遥に惚れている。
    強盗事件のマル被・曽根に繋がる情報を何処からか拾ってきた。
    ◯堀田次郎…主任警部補。人情味に溢れ部下からの信頼も篤い。
    ◯岩城繁男…警視監。現・関東管区警察局長。名越の娘婿。
    ◯名越和馬…元警察庁長官。岩城の舅。南関警備保障に天下り特別顧問に。その後交通保安事業会の理事に。堂島とはツーカー。
    ◯堂島慎一郎…右翼のドン。國永会の親玉。名越を操る。
    ◯奥山寛…捜査一課・主任警部補。馳のアリバイ擬装の犯人。




  • うーん、あんまり響かなかった

  • 警視庁捜査一課の5名による1つの班が担当することになった、宝石店オーナー殺人事件の再捜査。この事件の解明に動き出したことから、大きな見えない力が動き出す。実際にこれまでの政治絡みの自殺報道の中には、まさかこんなこともあったりするのか?!なんて思ったり、、、

  • 重い内容だった。大切な人を徐々に亡くしていく津原。事件の背景に政治的な思惑が入っており、国の為と言いながら自己中心的な理由で様々な人の人生を終わらせた。
    最後の最後にもう1人の実行犯が出てきたのは意外であった。

  • 相変わらず嘘みたいなことが起きる世界ではありますが、面白くて一気に読める。
    警察ものが好きな人にはたまらない一品です。
    スターシステムを取ってる作者なので別の作品で主人公が登場するとか…
    そういうとこも含めたまりませんな^_^

  • 2020.4.16

  • 魅力あふれる登場人物たちに冒頭で心を持っていかれると待っているのは行き場のない悲しみだけ…。

  • 事件の真相は、もしかしたらそんなことがあるかも、と思えるものだったけれど、あまりにも無意味にヒトが死に過ぎる。
    前半の仲良しグループ的な雰囲気はギャップを敢えて作ったんだろうけど、それも却って悪趣味に思えてならない。

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著者プロフィール

誉田哲也
1969年東京都生まれ。2002年『妖の華』で第2回ムー伝奇ノベル大賞優秀賞受賞、03年『アクセス』で第4回ホラーサスペンス大賞特別賞受賞。主なシリーズとして、『ジウⅠ・Ⅱ・Ⅲ』に始まり『国境事変』『ハング』『歌舞伎町セブン』『歌舞伎町ダムド』『ノワール 硝子の太陽』と続く〈ジウ〉サーガ、『ストロベリーナイト』から『ルージュ 硝子の太陽』まで続く〈姫川玲子〉シリーズ、『武士道シックスティーン』などの〈武士道〉シリーズ、『ドルチェ』など〈魚住久江〉シリーズ等があり、映像化作品も多い。

「2023年 『ジウX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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