動機、そして沈黙 (中公文庫 に 18-4)

著者 :
  • 中央公論新社
3.17
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本棚登録 : 120
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (330ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122057210

感想・レビュー・書評

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  •  初期の作品を含めた6編を収録した短編集。
     濃厚なラブシーンが出てくるものが結構あり、今読んでるのミステリーじゃなかったっけ?などと思ってしまった。
     他にも、うわぁ……という状況の描写がされていたりで、あまり楽しく読める内容ではない。ちょっと変わった状況がお題になっているところは、いかにも西澤保彦らしいのだが。

    「ぼくが彼女にしたこと」
     憧れのお姉さんのストーカーと化した少年に持ちかけられた、交換殺人の行方は?
    「迷い込んだ死神」
     死に場所を求めて雪の中をさ迷う男。たどり着いた洋館の家族には何か曰くがありそうで…。
    「未開封」
     シリアルキラーの被害者とおぼしき男性が、アパートの部屋に溜め込んでいたものにまつわる謎。
    「死に損」
     乗車後わずか20分で、タクシー運転手が乗客の女性を殺害した理由とは?
    「九のつく歳」
     殺人事件の捜査の一環として面会を求めてきた刑事は、なぜか主人公のプロフィールを事細かに把握していた。
    「動機、そして沈黙」
     時効を迎える連続殺人事件を、警察官とその妻が考察する。

  • 西澤保彦、ノンシリーズ短編集。
    猟奇的だったり、アブノーマルな印象のある話を集めた作品集。
    奇抜で特異な謎は、やっぱり著者にしか出来ないとは思う。一方で、やはり謎解きのプロセスが乏しい。意外で、かつロジカルな真相ではあるものの、探偵役がそれを掴むきっかけが弱い。
    例えそれでも面白いと思ってしまう、例えば表題作や「九のつく歳」なんかを読むと、この作家はなかなかやめられない。
    3

  • あまり好きじゃない方の西澤さん。

  • 全体的に、モヤモヤというか、腑に落ちるというか、あまりすっきりしない終わり方。
    西澤さんらしい作品。
    個人的には「迷い込んだ死神」がいいかな。
    「未開封」は、一番よくわからなかった。モヤモヤ…。

  • アブノーマルな人間(若干エロ方向)が絡んでくる殺人事件の短編集。

    サッと読めて、登場人物の考えをよく理解できずに終わる作品もあるが、短いながらも読み応えがある作品がある。

  • 表題作他6作品の短編集。切り裂きジャックのような猟奇的事件が多く登場。エロスとフェティシズムと妄想。中でも「九のつく歳」のどんでん返しには驚いた。短編集ということもあり、全体としては可もなく不可もなく。しかし、西澤保彦氏らしい不気味で暗い雰囲気が良いと思う。

  • ひさしぶりの西澤さん。西澤さんらしい話ばかりだけど、七回死んだ男とかのようなキレはないかなぁ。やはり神麻嗣子シリーズがいいな。

  • 「世の中いろんな変態がいるなぁ」と思わせる短編6作品。
    「未開封」がさっぱり理解できなかったが,ほかは面白い。

  • 2012/11/24 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。

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著者プロフィール

1960年高知県生まれ。米エカード大学創作法専修卒業。
『聯殺』が第1回鮎川哲也賞の最終候補となり、1995年に『解体諸因』でデビュー。同年、『七回死んだ男』を上梓。
本格ミステリとSFの融合をはじめ、多彩な作風で次々に話題作を発表する。
近著に『夢の迷い路』、『沈黙の目撃者』、『逢魔が刻 腕貫探偵リブート』などがある。

「2023年 『夢魔の牢獄』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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