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- Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122057470
感想・レビュー・書評
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著者の深沢七郎への心酔ぶりが胸をえぐる一冊。
著者はいつか「オヤカタ」から切られるんじゃないかとビクビクしている。そしてじっさい、切られる時が来る。
しかし著者は、切られた者が執拗に関係を繋げようとすることをオヤカタが嫌うということを骨の髄から知っている。オヤカタの前でしてはいけないことを知り尽くしている。だから著者は、決して自分からは会いに行かない。弁明に行かない。そのうちに、オヤカタが死んでしまう……
まるで、「いきの哲学」に貫かれた、花魁との恋愛のようではないか!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
深沢七郎とのつきあいを小説仕立てで回想。些細なことで懇意な間柄の人を斬り捨てる偏狭な作家への敬愛心と、いつ自分も斬られるかとビクビク過ごす恐怖感が、様々な興味深いエピソードとともに綴られる。
まぁしかし、深沢七郎の破天荒な生き様に惹かれる気持ちも、斬られる不安がやがて現実となったときのフッと抜ける思いも共感できるが、それはまるで青臭い「恋」である。
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