SROV - ボディーファーム (中公文庫 と 26-19)

著者 :
  • 中央公論新社
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感想 : 75
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  • Amazon.co.jp ・本 (474ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122057678

作品紹介・あらすじ

本性を隠し潜伏生活を送っていた"最凶の殺人鬼"近藤房子が再び動き出した。巧みに変装しながら捜査の目をかいくぐり、残虐な殺人を重ねる。焦った警視庁上層部は、房子が執着するSRO副室長の芝原麗子を囮に逮捕せよと、室長の山根新九郎に迫るのだが-。

感想・レビュー・書評

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  • 潜伏していたシリアルキラーの近藤房子が再び動き出す。SROのメンバーも捕獲のために動き出す。両者の攻防が激しく始まる。メンバーの芝原麗子は房子に痛めつけられた精神的ショックが尾を引いているし、尾形洋輔は家庭に問題を抱えている。房子を撃つのをためらたがゆえに相棒を殺され捜査1課で干されていた坊屋久美子がSROに移ってくるなど脇のエピソードには事欠かない。上司に強要され、芝原麗子を囮にして房子をおびき出そうとするが、そこは房子のこと、最後まで予想外の展開でぐいぐい読ませる。こういうシリアルキラーは本当にいるのだろうか。いたら恐ろしい。

  • SROシリーズ5作目。
    前作の事件解決にSROメンバーが大きく関わったことを知った近藤房子が再び姿を現す。
    3作目での房子の奇行が衝撃的すぎて、今回はどんな恐ろしいことが起こってしまうのかと内心ドキドキしながら読み始めたが、SROチームと房子の対決が面白くてすぐ夢中になった。

    今作では、房子に相棒を殺されてしまった捜査一課の坊屋久美子がSROに加わり、チーム一丸となって房子逮捕に全力を注ぐ。変装レベルを上げ警察の眼をかいくぐって自らの欲望のままに惨殺を繰り返す房子に手も足も出ない状況には読みながらソワソワしてしまった。
    房子によってトラウマを植え付けられた麗子が苦しみながらも立ち向かっていく姿には相当の覚悟が見て取れ、最後の直接対決まで目が離せない。

    途中、房子とは直接関係のないチームメンバー自身の話もあり、各メンバーの新たな一面がまた知れたのもよかった。我が推し:ハリーは紳士的で仲間想いだ。
    今回は新九郎の恋の行方と尾形の家族についてがメインだったのだが、この2人については次巻に続くこと確実なのでそこも気になる。

    一回脱走した房子だけれど、警察が同じミス繰り返すわけないからもう大丈夫だよね?でも房子がこのまま大人しく取り調べに応じるとは思えないのだが…。
    6作目を読む前に房子についての番外編があるみたいなので、それを読む予定。

  • 最近ハマりまくってしまった小説シリーズ

    警視庁広域捜査専任特別調査室、通称SRO
    FBIのように地域や管轄を越えて調査できる特殊な捜査室

    キラークイーンこと連続殺人犯の近藤房子が始動!
    近藤房子確保のためにSROが計画したのは…
    なんと芝原麗子を囮とした作戦だった。
    そして近藤房子が隠し通していた場所=ファームの存在が明らかに…。

    うわ~もうおもしろすぎて一気読みしてしまった。
    近藤房子が凶悪すぎ!拷問が怖すぎ!

    そしてなんと、あの女ガンマンこと坊屋久美子がSROに!?
    近藤房子との対峙シーンがかっこよすぎる~
    ハリーと尾形もいい味出してて好き~

    って、思ってたら…
    ぎゃ~!うそでしょ~尾形~!!

    6巻早く読みたい!

  • 1人の悪役を捕まえては逃げられるという、よくよく考えるとマヌケだけど真剣な話。ここまでヒールが突出してしまうと今後でてくる悪役が可哀想に思えるほど。しっかり次に繋げる終わり方もさすが。

  • 近藤房子。逃亡者の身で、ここまで殺人を繰り返せたのはさすが(という感想は不適切かもしれないけど)だけど、今回は山根さんの頭脳があまり発揮されていなかった感じ。
    近藤房子も焦りがあったのか、最後は所詮逃亡の身、という少し残念な終わり方だった。
    でもスピード感は相変わらずでサクサク読めました。あっという間。

    近藤房子への興味はすでに薄れ、次の事件が気になります。

  • 房子再登場。そして強すぎ(笑)面白くて一気読み。まだ房子で引っ張れるのかなー。

  • はーーー怖かった。
    ほんと房子怖すぎる。
    マジでSROシリーズ面白いよー!!!
    怖いもの見たさ中毒って感じ。
    まだドキドキがおさまらない。
    それにいろいろなことが気になってモヤモヤするのですぐにVIを読もう。
    この終わり方はズルいよね。笑
    いやでも次は順番的にepisode0の房子を読むべきか?!

  • 面白かった。
    シリーズ第5弾。
    最強の殺人鬼。近藤房子。
    怖かった。
    残忍な拷問。恐ろしい。
    返送したりするから、
    見破るのも大変。
    SROのみんなで、追いかける。
    ハラハラドキドキの本でした。
    一応、事件は解決。
    でも、まだまだ続く。
    絶対続く。怖い。
    前回から出ている
    元一課の坊屋久美子の秘密。
    びっくり。
    ラストもびっくり。
    あー!面白かった。

  • 思った以上に面白かった!
    近藤房子が脱走し、再び殺人を犯し始めた。
    房子は嫌いだけど、SROとの知能合戦は、ハラハラして面白い。

  • 相変わらずの和製海外ドラマでした。尾形さんも「ジャック・バウアー」って連呼してましたしね(笑)。
    近藤房子と因縁の対決、そして決着へ…と思いきや…まだ生きているのですね、あのお方は。何か、これは回復した時がまた恐ろしいのは私だけでしょうか?
    日本にエンバーマーがいないって言うのは最初意外に感じました。でも、言われてみれば、日本で御遺体に関する技術って、お葬式の為の技術が多い気がします。

    そしてちょいちょい描かれる尾形さんの家庭がとんでもないことに。この調査室の人たち色々と抱え込みすぎてる…。
    とっても気になる終わり方をしているので、今から次回が待ち遠しいです。

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著者プロフィール

1961年北海道生まれ。98年に『修羅の跫』で第4回歴史群像大賞を受賞しデビュー。以降、時代小説や警察小説を中心に活躍。本書はドラマ化もされた「生活安全課0係」シリーズの主人公・小早川冬彦が、警視庁本庁から日本各地へ活躍の場を広げていくシリーズ第2弾。著書に「SRO 警視庁広域捜査専任特別調査室」「スカーフェイス」「警視庁SM班」などのシリーズ他多数。

「2023年 『スカイフライヤーズ 警視庁ゼロ係 小早川冬彦Ⅱ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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