箱館売ります(下) - 土方歳三 蝦夷血風録 (中公文庫 と 26-21)

著者 :
  • 中央公論新社
3.77
  • (13)
  • (23)
  • (25)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 183
感想 : 25
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122057807

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 蝦夷政府の土方歳三と、新政府側の遊撃隊が協力してロシアの北海道の植民地化の陰謀を打ち砕く。その戦闘シーンの描写はとても臨場感溢れ、一気に読めた。そして、大鳥圭介がフランス流の兵術を忠実に実行できるが、臨機応変な対応ができず、そもそも戦場での人の心の動きを理解出来ていないところに脆さがある点、その点をカバーして土方歳三に挑む榎本武揚(そのときには土方と戦っているとは知らないが)が格好良い。

  • 戊辰戦争時、プロシア人の函館の開墾地の借り受けにおける外交事件。架空の出来事と思ったら実際の事件です。
    土方歳三メインの作品とはいえないので副題が?と思いますが、この時代のあまり知られていないけど危険だった事件を書いたものと思えば、なかなかスリリングでした。

  • 男の生き様。
    ガルトネル事件を知らなかったので興味深く読めた。
    下巻は土方に見せ場有り。

  • 土方歳三が、ロシアの蝦夷制圧した旧幕府佐幕派に対する土地略奪を新政府軍勤王派と組んで日本を守るため食い止める話。新撰組の生き残りで蝦夷での最後を遂げる土方は、百姓の倅から最後迄、ブレ無い心で本当の武士魂を持って死んで行く姿は、眩しいが蝦夷での榎本武揚を始めとする取巻きは好きになれない。

  • いや〜、じれったかったな〜。引っ張りすぎじゃないですかねぇ。某パ○○○に夢中だったこともあって、いまひとつのめりこめなかった。

  • まぁ「ガルトネル事件」と言う事実は事実として、ここまで話を膨らませていく手腕がスゴイ。解説でも書かれているように、あまり有名(?)ではない事件(というほどのものかはともかく、歴史的にはそう呼ばれたりしている)ものを、エンターテインメントとして昇華させ、読みごたえのあるものになっている。史実を知っている人から見れば、ちょっと強引な背後関係や戦闘シーンもあるものの、小説として考えればとても楽しめる。
    土方をクローズアップするあまり、少々周囲の人物の扱いがひどい感じもあるので、そこは好みが分かれるかも。まぁ、本書を読んでこれが事実だと思うような人は少ないか(^^;

  • どのへんまで史実なのやら。下巻の土方はかっこよかった。

  • 改めて土方に惚れる、ということはなかったが、こんな事件があったのかと初めて知って驚愕。どうなるんだ、と読むのが面白かった。

  • 箱館戦争を舞台に繰り広げられた蝦夷の植民地化を狙うロシアの陰謀を巧みなストーリーで展開していたのは面白かった。
    ただ、土方歳三の熱血漢・活躍振りは全体を通しても少なかった。

    帯に書いてある「人とは何か。国とは何か。信念とは何か。」を考えさせられる1冊だった。

    読みやすいのオススメしたい。

    売られなくて良かった。 ふるさと「箱館」!

  • 残念。惹句ほどの魅力は感じられなかった。なんでだろう。土方歳三の出番が少ないからかもしれない。

著者プロフィール

1961年北海道生まれ。98年に『修羅の跫』で第4回歴史群像大賞を受賞しデビュー。以降、時代小説や警察小説を中心に活躍。本書はドラマ化もされた「生活安全課0係」シリーズの主人公・小早川冬彦が、警視庁本庁から日本各地へ活躍の場を広げていくシリーズ第2弾。著書に「SRO 警視庁広域捜査専任特別調査室」「スカーフェイス」「警視庁SM班」などのシリーズ他多数。

「2023年 『スカイフライヤーズ 警視庁ゼロ係 小早川冬彦Ⅱ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

富樫倫太郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×