正統と異端 - ヨーロッパ精神の底流 (中公文庫 ほ 19-1)
- 中央公論新社 (2013年4月23日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122057845
感想・レビュー・書評
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最初の2/3は叙品、今で言う任命責任論の変遷と緊張だ。記述が細かすぎて読むのが嫌になる。著書もその最後のくだり(第5章)で日本でも世界でもなじみの薄い議論と断っている。
その後から、イノケンティウス3世の具体的な異端対策の歴史となり、俄然面白いのだが、前段との繋がりは定かでない。
まあ、原点が一緒ならば純粋性は活かすことができる。高位者の反対さえ凌げば。
・異端はきわめてラディカルな理想主義の形態をとる。57p。
・閉鎖主義の中でのアジテーションの凄まじい効果。189p -
【所蔵館】
りんくう図書室
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2020.07.25 スゴ本オフで底本として紹介される
http://naokis.doorblog.jp/archives/sugohon_July_2020.html -
本書は個人的には高校時代、世界史担当で担任でもあった恩師から、授業の参考書の一冊として紹介された著書でした。
その時読んだ「中公新書」版は最初難解でしたが、何回か読み返した後、欧州世界の形成過程の思想的・政治的背景に迫る著者の意図が分かった時の感動は忘れられません。