ぶるうらんど - 横尾忠則幻想小説集 (中公文庫)

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著者 : 横尾忠則
  • 中央公論新社 (2013年8月23日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (418ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122057937

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ぶるうらんど - 横尾忠則幻想小説集 (中公文庫)の感想・レビュー・書評

  • 現代美術の巨匠、横尾忠則の小説。話がループしたり、視点が変わったりすどこか多次元的な小説。シュルレアリスムの極地。他の小説とは気肌が違う感じ。でも読む人を選ぶ気がする。俺も5年前に出会っていたら間違いなく酷評していたと思う。 x

  • 横尾忠則が小説を書いていたとは知らなかった。
    草間彌生の時も感じたが、画家の書いた文章は読むとすっと絵が浮かぶ。会話文には多少の古臭さを感じるものの、テンポが良く読んでいて楽しい。
    収録された短編は主に死を主題にしているが、会話の軽妙さと相まって悲壮さは感じず、逆にコミカルですらある。また、性愛シーンが含まれるものもあるが、そちらも現実離れしていてエロティックというよりは何か不思議な儀式のようだった。
    収録作の中では『ポルト・リガトの館』が一番面白かった。

  • 横尾忠則といえばやはり画家あるいはグラフィックデザイナーのイメージのほうが強いですが、小説もなかなか面白かったです。もともと画家として好きで、もう10年くらい前になっちゃいますが現代美術館だったかでやった美術展も見に行ったりしていたので、インドだの滝だの天使だのスピリチュアルな方向にかぶれていらしたのもなんとなく覚えているし(笑)、天井桟敷や状況劇場や土方巽の公演ポスターのデザインも好きだったし、あと三島由紀夫だけで1コーナーできるほど肖像画を描かれてたり、ざっくり画家としての背景を知っていた分、この小説世界にも入りやすかったのかなと。表紙がベックリンの「死の島」なのもいいですね(もちろん装丁は横尾忠則自身がデザイン)。

    表題作は4つの短編からなる連作集。「ぶるうらんど」とは、ざっくり言ってしまうと「死後の世界」のこと。あの世で妻と再会した作家の男が、生前と変わりなく小説を書きながら妻と暮らしているけれど、妻のほうはさっさと次のステージに進んでしまい(天国にも階層があるらしい)、残された夫のほうはまあそれなりにアバンチュールを楽しんだり、また妻と再会したり、結構あの世ライフは楽しそう。

    後半の3つの短編は、「ポルト・リガトの館」がスペイン、「パンタナールへの道」はブラジル、「スリナガルの蛇」はインドがそれぞれ舞台になっていて、フィクションだけれど、後半2作は旅行記としてもちょっと面白い。

    個人的なお気に入りは「ポルト・リガトの館」で、これはダリの家のこと。主人公は職業も名前も作者自身の分身と思われる画家の唯典(ただのり)。ダリを訪ねて面会を依頼するも、3時間も待たされたあげくダリの態度が最悪だった・・・という実体験がよほどトラウマだったのか(苦笑)、それを昇華するべく書かれたもののようです。小説の中のダリは結構饒舌で自分のことを現代日本のギャルのように「ダリは~」とか名前で話す変なおじさん(笑)。しかし実は、自分が死んでいることにさえ気づいていないというシュールな展開。

    終盤には「ただのり」のすでに死んだ友人たち(三島、寺山、澁澤各氏から柴田練三郎まで)が迎えにやってきて、みんなで青い山脈を歌いながらパレードのように旅立ちます。「ぶるうらんど」にも通じる作者の死後の世界観ですが、こういう世界が待っているなら、死ぬのもそんなに怖くないかも。

  • 祝文庫化!

    中央公論新社のPR
    「生と死のあいだ、此岸と彼岸をただよう永遠の愛のの物語(「ぶるうらんど」第36回泉鏡花文学賞受賞作)に、異国を旅する三つの幻想奇譚をあわせた傑作集。 」

    文藝春秋のPR(単行本)
    「まずは「ぶるうらんど」に面食らい、次に「アリスの穴」で出口の見えない迷路に迷いこむかもしれません。ただ、そこであきらめないでください。「CHANELの女」で点が線へ、「聖フランチェスコ」では線がついに面となり、さらにその先の次元へと誘ってくれます。横尾忠則、初小説!誰も見たことがない、永遠の愛の物語。 」

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ぶるうらんど - 横尾忠則幻想小説集 (中公文庫)の作品紹介

生と死のあいだ、此岸と彼岸をただよう永遠の愛の物語(短編連作『ぶるうらんど』第36回泉鏡花文学賞受賞作)に、異国(スペイン、アマゾン、カシミール)を旅する極彩色の幻想奇譚集『ポルト・リガトの館』をあわせて傑作幻想小説集。

ぶるうらんど - 横尾忠則幻想小説集 (中公文庫)はこんな本です

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