ビートルズを聴こう - 公式録音全213曲完全ガイド (中公文庫)
- 中央公論新社 (2015年4月23日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122061118
作品紹介・あらすじ
ビートルズが残してくれた公式録音は213曲しかない。ただ、そのインパクトは広大無辺と言っていい。本書は、奇跡のような楽曲の数々をより深く楽しむための案内書である。時代背景やメンバーの心象風景、レコーディング事情や使用楽器、そして歌詞の内容など、多方面からアプローチ。時代を超え、時代を作ったサウンドはいかに生み出されたのか。
感想・レビュー・書評
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ビートルズの公式録音全213曲について、作曲時やレコーディング時のエピソードを中心に、著者2人の対談方式で書かれている。
いずれも詳しく面白いエピソードばかりである。それこそビートルズについて書かれた本は国内外無数にあるので、より詳しい本があるのかもしれないが、個人的にはこの1冊で十分だと思う。
本書を読むと、ビートルズがその後の音楽シーンに与えた影響は計り知れないということを改めて理解できる。
それから、うまい翻訳の参考にもなる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「213曲全曲ガイド」的な書籍が2冊並んでいたので、思わず両方とも購入(本書と「ビートルズ213曲全ガイド (CDジャーナルムック)」)。
ビートルズは大好きなので、この手の本はかなり読んできているし、「どうせ似たり寄ったりな内容なんだろうな」と思いながらも買ってしまうのは、やはり悪癖なのかも知れない。
オビを読むと「ビートルズの真実」楽曲篇」とあるが、その「ビートルズの真実」は未読。
里中哲彦氏と遠山修司氏の対談といった形式になっており、両者が楽曲に対してそれぞれに感想やうんちくを語っている。
対談という形式が功を奏したのが、あまり独りよがりな印象は受けず、またマニアックな細かい新事実(というか僕が知らなかったこと)が結構出てくる。
時々脱線することもあるが、それはそれで愛嬌があって好感が持てる。
また里中氏は語学に堪能なようで、ビートルズの歌詞に関するうんちくも結構面白かった(リバプールなまりとかね、でもこれは秋山直樹氏の著作でも触れられていたから僕にとっては新事実ではないけど)。
同時に購入した「ビートルズ213曲全ガイド (CDジャーナルムック)」が僕にとってあまりに酷いと思わせる内容だったので、余計に本書の好感度が上がってしまった。 -
ビートルズのアルバム全て用意して読んでみて。
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アルバム「Please Plaease Me」から「Past Masters」までの全曲をそれぞれ二人の著者が解説。自分もそれなりに各曲にまつわるエピソードは知っているつもりだったが、結構知らないエピソードが載っていて面白かった。これのAnthology版も出してくれないかしら。
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20150603読了
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著者はともにファンなので多少割り引かないといけない部分はあるにはあるだろうが、それはそれ。
物理的な制約上、それぞれ充分に解説できないのは仕方がないが、それでも初めて知ることが多かった。
これを機に、曲解説を順に読みながら、全アルバムを聴くことにする。全曲聞くのは中2のエアチェック以来。
メンバーそれぞれの音楽への関わり方が変化していく様が感じ取れる。それは恋愛関係を含む人間関係の影響だったり、同時代あるいは過去の音楽家への尊敬、録音技術の向上が原因だったり…。ジョンの支配からポールの台頭。
レコードデビューから解散宣言までわずか7年半。
ジョンとポールという双璧の才能。ジョンがポールと出会わなかったらどうなっていたのだろうか。大ヒットは生まれないまでも長く続いたのかもしれない。
様々な~だったらはいくらでも思い浮かぶが、爆発的創造性を生み出したのは、まぎれもなくこの4人が揃い、影響しあったからだ。そこには凝縮された物語があり、それはどこまでも奇跡的だ。
本のというよりは、ビートルズの音楽についての感想だな、これは…。
音楽でできることはまだまだあると思えた。 -
不滅の楽曲にさまざまな角度からアプローチ。誰がどのように書き、どう演奏されたのか。また、歌詞の真意とは。曲が与えたインパクトや影響も紹介します。